2024JリーグYBCルヴァンカップを制し、クラブとして5個目の星を獲得した名古屋グランパス。31年におよぶ歴史という縦糸に煌びやかな横糸を織り込むことができた。ただそれは一瞬の出来事で、すでにチームは次のタイトル獲得に向け歩み始めている。今後グランパスが常勝軍団になるためには何が必要なのか。かつて栄光を手にした偉大な先輩からそのヒントをもらった。
2010年のリーグ優勝メンバー田中隼磨氏。現在はサッカー指導者や解説者として全国各地を飛び回る忙しい身ながら、グランパスのイベントがあれば二つ返事で来名してくれる“グランパス愛”にあふれたOBである。今回は名鉄豊田市駅西口から徒歩4分、愛知環状鉄道新豊田駅から徒歩3分にある名古屋ごはんパス加盟店「かにざんまい新豊田駅前店」と、名鉄豊田市駅から徒歩3分にある名古屋ごはんパス加盟店「NICK STOCK豊田店」の2店舗をめぐり、舌鼓を打ちながら、名古屋グランパス時代の思い出や現役時代の食生活などを語ってもらった。
記事提供=ライブドアグルメ
田中隼磨が大口でガブリ!『NICK STOCK豊田店』レポート
―――名古屋グランパスでの一番の思い出は?
田中 2010年にリーグ優勝をしましたけど、それと同じくらい日常が思い出深いですね。名古屋ではすべてにおいて素晴らしい思い出を作ることができたと思っています。僕は横浜F・マリノスのアカデミーで育ってトップチームに昇格したので、移籍をするなんて少しも考えていなかったんですけど、(ドラガン)ストイコビッチ監督からオファーをもらって、最終的に移籍を決断しましたが、まったく縁もゆかりもない土地なので、名古屋という名前は知っていましたけど、どんな街なのか知りませんでした。サッカー選手って全国に行くけど、基本的にはスタジアムとホテルの行き来だけなんで、意外とその街のことはほとんど知らないんですよね。そんな中、初めての移籍でとてもワクワクしたし、名古屋の生活を楽しもうと思ったし、実際に楽しみました。だから私生活も含めていい思い出ばかりです。
―――オファーを受けた時の心境は?
田中 まずは困ったなと(笑)。でもストイコビッチ監督から『グランパスはJリーグが始まってから1回も優勝してない。だからお前の力でグランパスを優勝させてほしい』と言われて、その言葉で移籍を決めました。それまで僕はグランパスが優勝したことがないなんて知らなかったし、マリノスで優勝を経験(2004年)して、『優勝していないクラブを優勝させるのもやりがいのある仕事だな』って考え始めて。ストイコビッチ監督には1年近くオファーをもらっていましたし、『その気持ちに応えよう』と最後は移籍を決断しました。でも、僕はグランパスを優勝させるためだけに移籍を決めたわけじゃなくて、グランパスを“常勝軍団”にしたいと思っていました。移籍する前、グランパスは万年中位でしたからね。いつも上にも行けない、でも降格もしないような中位のクラブだって揶揄されていて、それもすごく悔しくて。『自分がグランパスに行ったら常に上位にいるクラブにしたい』という思いがあって、だから2010年に優勝した時は、うれしさよりも『ホッとした』気持ちの方が強かった。僕、加入会見の時にも『優勝して常勝軍団になる』と言ったんです。自分が言ったことを達成できないのはカッコ悪いと思う性格なので、優勝した時はホッとしたと同時に、『これからがこのクラブにとって大切な時期になる』と、優勝を決めた平塚のスタジアムで感じたことを覚えています。
―――そういう意味では、翌2011年に勝点「1」差の2位に終わったのは、相当悔しかったのでは?
田中 いや、その時は一切悔しくなかったです。シーズン終了後にストイコビッチ監督から『お前たちはパーフェクトだった。優勝した(柏)レイソルを褒めるしかない』と言われましたし、僕らはやり残したことがないぐらいやり切りました。『優勝に値する』という言葉を頂いたときに、『あそこでこうしておけば』という思いさえなくなった。あのシーズンは自分の力を全部出し切った上での2位だったので悔しさはないです。
―――グランパスは今季、3年ぶり2度目のルヴァンカップ制覇をしましたが、次こそ常勝軍団になるには来季どう戦うかが大事ですね。
田中 そうですね。ただグランパスはこれまで毎年タイトルを獲っているクラブではないので、その難しさは僕も経験していますけど本当に簡単なことではない。でもチャレンジするしかないです。やっぱり今度はリーグ戦で優勝してほしい。ルヴァンカップで優勝したという自信と勝負強さをリーグ戦に活かしてほしいと思います。
―――選手たちには何が大切だとアドバイスをしたいですか?
田中 答えは人それぞれだと思いますけど、プロサッカー選手である以上、僕は1日24時間、365日すべてサッカーのことを考えて、サッカーに魂を込めて、熱量を持って日々向き合わないといけないと思っています。どういったものを食べて、どういう時に休んで、どういうトレーニングをするのか。言動も含めて生活のすべてがつながってくると思うので、本当にすべてをサッカーに注げるようにしてほしいと思います。
―――今は指導者もされていますが、子どもたちにはどんなことを伝えていますか?
