今季から岡山でプレーする江坂 [写真]=元川悦子
2025年からJ1に初参戦するファジアーノ岡山。地元では初の最高峰リーグへの機運が最高潮に達しているという。こうした中、木山隆之監督率いるチームに求められるのは、ズバリ、J1残留。そのキーマンと言えるのが、2022年以来のJリーグ復帰を果たした元日本代表MF江坂任である。
江坂は2015年に当時J2のザスパ群馬でプロキャリアをスタートさせ、翌年に当時J1だった大宮アルディージャへ。そこで異彩を放ち、2018年には柏レイソルに加入し、J2降格の憂き目にも遭ったが、背番号10を背負い、圧倒的な存在感を披露。2021年には日本代表入りし、デビュー戦だった同年3月の日韓戦でいきなりゴールも挙げている。
同年6月の浦和レッズ、2023年頭の蔚山現代への移籍は多くの人々を驚かせたが、本人はつねに自らの強い意思で新たな環境を選択してきた。特に韓国時代はフィジカル重視のプレースタイルやピッチ環境など日本とは異なる文化を体感。人間的にも幅を広げという。
まさに百戦錬磨の男が3年ぶりにJリーグに凱旋するのだから、いやがうえにも期待が高まって当然だ。
「韓国では2年間やりましたけど、契約の問題もあって一区切りつけました。『日本でまたプレーしたいな』と思った時に岡山から話をもらいました。初めてJ1に挑むクラブですし、本当にチャレンジするクラブ。自分がうまく引っ張っていければいいと思います」と新たな決意を胸に秘め、19日からの宮崎キャンプで精力的に動いている。
今季の岡山は昨季の主力がほぼ残留。継続路線でチーム完成度を引き上げられるというメリットがある。その反面、J1経験の乏しいメンバーも少なくない。2024シーズンに13ゴールを挙げ、チーム得点王となった岩渕弘人などはJFLから這い上がってきた苦労人である。
「自分がJ1の舞台でできるのかという不安はありますけど、試合が始まったら関係ない。大谷(翔平)選手じゃないですけど、相手をリスペクトしすぎずに『自分もJ1の選手なんだ』という気持ちを持つことが、プレーの自信にもつながってくる」と岩渕も自らに言い聞かせるように話してくれたが、彼らの背中を押し、持てる力の全てを引き出させるのが、江坂の役割だと言っていい。
「岡山はJ2の試合数が多い選手がたくさんいるし、J1に挑むにあたってレベルアップしていかないといけないと感じる部分は確かにあります。でも可能性を感じることも少なくない。昨年の(東京)ヴェルディと町田(ゼルビア)もJ2で長くプレーしていた選手がJ1の選手になった年だったけど、今年は岡山がそうならないといけない。そういう選手が何人出てくるかが岡山というクラブが成長する絶対条件になりますね」と32歳のベテランは下から這い上がってきた自分自身の経験を踏まえつつ、力強く語っていた。
実際、彼の高度な技術や、戦術眼、パスセンスは今季の岡山に新たなエッセンスをもたらしている。20日のゲーム形式の練習を見ていても、江坂が2シャドーの一角に入ることで、コンビを組む岩渕や木村太哉、最前線に陣取る一美和成、ルカオらがやりやすそうにしていた。
「任くんは両足蹴れるし、つねに見てくれているという感覚があってすごく動きやすい。いつボールが来てもいいような動き出しをしていれば、自然とゴールも取れるのかなと思いました」と岩渕も前向きに話す。2月15日の開幕戦では京都サンガF.C.と対戦。残り1カ月で江坂を軸とした攻撃陣の良好な関係性を築ければ、岡山が2024年の町田や東京Vのような快進撃を見せてもおかしくない。
「僕に求められているのは、やっぱり違いを見せるところだと思います。ゴール、アシスト、数字、それ以上に攻撃を活性化させる仕事が大事ですね。昨季は得点数が少なかったと聞いていますし、そこを変えていくことが大切」と江坂も言うように、岡山はいかにして点を取っていくかが重要な命題だ。
改めて2024シーズンのJ2順位表を見てみると、総失点は29と横浜FCに次ぐ少なさだが、総得点の48はリーグ10位。だからこそ、江坂を含めて前線のアタッカー陣が2桁近い数字を残していく必要がある。彼自身もJ1では柏時代の2018年、2020年の9点が最高だっただけに、今季はキャリアハイのゴール数を記録したいところ。試合数も増えている分、可能性は大いにあるだろう。
「数字的な目標はないですけど、本当にチームを一つでも多く勝たせられるかどうか。個人的な数字に表れなくてもいいから勝てればいい。一つひとつの勝利に貪欲になっていきたいと思います」
2025年の江坂はあくまで『フォア・ザ・チーム』。そのマインドが最終的に目に見える結果、そして岡山のJ1残留、定着につながれば理想的。そうなるように、彼は新たな地から全身全霊で挑む覚悟だ。
取材・文=元川悦子
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By 元川悦子