さいたま市緑区の県立浦和特別支援学校を訪問した浦和レッズの牲川歩見[写真]=浦和レッズ
埼玉県さいたま市緑区の県立浦和特別支援学校。北に車を走らせれば、10分もかからずに埼玉スタジアムへと着く場所にある。天気の良い日には、校舎の3階からスタジアムの巨大な白い屋根と青い空のコントラストを楽しむこともできる。ホームゲーム開催日には、その大声援が届くことすらある。
まさに浦和レッズの熱気を間近に感じられる場所に建つこの支援学校を、浦和レッズのGK牲川歩見が訪問したのは3月12日。目的はサッカーボールの贈呈だった。式の会場となったのは体育館。牲川は、自作の応援グッズを身に着けた児童たちに大きな拍手と声援で盛大に迎えられた。
児童の代表たちとサッカーボールを使ってパス交換をしたあと、彼がその大きな手で優しくほほ笑みかけながら児童にボールを渡すと、会場は大きな拍手に包まれた。加えて、式中には児童からの質問コーナーも開かれ、目を輝かせながら「どうしたらサッカーがうまくなりますか?」「好きな食べ物はなんですか?」といった子どもらしい率直な質問が投げかけられ、牲川も笑顔を浮かべて答えていた。
そして式の最後には、児童代表からこんな激励のメッセージも送られた。「これからも、浦和のまちを盛り上げてください。応援しています」
その言葉を、真剣な面持ちで聞き入っていた牲川。彼はこう感想を述べる。「こういう機会は、本当にエネルギーを貰えます。スタジアムでファン・サポーターの方々と接するときより距離も近いですし、直接言葉を交わせるので、期待に応えたいという思いがより強く湧いてきます」、と。
牲川の両手から児童代表へと手渡されたサッカーボールは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022優勝を記念し、賞金の一部を活用して特別に贈られたものだ。
ボールは、さいたま市内(浦和区、緑区、南区、桜区、中央区)にある58の国公私立小学校と特別支援学校、旧浦和エリアにある36のサッカー少年団に順次贈られていった。総数は全部で2000個にもおよぶ。この活動は、AFC(アジアサッカー連盟)が推奨する、優勝賞金の一部を活用したホームタウンへの社会貢献活動の一環でもある。
もっとも、今回の活動とは関係なくそれ以前から、浦和レッズはクラブ理念に基づき、スポーツを通じて次世代に豊かな社会づくりを目指すうえで、地域への貢献を自分たちへと課していた。2003年にヤマザキナビスコカップ(現YBCルヴァンカップ)でクラブ史上初のタイトルを獲得して以降、タイトル獲得時の優勝賞金を地域に還元する取り組みを、クラブは続けてきた。この取り組みの背景には、地域に支えられているクラブが、地域とのつながりをより強固にし、地域社会と共に歩み共に未来を築こうとする想いがある。
地域から受ける恩恵。それを何より実感しているからこそ、浦和レッズはその感謝を地域社会への貢献という形で表わしてきた。そして、その貢献こそがクラブの存在意義であると考えている。その想いは、今もなお変わってはいない――。「レッズは地域における誇りなんです」。しみじみとそう口にするのは、県立浦和特別支援学校の高橋達樹教頭だ。
「浦和レッズがある生活というのが、本当にありがたいと思っています。当校には、さまざまな障害がある子どもたちが通っています。そうした中で、浦和レッズのみなさんとの触れ合いは、子どもたちに大きな力を与えてくれます。浦和レッズの存在は子どもたちやご家族の大きな支えになっています。お子さんはもちろんのこと、ご家族との心の懸け橋にもなってくれているんです」
牲川が県立浦和特別支援学校を訪れたこの日をもって、ACL2022優勝記念ボールの贈呈はめでたく完了した。この活動がはじまったのは昨2024年10月。足かけ5カ月近い時間が費やされている――。もちろん、そんなことをせずとも、配送業者を頼って一斉に送りつけてしまうこともできた。だが、浦和レッズは、それを是としなかった。地域に根差すプロサッカークラブとして、地域に支えられている感謝の気持ちを表現するために、選手・クラブスタッフ自らが現地へ足を運び、手ずから渡したいと思ったから。その活動こそが、地域との交流の第一歩であり、その先に可能となるはずのより大きな地域貢献へとつながっていくに違いない。
浦和レッズは、古くから「サッカーのまち」として知られる地域で活動しているクラブだ。そのサッカーの歴史と伝統を引き継いでいくことを、クラブはとても大切にしている。そして、サッカーに限らずすべてのスポーツ文化を発展させ、次の世代へとつなげるための取り組みを実践していくことも。それこそが、浦和レッズというクラブが地域へ還元できることだと考えているから。これまでも、これからも、ずっと――。
浦和レッズの地域への感謝と貢献は、変わることなく続いていく。
文=小齋秀樹
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By サッカーキング編集部
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