第19節G大阪戦でファン・サポーターに挨拶をした小川航基 [写真]=清原茂樹
横浜FCに所属しているFW小川航基が、オランダのNECに期限付き移籍することとなった。4日、横浜FCとNECの両クラブが発表している。
小川に関しては6月28日の時点で、横浜FCからNECへの移籍を前提とした調整に入るため、7月2日をもってチームの活動から離れることが伝えられていた。スコアレスドローで終わった7月1日開催の明治安田生命J1リーグ第19節ガンバ大阪の後には、本拠地『ニッパツ三ツ沢球技場』に駆け付けたファン・サポーターに対して別れのスピーチを実施。正式契約まで時間の問題と見られていたが、オランダへ渡り、問題なく契約が完了したようだ。なお、期限付き移籍期間は2023年6月30日まで。NECのクラブ公式HPによると、買い取りオプションも付随しているという。
小川は1997年8月8日生まれの現在25歳。桐光学園高校卒業後の2016年にジュビロ磐田へ入団した。加入後数シーズンは定位置の確保に苦しみ、2019年夏には水戸への育成型期限付き移籍を経験。シーズン途中の加入ながら明治安田生命J2リーグ17試合の出場で7ゴールを挙げ、主力として活躍した。翌2020年より磐田に復帰。背番号を「18」から「9」へ変更して臨んだ2020シーズンは明治安田生命J2リーグ32試合の出場で9ゴールを挙げた。
2022年より完全移籍にて横浜FCに加入した。開幕直後から主力に君臨すると、シーズンを通して攻撃の要として活躍し、明治安田生命J2リーグ全42試合中41試合のピッチに立って26ゴールを記録。横浜FCのJ1昇格に大きく貢献しただけでなく、同シーズンより新設されたJ2リーグアウォーズでは最優秀選手賞(MVP)、得点王、ベストイレブンの“個人3冠”に輝いた。迎えた今シーズンは明治安田生命J1リーグ第19節終了時点で15試合に出場して6ゴールをマーク。6月11日に行われた第17節浦和レッズ戦が横浜FCでの最後の公式戦出場となった。
NECへの移籍に際し、小川は横浜FCのクラブ公式HPを通してコメントを発表。1年半を過ごした横浜FCのファン・サポーターに感謝を伝えると共に、オランダでの成長を約束した。
「この度、オランダのNECに移籍することが正式に決まりました。横浜FCで過ごした1年半はこれからの自分のサッカー人生の財産になる時間であり、みなさんの応援は一生、僕の心に残り続けます。大好きな三ツ沢でゴールを決めた瞬間は、いつも言葉にできない喜びでした」
「必ず成長し、日本を代表する選手になりたいと思います。次に会う時は、日の丸のユニフォームを着てゴールを届けたいと思います。今までたくさんの応援ありがとうございました。これからも応援よろしくお願いいたします!」
また、新天地となるNECのクラブ公式HPでもコメントを発表。2023-24シーズンのエールディヴィジ開幕を見据えて意気込みを明かしている。
「NECのユニフォームを着てピッチに立つのが待ち遠しいです。この数年間、僕はヨーロッパでプレーするために数々の準備をしてきました。こうしてNECでプレーできるチャンスをいただき、非常に喜ばしく思っていますし、ここで自分の力を証明したいです。サポーターや『ホッフェルトスタディオン』(※NECのホームスタジアム)の雰囲気は素晴らしく、スタジアムでみなさんに会うのが楽しみです」
加えて、NECのテクニカル・ディレクターを務めるカルロス・アーベルス氏は「この数カ月、我々はコウキのプレーをしっかりと追ってきました。彼はゴールを決められるだけでなく、90分間を通してピッチ上での貢献ができる選手です。我々は彼の活躍を願っていますし、すぐにここで適応できるだろうと思っています」と期待を寄せた。
NECは1900年創設の歴史あるクラブ。1900年代後半から2010年代前半までは長らくエールディヴィジで戦っており、2017-18シーズンからの4シーズンはエールステ・ディヴィジ(オランダ2部リーグ)に身を置いていたものの、2021-22シーズンにエールディヴィジ復帰を果たしていた。2022-23シーズンは8勝15分11敗の勝ち点「39」でフィニッシュ。エールディヴィジを12位で終えていた。
2023-24シーズンのエールディヴィジは8月11日に幕が上がる。小川の新天地となるNECは、13日にホームでエクセルシオールと対戦予定だ。
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By サッカーキング編集部
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