カナダから帰国した安藤梢 [写真]=足立雅史
FIFA女子ワールドカップ2015カナダを準優勝で終えた、なでしこジャパン(日本女子代表)が7日、帰国した。
なでしこジャパンの佐々木則夫監督、宮間あや主将、野田朱美日本サッカー協会女子委員長が会見に出席。会見後には各選手が記者団の質問に答えた。
大会初戦のスイス戦で先発するも、相手GKとの接触により左足首を骨折したため、離脱を余儀なくされたなでしこMF安藤梢は、「個人的にはけがでピッチに立てなかったのは悔しいですけど、それ以上にこうやってもう一度、決勝戦に連れて来てくれた最高の仲間と、一員として戦えたこと、そういう仲間とやれたことを誇りに思います」と大会を振り返る。
「W杯に懸けてきていたので、けがで離脱というのは自分の中で想像もしていなかったことなので、すごい悔しかった」と話す一方で、なでしこが決勝まで進出したことにより、一旦は手術で帰国した安藤はカナダへ再度渡り、アメリカ戦をしっかりとベンチから見守り、一緒に戦った。「仲間が元気づけてくれて、いつも声をかけてくれたし、帰るまでの間も気をつかってくれて、前を向けるような感じにしてくれました。手術の時も全員で動画を送ってくれて、『手術、頑張ってね』とか言ってくれて、常にメッセージとか動画とかをくれたので、いつも一緒に戦っている気持ちでいられて、自分も前を向けた」と、なでしこらしい、“一丸”で戦えたことに改めて胸を張る。
左足首の負傷については、「だいたいこの経過は全治3カ月くらい」と見通しを口にしたが、「けがを治して、元気な姿を応援してくださっている皆さんに見せたいと思いますし、その先に五輪があると思うので、まずはリハビリを頑張りたいと思います」と、前を向く。
2日後の9日には33歳の誕生日を迎えるが、今後については、「みんなに勇気づけられて、前を向けて。けがする前よりも強くなって戻ろうという気持ちになれています」と、力強く話してくれた。
決勝戦ではGK山根恵里奈が安藤を背負って移動している姿が中継に映し出されていたが、「チームのみんなが気を付けてくれて、山根が『おぶります』と言ってくれたので」とエピソードを語った安藤。チームを離れている間はクマのぬいぐるみが安藤の代役として、ベンチ入りし、W杯を戦った。「自分で背負って帰ってきました(笑)。いなくなってもチームの一員として思ってくれて嬉しかったので、大切にしたいと思います」と、笑顔でコメントしている。