田中 子どもたちには、好きなことを楽しんで目標に向かって突き進んでほしいなと。今は夢や目標がない子どももいるので、無理やりに「持て」とは言いませんが、夢や目標を持つことの大切さを伝えたいです。それによって努力をすることにもなるだろうし、挫折したり、試練もあったりしますよね。でも、それを乗り越えるためにどうしたらいいのか考えることも大切なんだよということを伝えています。
―――グランパスの選手には来季どんなことを期待しますか?
田中 クラブのエンブレムが今年変わったんですけど、そういったものが新しくなってもグランパスの歴史や伝統とか、グランパスファミリーの思いは変わらないですから。やっぱりグランパスのユニフォームを着て、ピッチに立ってプレーするというのはどういうことなのか、それをしっかり理解してピッチの上で表現してほしい。そうすればおのずとリーグ優勝を手にできるはずなのです。もちろん簡単ではないですけど、2010年以来のシャーレを掲げることを、ファンやサポーターも一番望んでいると思うので、その高みに到達してほしいと思います。
田中隼磨が大口でガブリ!『NICK STOCK豊田店』レポート
―――今回は企画として名古屋にある食事処2店舗に足を運んでいただきました。現役時代、こういう食事はなかなか摂れなかったのでは?
田中 そうですね。現役時代は例えば揚げ物とかは食べなかったですし、ハンバーガーも食べませんでした。気を遣っていたというよりも、それが当たり前というか、あまりいい表現ではないかもしれませんが、食事は美味しいという感覚よりも、サッカーと同じトレーニングの一環として食べていました。試合前は炭水化物を多く摂りましたし、試合後はタンパク質やビタミンを含めて回復できる食事。朝昼晩としっかり食べてよく寝ること。それは意識をしていたというよりも、プロサッカー選手として当然だと思っていたので、気を付けるという感覚さえなかった感じです。
―――奥様も苦労なされたと思います。
田中 本当に感謝をしています。僕が何を食べて、どういうタイミングで寝るのかをすごく理解してくれました。だいたい朝6時にご飯を食べて、グランパスに所属していた時の昼ごはんは、スポーツセンターの食堂のバイキングで食べることも多かったです。夕食も6時半には食べるという生活スタイルでした。子どもたちは唐揚げやコロッケが大好きですけど、僕は揚げ物を食べないので、分けて作るのはかなり大変だったと思います。
―――引退した後は、好きなものを存分に食べられるうれしさもありますか?
田中 そうなんです。僕、実はケーキとか甘いものがすごく好きなんです。でも現役の時は一切食べていなくて、引退してからゆっくり食べようと考えていました。引退後、ケーキ、ラーメン、ハンバーガーなど一通り食べましたが、現役時代の生活が身体に染み付いているので、罪悪感というか…。ケーキを食べることはまったく悪いことではないのに、なぜか後ろめたい気持ちになって。引退したらケーキを食べまくろうと言っていたわりには、引退してもまったく食べない生活をしています。でもストレスはないので、現役時代から変わらない食生活ですね。
―――それで体型が現役当時と変わっていないのですね。
田中 それは周りからもよく言われますけど、子どもたちにサッカーを教えたり、チャリティマッチや誰かの引退試合に呼ばれたりもするので、その時に見ている人の夢を壊したくないじゃないですか。だからそんなには太れない。体型が変わってしまった選手はもうプロフェッショナルではないですね(笑)。
―――ちなみに引退して真っ先に食べたものは?
田中 引退したらケーキを食べたい、甘いものを食べたいと公言していたので、引退試合の後にいろいろな人からケーキやフルーツをいただきました。
―――サッカー以外での名古屋での思い出は?
田中 子どもが3人いますが、次男と長女は僕がグランパスにいた時に産まれました。長女は里帰り出産ではなく、名古屋の病院で産まれたんです。子どもたちは幼少期を過ごしたというのもあって、例えば幼稚園の友達とか、奥さんの友達とか、名古屋にはたくさんの友人がいます。もちろん今でも連絡を取り合って、子ども同士もずっと仲良く友人関係が続いています。幼稚園や学校を通じての思い出がたくさんあります。もちろん在籍していた横浜や松本などにも仲良くしている友人はいますが、名古屋の思い出は本当に印象が強くて、街の人たちにも温かく迎え入れてもらえましたし、家族も名古屋の街をすごく気に入ってくれていたので、すごく過ごしやすかったですね。
―――それもあってグランパスのイベントに数多く参加しているのですか?
田中 そうですね。現役の時にグランパスファミリーには、本当にたくさんの声援をいただきました。もちろんいい時ばかりではなかったので、叱咤激励もたくさんもらいました。本当に熱い応援をもらって、チームを離れた後も、グランパスファミリーの声を聞きたいという思いもありました。僕は練習後、すぐファンサービスに行ったり、SNSやブログを通してファミリーの皆さんと、いろいろなコミュニケーションを取ることもありました。J1優勝という素晴らしい経験ができたし、その喜びをグランパスファミリーの皆さんと一緒に分かち合うことができて本当にうれしかったです。今でも豊田スタジアムに行くとたくさんのファミリーが声を掛けてくれます。だから今度は、引退した僕自身からファミリーの皆さんに恩返しができるように、何かしら協力してサポートできるような活動ができたらと思っているので、これからも時間が許す限りやっていきたいと思っています。
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