大迫勇也(中央)のゴールが決勝弾に(撮影は第11節名古屋戦) [写真]=三浦彩乃
明治安田生命J1リーグ第20節が7日に行われ、アルビレックス新潟とヴィッセル神戸が対戦した。
新潟は現在13位となっており、後半戦での上位浮上を目指している。“エース”の伊藤涼太郎がベルギーのシント・トロイデンへと旅立ち、キャプテンの堀米悠斗を筆頭にダニーロ・ゴメスや高木善朗も戦線を離脱中。苦しいチーム状況的が続いているが、前節はサンフレッチェ広島を相手に2-0と完封勝利を飾った。現在は2試合負けなし。ホーム『デンカビッグスワンスタジアム』での連戦で、今季初の連勝を狙う。
一方、現在暫定3位につけている神戸は、首位を走る横浜F・マリノスよりも消化試合数が1試合少ない状況で勝ち点は「5」差。前節はホームに北海道コンサドーレ札幌を迎え、先制を許しながらも85分にセットプレーからマテウス・トゥーレルが同点ゴールを挙げ、1-1のドローに持ち込んだ。アンドレス・イニエスタの最終戦を白星で飾ることはできなかったが、後半戦に優勝争いを盛り上げていくためにも、2試合連続で勝ち点「3」を逃すわけにはいかない。2試合ぶりの白星を掲げて新潟の地に乗り込む。
新潟はスターティングメンバーに小島亨介、トーマス・デン、三戸舜介らを起用。前節広島戦を欠場していた高宇洋も先発に復帰し、4月19日に行われた第10節FC東京戦以来のメンバー入りを果たした太田修介はベンチから出番を待つ。対する神戸は酒井高徳、山口蛍、大迫勇也ら盤石の布陣に。本多勇喜はメンバーを外れ、最終ラインの一角には大﨑玲央が入った。
試合は立ち上がりから神戸が積極的に前に出るシーンが目立ち、武藤嘉紀が良い形でペナルティエリア右に侵入するシーンを複数回作ったものの、決定機には至らず。ホームの新潟は徐々に前に出られるようになると、13分には右サイド高い位置でボールを受けた松田詠太郎がカットインから中央へパスを狙う。ここは大﨑に阻まれたものの、こぼれ球を狙っていた谷口海斗がミドルシュート。ここはGK前川黛也の正面へ飛んでしまった。
均衡が破れたのは15分、新潟はGK小島から中盤の星雄次にボールを入れたものの、ここを狙っていた神戸の攻撃陣が一気にギアを上げる。囲い込んで奪い切ると、武藤からのパスを受けた大迫が、ペナルティエリア右で反転から右足を振り抜いた。狙い澄ましたシュートはGK小島の手に当たってゴールネットを揺らし、“エース”の今季13ゴール目で神戸が先手を取った。
直後の20分には神戸にアクシデント。トゥーレルが負傷のためプレー続行不可能となり、飯野七聖が送り出される。酒井がセンターバックにスライドする形となった。
1点ビハインドとなった新潟だったが、ここから猛攻に出る時間が続く。22分には三戸が強烈なミドルシュートを放つも、GK前川に弾き出された。43分にはペナルティエリア手前左寄りの位置で前を向いた谷口が逆サイドへ展開すると、ペナルティエリア右のスペースでボールを受けた松田が左足でマイナスへ折り返す。最後は走り込んできた谷口が右足で合わせたが、再びGK前川が立ちはだかった。前半は神戸の1点リードで終了している。
後半に入っても新潟ペースで試合は進行。ボールを握って攻撃の隙を狙うものの、神戸の守備陣も集中を切らさずに決定機を許さない。すると神戸は62分、ペナルティエリア左でクリアボールを拾った佐々木大樹が中央へ折り返すと、ニアサイドで武藤がスルーし、最後は大迫がフィニッシュ。ここはGK小島がビッグセーブを見せ、追加点を許さなかった。
その後試合はやや膠着状態に。新潟はなかなか効果的な攻撃を繰り出すことができず、両サイドからのクロスボールもことごとく中央で跳ね返される。最後まで1点が遠く、試合はこのままタイムアップを迎えた。
2試合ぶりとなる白星を掴んだ神戸はこれで3戦無敗の状態をキープ。首位追撃へ貴重な勝ち点「3」を獲得した。対する新潟は何度もゴールに迫ったものの1点に泣き、ホーム2連戦の2戦目を白星で飾れず。3試合ぶりの黒星を喫している。
次週、両クラブはともに12日開催の天皇杯JFA第103回全日本サッカー選手権大会・3回戦に臨む。新潟はカターレ富山と、神戸はジュビロ磐田と、それぞれ敵地で対戦予定だ。その後、次節の明治安田生命J1リーグが開催され、新潟は15日に敵地で北海道コンサドーレ札幌と、神戸はホームでサガン鳥栖と対戦する。
【スターティングメンバー】
アルビレックス新潟(4-2-3-1)
GK:小島亨介
DF:藤原奏哉、トーマス・デン、渡邊泰基、新井直人
MF:高宇洋(85分 島田譲)、星雄次(46分 秋山裕紀);松田詠太郎(74分 太田修介)、三戸舜介、小見洋太
FW:谷口海斗(74分 グスタボ・ネスカウ)
ヴィッセル神戸(4-1-2-3)
GK:前川黛也
DF:酒井高徳、マテウス・トゥーレル(20分 飯野七聖)、大﨑玲央、初瀬亮
MF:齊藤未月;山口蛍、佐々木大樹(81分 川﨑修平)
FW:武藤嘉紀、大迫勇也、汰木康也(66分 ジェアン・パトリッキ)
By サッカーキング編集部
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