ラストイヤーのEスタでファン感謝デー開催 [写真]=湊昂大
サンフレッチェ広島は29日、本拠地のエディオンスタジアム広島でファン感謝デーを開催した。
広島は来年2月に市内中心部の新スタジアム「エディオンピースウイング広島」へと本拠地を移すため、エディオンスタジアム広島でのファン感謝デーは今回が最後。広島出身のMF川村拓夢は、「寂しい気持ちもありつつ、感謝の思いもある。最後ここでファン感謝デーをできたのはうれしい」と語った。
午前中はチーム練習が公開され、選手たちは猛暑の中、約1時間半のトレーニングで大汗を流した。今夏にセレッソ大阪から完全移籍したFW加藤陸次樹は、「今週はキツかった。風呂に入ったとき、シーズン中に感じたことのないぐらいのキツさだったし、筋肉痛がやばいですね」とコメント。チームに合流したばかりだが、リーグ戦再開に向けてハードワークしている。
午後からは選手とサポーターの交流が始まった。FWナッシム・ベン・カリファは広島加入後、ファン感謝デー初参加。「ヨーロッパではこういうイベントがよくあるし、ファンなしにサッカーは成り立たない。特に広島サポーターはいつも本当に前向きだし、親切だし、苦しい時期でも応援してくれる。今日、ファンの方たちと交流できるのがうれしい。彼らのために、こういうイベントはもっとあるべきだと思う。ファンは僕らに会うことを喜んでくれているし、僕らも彼らに会えてうれしい」と話した。
開会式ではMF森島司が選手を代表してサポーターにあいさつ。移籍の噂が報じられていた森島は直前にあいさつ担当に指名され、「いっぱい来てくれてありがとうございます。暑いけど、熱中症にならないように楽しみましょう!」と呼びかけた。直後にはサポーターによるチャントが響き、スタンドには「森島司 ずっとお前と闘いたい」との横断幕も掲げられていた。
チームはその後、ピッチや広場などに分かれてサポーターと交流。ピッチでは玉入れ、ドリブルリレー、パス交換で盛り上がり、広場やスタジアム内ではトークショーやサイン会などでふれあいを楽しんでいた。ミヒャエル・スキッベ監督は、「ファンがいい表情をしていた。広島に来て1年半ほど生活しているけど、みなさん温かく受け入れてくれるし、交流ができてすごくうれしい」と笑顔だった。
リーグ戦5試合未勝利の広島は3週間の中断期間を経て、8月5日にアウェイで湘南ベルマーレと対戦する。リーグ戦再開に向けて、指揮官は「チームの状態は良くなっているし、すごく魅力的でいいサッカーを見せていきたい」と意気込んだ。
取材・文=湊昂大
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By 湊昂大