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高校選手権の“聖地”である国立のピッチ…代表でも出場選手は少数

2014.03.06

7月に改築工事がはじまる国立競技場  [写真]=Getty Images

 本連載の著者である安藤隆人氏は、元銀行員という異色の経歴を持つサッカージャーナリスト。今では、高校サッカーを中心に日本列島、世界各国を放浪し精力的な取材を行っている。巷ではユース教授と呼ばれる。本連載では安藤氏の“アンダー世代”のコラムをお届けする。

文=安藤隆人

 5日に行われたキリンチャレンジカップ 2014日本VSニュージーランド。2020年の東京五輪に向けて改修に入るため、現行の国立競技場として最後の代表戦となったこの試合。長年、高校選手権を見続け、今も魅了されてやまない私からすると、やっぱり国立と言えば高校選手権という頭がある。

 この代表戦を見て、ふと、このメンバーの中で、選手権で国立のピッチに立ったのは誰かと考えると、岡崎慎司と本田圭佑、大迫勇也の3人だった。今回の日本代表メンバーで、高校サッカー出身者は23人中12人のおよそ半数。

 その12人の選手権での最高成績をまとめてみた。GK川島永嗣(1年次に登録メンバーに入ったのみで、出場は無し)、DF長友佑都(東福岡、3年次に初戦敗退)、森重真人(広島皆実、1年次に3回戦)、伊野波雅彦(鹿児島実業、3年次にベスト4も、出場停止で国立のピッチには立てず)、今野泰幸(東北、3年次にベスト8)、MF遠藤保仁(鹿児島実業、2年次にベスト8)、本田圭佑(星稜、3年次にベスト4)、細貝萌(前橋育英、2年次に初戦敗退)、青山敏弘(作陽、1年次にベスト8)、FW岡崎慎司(滝川第二、1年次と2年次にベスト4)、大迫勇也(鹿児島城西、3年次に準優勝)、豊田陽平(星稜、1年次と3年次に3回戦)。

 2年連続国立でプレーしているのは岡崎のみで、決勝戦でプレーをしているのは大迫のみ。優勝を経験している選手はゼロだ。さらに3人の中で、国立でゴールを決めているのは、大迫のみで、岡崎が高1の時に初めて国立のピッチに立った時は、前日に風邪をこじらせ、僅か18分で交代を命じられている。もっと広げて言うと、現時点でのザックジャパン候補の選手の中で選手権優勝を経験しているのは、乾貴士のみ。

 いかに高校サッカーにおいて、国立でプレーすることが難しく、ベストなパフォーマンスを出すことが大変かがこれで分かるだろう。それだけ重みのある『聖地』と言える。

 もう高校選手権で現行の国立が使用されることはないが、まだ改修に入る前に、5月にJリーグが2試合ある。そこで改めて、国立への思いに浸ってみたい。

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