監督交代後、初戦は首位とドロー　柏GK松本健太が感じた変化「チャレンジしていい部分の幅が少し広がった」

　明治安田生命J1リーグ第14節が20日に行われ、三協フロンテア柏スタジアムでは柏レイソルとヴィッセル神戸が対戦。1－1の引き分けに終わった。

　下位に沈む柏は17日にネルシーニョ監督の退任が決定。後任にコーチの井原正巳氏が昇格しての初戦となった。井原監督は、「自分たちが今、持っているものをすべてぶつけ、チャレンジャーの気持ちで臨もうと言いました。いろいろなゲームプランがありましたが、しっかり実行してくれました。アグレッシブに戦うところは出てくれた選手が表現してくれました」と、チーム全体の姿勢を称えた。

　また、準備期間は多くなかったが、「積極的なミスはOKだが、消極的なミスはダメだと話して送り出した」と、試合前にかけた言葉含め、選手に対するプレー面での姿勢の変化を求めたことを明かした。

　4月からポジションを掴み、監督交代直後の試合でも先発を務めたGK松本健太も「本当に多少なんですけど、リスクを背負ってつなぐことにチャレンジしたり、そういったのが今日の試合で出た」と、戦い方のチャレンジに言及。「ネルシーニョ監督のときも、前向きなチャレンジはどんどんしようという話がある程度あった中、特に後ろの選手に関してはなるべくリスクを負わない、リスクを感じるのであれば相手DFライン裏などに出して、一度自分たちを高い位置に持っていくことは求められていました。井原さんからは試合前、つなぐ部分と蹴る部分はある程度、現場に任せて、ミスした時に周りがいかにミスを取り消す、カバーするか僕も言われましたし、チーム全体として後ろ向きのミスはせず、前向きなミスは大丈夫と話をしていました。チャレンジしていい部分の幅が少し広がったと感じます」と、以前よりリスクをとって試合を進める形にシフトしたと話す。

　昨季リーグ戦にデビューして1試合に出場した松本。今季はシーズン途中から起用され、監督交代も経験するという大きな波の中にあるシーズンを送っている。「監督がシーズン途中に交代することは明らかに監督だけの責任ではないですし、僕らにも責任がある中、監督が代表して責任を取った形になったと思います。僕らはそこで落ち込んだりするのではなく、もう日々やり続けるしかない。僕含め、今までやってきたことをしっかりと積み重ねつつ、新しいことにチャレンジできるような環境にあるので、やり続けることが大事だと思います。（短期間での環境の変化があるシーズンについて）僕個人として今、求められることは少し変わっていますが、足元はもともと得意な部分でもありますし、自分の強みを一つ出せるとポジティブにとらえつつ、より精度を上げられるように、いつも通り、日々取り組めています」と、変わらぬ心構えを持ちつつ、前を向いて一戦一戦を大切に戦っていくと続けている。