先制点を喜ぶ北朝鮮代表 [写真]=Getty Images
第17回アジア競技大会女子サッカーの決勝が1日に行われ、なでしこジャパンと北朝鮮女子代表が対戦した。
大会連覇の懸かるなでしこは、3大会連続の同一カード決勝に臨む。準決勝から中1日の同試合で4人の先発を入れ替え、川澄奈穂美や宮間あや、高瀬愛実、岩清水梓らが先発となった。一方の北朝鮮は過去4大会で2度の優勝、2度の準優勝を果たしている。
開始9分、北朝鮮は縦パスがペナルティエリア内右のラ・ウンシムに入り、シュートを放ったが、宮間がタックルで防ぐ。しかし12分、右サイドの浅い位置で北朝鮮がFKを得ると低いボールを受けたゴール前のキム・ユンミがシュート。ブロックにいった岩清水の足にも当たってゴール右に決まり、北朝鮮が先制点を獲得した。なでしこは今大会初の失点となった。
得点後も試合は北朝鮮ペースで展開。41分になでしこは長い距離のFKを宮間が蹴ると、GKの目の前まで流れ、岩清水が足で合わせたが、シュートはクロスバーを直撃。判定もオフサイドとなった。直後の43分には右サイドの有吉佐織のクロスに川澄が頭で合わせたが、ゴール左へ流れた。北朝鮮もアディショナルタイムに16歳のウィ・チョンシムが強烈なミドルシュートを打ったが、枠をわずかに越える。前半は北朝鮮の1点リードで終える。
後半は立ち上がりからなでしこが押し込み展開する中で迎えた52分、北朝鮮はカウンター。自陣からのロングボールにラ・ウンシムが抜け出すと、そのまま持ち込み、GKとの1対1を制して追加点を得る。失点直後に佐々木則夫監督は吉良知夏を下げ、菅澤優衣香を投入する。
直後の56分、なでしこは左サイドから大きく逆サイドへ展開。受けた川澄がグラウンダーのクロスを送ると、ニアサイドの高瀬がスルーしたところに走りこんだ宮間がダイレクトでゴール右へ流し込み、すぐに1点を返す。
68分になでしこは宮間の右CKに長船加奈がヘディングで合わせたが、クロスバーの上。同点を目指してなでしこが攻め込むが86分、北朝鮮が自陣からの一気のカウンターから、左サイドのユン・ソンミが深い位置でクロス。ホ・ウンボルがダイビングヘッドでネットを豪快に揺らし、再びリードを2点とする。試合はそのまま終了し、北朝鮮が3-1で勝利。2大会ぶり3度目の優勝となった。
【得点者】
0-1 12分 キム・ユンミ(北朝鮮)
0-2 52分 ラ・ウンシム(北朝鮮)
1-2 56分 宮間あや(日本)
1-3 86分 ホ・ウンボル(北朝鮮)