会見に出席した小林里歌子(左)と猶本光(右) ©WE LEAGUE
一般社団法人日本女子プロサッカーリーグ(WEリーグ)は5日、タイトルパートナーとして「Yogibo(ヨギボー)」を販売する株式会社ウェブシャークと2年契約、オフィシャルブロードキャスティングパートナーとして「DAZN」と8年間の契約を締結したと発表した。
岡島喜久子WEリーグチェアは契約締結会見終了後の取材にて、ウェブシャーク社との契約を、WEリーグがターゲットとしているファミリー層の顧客を抱えている点が大きいと話し、「サッカーをしているお子さん、親御さんにスタジアムに来ていただき、生のサッカーを見ていただきたい」とコメント。同社は総合格闘技大会のRIZINへのスポンサードや、国内最高峰のカーレース『SUPER GT』にチーム参戦をするなどしているが「大阪の本社にうかがった際、土日は保育園のようにお子さんが来ていると聞きました。WEリーグでもキッズルームに導入したり、ピッチ傍に製品を置いてファンの方に座って観戦していただくことも考えています。親和性の高いパートナーと考えています。最近ではCMにNiziUを起用するなど、女性層も意識しており、一緒に取り組んでいきたいと考えています」(岡島チェア)と、理由を説明した。
また、未定となっていた放映先はDAZNに決定。「地上波放送も許していただける、OTTサービスだけでなくローカル配信含め、余裕を作ってくださることが大きい」と、契約の理由に映像放映先の融通を挙げる。また、DAZNは女子チャンピオンズリーグのグローバルにおけるホストブロードキャスターとなったことを発表。イギリスが拠点の同社は女性スポーツへの積極的なアプローチを掲げており、「女子スポーツを応援、地位を高めることを考えている配信サービスであることが大きい」と、こちらも契約理由の一つだったとしている。
また、会見にはWEリーグ理事で元なでしこジャパン監督、現在は大宮アルディージャVENTUS総監督を務める佐々木則夫氏、元なでしこジャパンGKの海堀あゆみ氏、三菱重工浦和レッズレディースMF猶本光、日テレ・東京ヴェルディベレーザMF小林里歌子が出席。2011年のワールドカップ制覇からちょうど10年という節目のタイミングでの発表に、佐々木氏は「全チームでしっかりやっていきたい。多くのサッカーファンのみならず、活気あるプレーをスタンド、DAZNでしっかり見てもらいたい」とコメント。
現在はWEリーグ開幕に向け、裏方作業を手伝っているという海堀氏は「Lリーグ、なでしこリーグ、WEリーグ、といろいろな局面を経て、ステップアップしたリーグです。先輩が紡いでくれた思いが、初めてプロというものになります。プロリーグが日本にできることは嬉しい反面、プロとして大変なこともあると思います。女子リーグとして、日本での一つのモデルになってほしいですね」と期待を寄せた。
近年のなでしこリーグで覇権を争っていた浦和と日テレ・ベレーザは9月12日の開幕戦で激突。猶本は「価値を高められるよう、サッカー少女の夢舞台にできるように頑張りたい」と意気込めば、小林も「WEリーグを知ってもらうため、選手としては結果が大事。開幕戦で強いインパクトを残せる試合をしたいです。来ていただいたお客さんに楽しんでもらえるよう、精一杯頑張りたい」と譲らない姿勢を示しつつ、両者ともリーグに対する責任感を示している。
By サッカーキング編集部
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