なでしこジャパンの高倉麻子監督 [写真]=Getty Images
日本女子代表(なでしこジャパン)を率いる高倉麻子監督が、14日に行われたMS&ADカップ2021オーストラリア代表戦を振り返った。
東京オリンピック前最後の強化試合でFIFAランクが近い強豪国と対戦したなでしこジャパンは、54分にFW岩渕真奈がPKで挙げた1点を守り切って1-0で完封勝利。高倉監督は試合後のメディア対応で、次のように試合を振り返った。
「今日は開幕1週間前になり、オーストラリアという世界でも素晴らしいチームと対戦できたことを嬉しく思います。アジアのライバルとして久々の対戦でしたが、素晴らしいチームだと思いました」
「最近ランク上位チームと試合をする機会が少なかったですが、世界上位のスピード、パワーを体感しながら、前半は少し堅い試合になったと思います。後半は相手の交代もありましたが、ゲーム強度に慣れながら、前半の修正ポイントを話す中で、流れを作れました。PKでしたが、点を取って勝利で終われたことはよかったと思います。よかったことと課題を選手と共有して五輪に入っていきたいです」
「力のあるチームだと思いますし、FWに世界的なストライカーの(サマンサ・)カー選手がいます。スピードがあるFWへの守備はチーム全体の大きな課題でもあります。勉強にもなったし、選手は感じてくれたと思うので、有意義な試合でした」
前半が堅くなった要因については、次のように考察している。
「チームとして幅を取ってと考えている中、サイドが張った方がいいのか、中に入って流動的に動かしたほうがいいのかという判断が少しよくなかったです。良い距離感でパス交換ができず、なんとなく単調になったことは修正できると思います。攻撃でのポジショニングだったりは、相手によってかみ合わせも変わります。受け身にならず、変化を恐れず変化をつけられればと思っていましたが、そこに時間がかかったかなと」
試合では後方からのビルドアップを狙われる場面も。高倉監督は「ハーフタイムに少し話して、ポジション修正をして逃がそうと。後半少し修正できましたが、(五輪本番では)前から圧力をかけてくるチームは多いと思うので、対策はしっかり立てていきたいです」と本番に向けての修正点に挙げた。
高倉監督は五輪本番に向けて、次のように意気込みを示している。
「東京五輪が決まってから、歓声を直に感じるアドバンテージ、たくさんの方の期待がかかる分、プレッシャーは想定していました。こういう世の中の状況となり、他のプレッシャー、様々な要因があるので、何かを成し遂げたい強い思いはあります。自分たちの力にして、目の前の相手にぶつけたい。一試合一試合、すべてを出して戦いたいです」
By サッカーキング編集部
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