なでしこジャパン vs アメリカ
パリオリンピック2024(パリ五輪)女子サッカー競技 準々決勝が3日に行われ、なでしこジャパン(日本女子代表)はアメリカ女子代表と対戦した。
2大会連続6度目のオリンピック出場となるなでしこジャパンは、グループステージ初戦で昨年のFIFA女子ワールドカップ覇者のスペインに敗れたものの、第2節ブラジル戦で後半アディショナルタイムに劇的な勝利。第3節ナイジェリア戦でも勝利し、2勝1敗の2位で準々決勝進出を果たした。
一方、対戦相手の女子FIFAランキングで5位のアメリカ女子代表は(なでしこジャパンは7位)、グループステージでザンビア、ドイツ、オーストラリアに3連勝し、グループB首位通過で勝ち上がってきた。
なでしこジャパンは決勝トーナメント初戦となる準々決勝で藤野あおばが先発復帰。第3節ナイジェリア戦で直接フリーキックを決めた北川ひかるも2試合連続でスタメンとなった。また、グループステージ第2節ブラジル戦で途中出場から2ゴールを決めた谷川萌々子はメンバー外となった。
試合は立ち上がりからアメリカがボールを動かす展開となったが、日本は中盤で連動した組織的な守備ブロックを組み、ボールを奪えば素早いカウンターを狙う構図となった。互いにチャンスは少なく、こう着した展開が続いた。
25分を過ぎたあたりから、両チームともに縦に早い攻撃で敵陣まで侵入する場面を作り出す。34分には、左サイドから前進し、最後は田中美南がペナルティエリア内でシュート。36分には左サイドから右へ展開して守屋都弥がシュート。惜しくも得点には至らなかったが、2度の決定機を生み出した。
後半開始から日本は清家貴子に代えて浜野まいかを投入した。すると、50分にその浜野が起点となり日本にチャンスが訪れる。浜野のスルーパスから敵陣深い位置まで守屋が侵入してゴール前へクロスを供給。しかし、これは惜しくも中央で合わず、得点にはならなかった。
後半は前半よりも日本が効果的な形でボールを奪う回数が増えた。ただ、相手にコーナーキックを与える回数も増え、63分にはショートコーナーからFWマロリー・スワンソンにシュートを許し、肝を冷やす。
両チームともに譲らず、拮抗した展開が続くなか、70分に日本は田中美南に代えて植木理子を投入。80分には波状攻撃を仕掛け、長谷川唯がミドルシュートを狙うも枠を捉えられなかった。その直後には、藤野あおばとの交代で宮澤ひなたをピッチへ送った。
互いにリスクを回避して試合を進めてきたが、終盤に入ると両チームともに敵陣ゴール前まで迫る展開になった。ただ、両チームともに得点を奪うまでには至らず、延長戦へ突入する。
池田監督は延長前半開始から古賀塔子に代えて高橋はなをピッチへ送った。ただ、先にチャンスを作ったのはアメリカ。92分にロングボールのこぼれ球をソフィア・スミスがシュートする。ただ、これはしっかり守屋が絞ってブロックに入り、得点を許さなかった。
96分に日本は宮澤のシュートでゴールを脅かすが、97分に自陣で南萌華がボールロスト。ソフィア・スミスに独走を許してシュートを許す。だが、これはGK山下杏也加が1対1をセーブ。守護神の活躍で失点を免れた。
しかし、ついに延長前半アディショナルタイムに試合が動く。アメリカはクリスタル・ダンのロングフィードを受けた右サイドのトリニティ・ロッドマンがカットインから左足を振り抜く。シュートはゴール左上隅に決まり、アメリカに先制点を奪われた。延長前半はこのまま終了した。
1点を追いかける日本は延長後半開始から北川ひかる、長谷川唯をベンチに下げ、林穂之香と千葉玲海菜を投入した。しかし、なかなかチャンスを作れず、アメリカにカウンターを許す展開となる。
そして、試合はこのまま1-0でタイムアップ。勝利したアメリカはベスト4進出が決定。準決勝は現地時間6日に行われ、アメリカはカナダとドイツの勝者と対戦する。
【スコア】
アメリカ 1-0 なでしこジャパン
【得点者】
1-0 105+2分 トリニティ・ロッドマン(アメリカ)
By サッカーキング編集部
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