カメルーン戦の前日会見に臨んだ佐々木監督(左)と岩清水 [写真]=金子悟
文=江橋よしのり
日本時間12日午前、なでしこジャパンの佐々木則夫監督とDF岩清水梓が公式会見を行い、翌日に行われるカメルーン戦に向けて抱負を語った。
外国人記者から「あなたは勝ち負けだけでなく、ファンを楽しませるサッカーを重要視しているのでしょうか?」と質問された監督は、「2011年に、なでしこの巧みに連携連動するサッカーを見て楽しいと感じてもらえたのだと思いますが、今はどのチームもレベルが上がって来たので、“なんとか頑張って最後に僅差で勝つ”というのが我々のチームの面白さ。明日もスペクタクルなゲームを楽しんでいただきたい」と回答。
そして最後に「僕のあだ名はスピルバーグ監督です(笑)」と付け加えたのだが、これには質問者を含む多くの報道陣の頭の中が「?」マークで埋め尽くされた。
なぜ唐突にスピルバーグ(映画監督のスティーヴン・スピルバーグ)の名が出てくるのか。その背景は4年前の女子W杯ドイツ大会にある。なでしこジャパンの劇的でスリリングな試合展開と、優勝というハッピーエンドで締めくくられた結末。まるで映画のようなストーリーを目撃したドイツ人ジャーナリストが、「日本の監督はスピルバーグなのか?」とコメントした。後日それを伝え聞いた佐々木監督は、この言葉を非常に気に入っているようだ。
そんなわけで外国人記者さん、佐々木監督は自分をスピルバーグになぞらえたのです。でも、予備知識なしで理解するのは、難しすぎましたよね。