北朝鮮戦の先制点を喜ぶ岩渕(手前)と宮間(奥) [写真]=Getty Images
リオデジャネイロ・オリンピック 女子サッカー アジア最終予選の最終節が9日に行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)女子代表が対戦した。
同予選は2月29日から3月9日にかけて大阪府で開催。日本、北朝鮮、オーストラリア、中国、韓国、ベトナムの計6チームが参加し、総当たりのリーグ方式で、上位2カ国にリオ五輪の出場権が与えられる。
7日に行われた中国と韓国の試合結果を持って予選敗退が決定し、リオ五輪出場を逃したなでしこジャパン。3試合勝ちなしで迎えた前節のベトナム戦は6-1で快勝し、今大会初勝利を収めた。対する北朝鮮も前節オーストラリアに1-2で敗れ、日本と同様に五輪出場を逃している。両チームともに勝てば同予選を3位で終える一戦となった。
降りしきる雨でピッチ上はかなり水を含んだ状態で、立ち上がり両チームともにパスが思うように繋げない中、最初にシュートを放ったのはなでしこ。5分、右CKから宮間がクロスを入れたが、一度相手DFがクリア。こぼれ球に反応した中島依美がエリア外から右足で狙ったが、ゴール左に外れた。
13分にもなでしこがチャンスを作り出す。近賀ゆかりのパスを受けた宮間がダイレクトでスルーパス。阪口夢穂がエリア内中央に抜けだしたが、シュートには持ち込めない。
北朝鮮は26分、この試合初めてシュートチャンスに持ち込む。エリア外でボールを持ったイ・チョンシムが右足でミドルシュート。ボールはGK山根の正面をつき、キャッチされてしまう。
先制点を狙うなでしこが立て続けにゴールに迫る。31分、右CKの流れから有吉佐織が前線に長いボールを供給する。エリア内中央でフリーになっていた大儀見がヘディングシュートを放ったが、惜しくもゴール左に外れた。34分にはエリア外中央でボールを受けた横山久美が思い切って右足を振りぬいたが、ボールは大きくゴール上に逸れた。
前半終了間際の45分には、右サイドで横山が相手DFに囲まれながらボールをキープし、エリア外中央にサポートに入った宮間にパス。直接右足でシュートを打ったが、上手くミートできず枠を外れた。前半はスコアレスで折り返した。
なでしこは後半から鮫島彩に代えて岩渕真奈を投入した。すると47分、岩渕から右サイドでパスを受けた中島が大きく左サイドに展開。フリーになった宮間が右足で上げたクロスは相手DFにクリアされたが、こぼれ球を拾った近賀がエリア外から右足でロングシュートを放つ。ボールはゴール右上に外れた。
56分、右サイドでボールを受けた岩渕が中央にドリブルで侵入し、左サイドの宮間に展開。宮間が左足で直接クロスを上げるとファーサイドに岩渕が飛び込むが、わずかに合わずシュートには至らない。
北朝鮮は61分に決定機を迎える。右CKからキム・ウンヒャンが入れたクロスにキム・ウナが直接右足で合わせる。ボールは近賀に当たってコースが変わったが、GK山根が顔面で何とか防ぎ、得点は許さない。
攻めあぐねていたなでしこは71分、右サイドで横山がボールをキープして、近賀に預ける。ボールを受けた近賀が右足でクロスを入れると、エリア内中央に走り込んだ大儀見が頭で合わせたが、強いシュートにはならず、GKホン・ミョンフィがキャッチした。
76分には、宮間から右サイドでパスを受けた有吉が右足でクロスを供給。ニアサイドに飛び込んだ中島が中央に頭で逸らすが、詰めていた岩渕には合わず、シュートは打てない。
攻め続けるなでしこが80分にようやく先制点を挙げる。有吉から縦パスを受けた横山がボールを落とすと、宮間が左足で丁寧なクロスを入れる。ファーサイドの岩渕が頭で合わせると、ボールはゴール左に吸い込まれた。
反撃したい北朝鮮は82分に右CKのチャンス。クロスをキム・ユンミが頭で折り返すと、中央で合わせたラ・ウンシムのヘディングシュートはゴール右へ。ゴールライン上にいた宮間がヘディングでかき出し、同点ゴールとはならない。
得点後、北朝鮮に猛攻を受けるなでしこは87分、カウンターから岩渕がドリブルで運び、大儀見にラストパス。右足でシュートを放ったが、枠を捉えられない。
このまま試合は終了し、1-0でなでしこジャパンが勝利。2連勝のなでしこは3位で、北朝鮮は5位で同予選を終えた。
【スコア】
なでしこジャパン 1-0 北朝鮮女子代表
【得点者】
1-0 80分 岩渕真奈(なでしこジャパン)
By サッカーキング編集部
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