ガンバ大阪がダワンの劇的弾で川崎Fとの撃ち合いを制す [写真]=金田慎平
明治安田生命J1リーグ第22節が6日に行われ、川崎フロンターレとガンバ大阪が対戦した。
ホームチームの川崎Fはスタートダッシュこそ失敗したものの、現在はリーグ戦の3試合を2勝1分で駆け抜けるなどかつての勝負強さを取り戻しつつある。中断期間にはバイエルンとの試合も消化し、天皇杯JFA第103回全日本サッカー選手権大会・4回戦の高知ユナイテッドSC戦でも1-0で勝利。勢いに乗ってリーグ戦の再開初戦に臨む。一方、G大阪もダニエル・ポヤトス監督の“やり方”が随所で浸透を見せており、現在はリーグ戦7試合で6勝1分と絶好調をキープしている。川崎Fとのアウェイゲームを制し、3連勝を記録したい。
川崎Fはスターティングメンバーに負傷者が続々と復帰。左のウイングに入るマルシーニョは第13節FC東京戦以来となるリーグ戦のピッチに戻ってきており、レアンドロ・ダミアンに関しては今シーズンのリーグ戦で初めて先発に名を連ねた。脳震とうの影響が心配された脇坂泰斗もスタメン出場を果たしている。対するG大阪はネタ・ラヴィ、石毛秀樹、イッサム・ジェバリらがスタメン入り。負傷離脱中の半田陸が務めていた右サイドバックには髙尾瑠が入り、黒川圭介が出場停止の左サイドバックは、今季のリーグ戦初出場となる藤春廣輝が務める。
試合は立ち上がりからホームチームの川崎Fが良い入りを見せ、細かくボールを繋ぎながらチャンスを作ったものの、13分にアウェイチームが均衡を破る。G大阪は右サイドから前に進むと、ジェバリとの連携でファン・アラーノが敵陣に侵入。グラウンダーのクロスボールを狙うと、遅れて入ってきたジェバリは空振りとなってしまったものの、ファーサイドで余っていた石毛秀樹が右足でニアサイドに強烈な一撃を叩き込む。G大阪が先手を取った。
先制点の後はG大阪に流れが傾いたものの、飲水タイム明けの27分に川崎Fが“らしい”形でゴールに襲いかかる。左サイドに流れた家長昭博も絡みながら橘田健人とパスを交換すると、前を向いた登里享平がペナルティエリア内に浮き球のボールを供給。フリーでスペースに飛び出した脇坂が見事なファーストタッチから右足フィニッシュを仕上げ、川崎Fが試合を振り出しに戻した。
同点に追いつかれたG大阪は直後のプレーで決定機が到来。ペナルティエリア右の位置でパスを受けに行った石毛がジョアン・シミッチに倒され、G大阪にPKが与えられる。このPKをジェバリがゴール左下に沈め、G大阪が即座に勝ち越しに成功している。
41分には川崎Fの最終ラインにミスが発生。高井幸大のバックパスを乱れた隙を狙っていたアラーノが、飛び出してきたGKチョン・ソンリョンもかわし、最後はループシュートで無人のゴールに流し込む。G大阪が2点をリードしてハーフタイムに突入した。
後半に入ると川崎Fはマルシーニョに代えて瀬川祐輔を投入。すると瀬川が川崎Fの反撃の“リーダー”となる。71分、右サイド深い位置でのスローインをペナルティエリア内で受けた山田新のポストプレーから、脇坂がペナルティエリアに侵入。中央への折り返しを瀬川が押し込み、1点を返した。直後の75分にはペナルティエリア手前右寄りのスペースで前を向いた脇坂のアーリークロスから川崎Fがゴールに襲いかかる。山田の折り返しは跳ね返されるも、クリアボールを拾った瀬古樹、さらに佐々木旭がフィニッシュ。怒涛のシュートの連続はG大阪の体を張った守備に阻まれたが、最後は瀬川が右足で流し込み、遂に川崎Fが試合を振り出しに戻した。
勢いに乗った川崎Fは逆転を目指して前に出たものの、なかなかG大阪の守備陣を崩し切ることができない。このまま試合終了かと思われた後半アディショナルタイム、G大阪が好調の所以を示す。左コーナーキックを獲得すると、山本悠樹がインスイングのクロスボールを供給。最後はダワンがコースを狙い澄ましたヘディングシュートを沈め、G大阪が土壇場で勝ち越しに成功した。
試合はこのままタイムアップ。G大阪が川崎Fとの撃ち合いを制し、リーグ戦3連勝を飾った。これで直近8試合の成績は7勝1分に。絶好調をキープしている。一方、川崎Fにとってはリーグ戦4試合ぶりの黒星となった。
次節は12日に行われ、川崎Fはホームでヴィッセル神戸と、G大阪は敵地で横浜F・マリノスと、それぞれ対戦する。
【得点者】
0-1 13分 石毛秀樹(ガンバ大阪)
1-1 27分 脇坂泰斗(川崎フロンターレ)
1-2 30分 イッサム・ジェバリ(ガンバ大阪)
1-3 41分 ファン・アラーノ(ガンバ大阪)
2-3 71分 瀬川祐輔(川崎フロンターレ)
3-3 75分 瀬川祐輔(川崎フロンターレ)
3-4 90+6分 ダワン(ガンバ大阪)
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By サッカーキング編集部
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