柏戦では84分までプレーした鈴木優磨 [写真]=J.LEAGUE
“常勝軍団”復活を期して、国内7冠の名将・鬼木達監督を招聘した今季の鹿島アントラーズ。2月15日の開幕戦では湘南ベルマーレ相手に停滞し、0-1の黒星発進を強いられ、ネガティブな見方もされたが、続く東京ヴェルディ戦からは瞬く間に修正し、一気に状態が上向いた。そこからは白星を重ね、8日の柏レイソルとの上位対決も3-1で制して4連勝。消化試合数に違いはあるものの、首位に立つことに成功した。
「今の順位? あまり意味ないですね。誰も気にしてないです。『自分たちから崩れないことが大事』とオニさんもよく言っている。結局、自分たちが崩れなかったら周りが勝手に崩れていくので。自分たちも苦しい時期が来るだろうし、そこをしっかり全員で乗り切ることが大切」とエースの鈴木優磨は冷静にコメントした。
そう話すのも、昨季の教訓があるからだ。ランコ・ポポヴィッチ監督体制でスタートした2024年も序盤から好スタートを切り、折り返し地点では2位につけていたが、夏場以降に失速。最終的に5位に甘んじた。鈴木優磨がシント・トロイデンから戻ってきてからの3年間で鹿島はトップ3に入れていない。だからこそ、厳しさを痛感しているのだ。
ただ、今季は序盤5戦でレオ・セアラが5点、鈴木優磨が3点とJリーグ屈指の強力2トップがゴールを量産しているのは朗報。開幕前から今年の鹿島は2トップにいかに点を取らせるか次第と言われていたが、それが徐々に形になりつつある。
「レオの特徴もつかめてきたので、前よりやりやすさを感じていますし、守備でもすごく献身的。自分たちの距離感もよくなっている。それが今、点を取れている要因だと思います。誰か1人ということではなく、チーム全体でよくやっていると思います」と背番号40も前向きな感触を得ているという。
その上で、この日ハットトリックを達成したレオ・セアラの得点能力の高さには改めて驚きも感じている。
「(安西幸輝の左からのクロスに合わせた)1点目なんて、駆け引きとかの問題ではない。あれはサッカーを知っている人なら分かりますけど、止まった状態から頭で当てて、あんな威力を出すのは日本人では無理なので。レオの首を見れば分かるでしょ(笑)。スタンディングのまま、あそこに持っていけるのは『すごい』としか言いようがないですね」と感心していたが、頭抜けた相棒と良好な関係を構築しつつあることで、鈴木優磨自身も大きな刺激を受けている様子だ。
“大砲コンビ”と言うべき2人だが、鬼木監督は彼らを使い倒そうとはしていない。鈴木優磨もレオ・セアラも5戦全てで途中交代している。それだけ前線からの守備タスクの負担が大ということでもあるが、ベンチに控えているチャヴリッチ、田川亨介、徳田誉も個の能力の高い面々だ。少しでも運動量が落ちたら代えるというのが、指揮官のスタンダードになっている。
「本当にチームの競争は激しいですし、1人もポジションを確約されている選手はいない。いい意味で基準をチームが示していると思うし、その基準を満たせれば試合に出られるし、満たさない選手は試合に出られない。分かりやすい競争ができているし、これが本来あるべき姿、鹿島のあるべき姿。これを続けていけばもっともっといい結果を得られると思います。実際、(鬼木監督は)自分のことも容赦なく代えるので、そこは後でちょっと交渉しないといけないですね」
背番号40は冗談交じりにFW争いの厳しさを語っていたが、鈴木優磨でも柴崎岳でも下げるという指揮官の毅然としたスタンスが鹿島の復活には必要不可欠だろう。その環境下で全員が持てる力を出し切り、貪欲に勝利にまい進し続ければ、9年ぶりのJ1タイトルに手が届くのではないか。柏戦の鹿島からはそんな期待感が見て取れた。
「今のチームはまったく完成されてはいないので。今はどちらかというと守備で主導権を握っていますけど、そういう中でもオニさんは『まずは攻撃から』と言っています。攻撃の練習も多いし、うまく使い分けながら成長していかないといけないと思います。自分自身も毎試合チャンスがあるか分からない。毎回、3本4本5本と決定機があるわけではないですけど、チームのためにやることで、チャンスが来た時に集中できるかどうかが重要。それをモノにできるようにしていきたいです」
本人も語気を強めるように、ここぞという時のビッグチャンスを仕留められる鋭さに磨きをかけ、レオ・セアラとともにゴールを重ねていけば、相棒でライバルの2人が得点王争いを繰り広げるような展開になることもあり得る。そうやってバチバチと闘争心を燃やして切磋琢磨するようなチームになれば、本当に理想的だ。
鈴木優磨の中に芽生えた新たな闘争心と向上心が鹿島を押し上げる原動力になるはず。16日の浦和レッズとの一戦を制して、5連勝で盤石の地位を固めること。そこにフォーカスして、1日1日を大事にしていくことが大切だ
取材・文=元川悦子
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By 元川悦子