なでしこDF石川 [写真]=Getty Images
FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023に向けて国内で合宿を行っているなでしこジャパン。4日はDF石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)が取材に応じた。
石川はこの日が20歳の誕生日。「昨日の夜ご飯のときに、みんなにお祝いしてもらって。ハッピーバースデーの歌を歌ってもらいました。ワールドカップで優勝してみんなでお酒を飲みたいですって言いました」と、笑顔でメンバーの前で宣言したことを明かし、「誕生日は自分にとって特別ですし、それにプラスしてワールドカップのこのタイミングでお祝いをみんなにしてもらえたので嬉しいです」と喜んだ。
自身は2022-23シーズンが飛躍の年に。浦和でCBとして優勝に貢献し、日本代表にも初選出され、ワールドカップメンバーにも入った。一方で2022年8月のFIFA U-20女子ワールドカップでは準優勝に終わった経験が今に生きているとのことで、自身のサッカーノートにも「U-20のことを聞かれると、準優勝でいい結果だったとはすごく思いますけど、悔しいを通り越して聞かれたら恥ずかしいような気持ちになってしまってもいて。今後、胸を張って代表で責任を持ってプレーできるようにということで、足りなかったことを書き込みました」と記していると明かす。
浦和で今季、CBコンビを組んだ安藤梢はワールドカップ優勝経験メンバー。「今までのなでしこのことなどをすごく教えてもらって。いい環境になってきたのも先輩方のおかげですし、歴史もしっかり頭に入れながらプレーしないといけないと思っています。(安藤からは)優勝したとき、たまたま勝てたっていうわけではないと伝えられて。積み重ねて、悔しい思いもしながらと言われてきたので。それと、『準備も何にもせずに出たいという気持ちだけで出て、何も残せなかった。(同じことを)璃音にしてもらいたいたくないから、出てどういうプレーをするかも考えてやらないといけない』と言われていたので、練習から考えてプレーしています」と、偉大な先輩の思いや経験とともに戦う覚悟も示している。
その2011年のワールドカップ優勝時は、まだサッカーを始めていなかったという石川。優勝をきっかけに姉がサッカーをはじめ、自身はそこから1年後にサッカーを始めたということだが、「盛り上がっていることはすごく感じていて。職員室で結果とかを先生に聞いたりしていました」と、ワールドカップ優勝が当時プレーしていなかった石川本人にも影響があったと振り返った。
今度のワールドカップはその舞台に自身が立つことになる。「小学校に行ったら『キャー』と言われるくらいの選手になりたいです。もっとみんなに知ってもらえる選手になれるように、なでしこがもっと広まるように、サッカーをやってくれる女子が増えるように、今回のワールドカップは大事になると思うので、絶対に結果を残して帰ってきたいと思います」と意気込みを語っている。
By 小松春生
Web『サッカーキング』編集長