日本代表候補合宿に参加した豊田 [写真]=瀬藤尚美
「ミチ(安田理大=鳥栖)やメロ(今井智基=大宮)からいいクロスが入ってきて、感覚的にはよかったんですけど、うまく競れずに(DFに)コースの方に入られたかなと。感覚的にはよかったんで、次のリーグ戦で取れそうな感じは正直、ありますけどね」
4月7〜9日に行われた2014年ブラジルワールドカップ日本代表メンバー発表前最後のサバイバル合宿の最終日。豊田陽平は流通経済大学との練習試合(45分×2本)の1本目に、青山敏弘や齋藤学、工藤壮人ら昨夏の東アジアカップ出場組とともに出場した。が、惜しいチャンスが何度か巡ってきたにもかかわらずノーゴール。2本目に出た川又堅碁が得点という形で強烈アピールをした分、豊田の不完全燃焼感は色濃かった。
それでも、本人が予告した通り、12日のJ1第7節・ヴァンフォーレ甲府戦で今季6点目を挙げた。後半開始1分、安田のロングクロスを自ら競りに行き、DFに当たって跳ね返ってきたボールを押し込み、チームの勝利を引き寄せる2点目をゲット。前節まで5点で並んでいた昨季J1得点王・大久保嘉人を超えてランキングトップに立った。今季Jでのゴールラッシュを見ても分かる通り、彼のハイボールの強さ、身体能力の高さというのはJリーグ基準を上回るものがあるといっていい。
ただ、その能力が日本代表では存分に生かされていない部分があるのも事実だ。
「クロスからのゴール前のところが僕の一番の強みなんで、そこをどうやって引き出すかってところが重要ですし、そこで一番勝負したい。だけど、チームのコンセプトとしてニアとファーというところがある。前に人がいないので、どうしても自分がまずニアを取らないといけない。僕がニアに入って工藤や学がファーというのはできていたとは思うんで、あとは自分の点をどう取るかですね」と豊田は戦術と自分の長所の折り合いをどうつけるかという課題を明確に見据えている。
ブラジル大会の23人に滑り込んだ場合、彼がコミュニケーションを取らなければいけないのは、星稜高校時代からの後輩である本田圭佑、北京五輪代表でともに戦ったことのある長友佑都、香川真司ら主力選手たちだ。豊田と青山は北京五輪世代ということで、彼らの中に入ってもすぐに適応できると見られたが、最初に一緒にプレーした昨年8月のウルグアイ戦では全くと言っていいほどボールが来なかった。とりわけ、本田からパスをもらえなかったのは、彼にとってショック以外の何物でもなかったようだ。
「もともと知らない仲ではなかったし、なんでパスがこないのか分からなかった。不完全燃焼間はありましたね。だけど3月のニュージーランド戦で追加招集された時、本田とのパス交換もあって、そこは一歩前進した。恥ずかしい話だけど、大きな一歩だったと思います。代表チームの一員になるためには、パスをもらって自分の仕事をして点を取るってことがカギになってくる。それをどうやるかですね」と豊田は本田らとの連携強化の重要性を誰よりも痛感している。
それを理解している点で、彼には全くの新戦力である川又や南野拓実よりアドバンテージがある。柿谷曜一朗はまだしも、大迫勇也はそれほど代表招集回数は多くないため、豊田と大きな差はない。彼なら本大会までの3週間を最大限、生かせるだろう。
先発出場のチャンスが少ないとしても、豊田をジョーカー的に起用できそうな場面は少なくない。例えば、ブラジル本番で日本がコートジボワールやギリシャにリードした際、終盤になると相手は中央にどんどんクロスを入れてくるだろう。特にギリシャはリスタートの精度と迫力が頭抜けている。そこで豊田が壁になってくれれば、失点をしのげる可能性は広がる。
「ゴールを守るっていうのは鳥栖でもやってることですし、自分自身、砦にならないといけないっていうのはつねに思ってます。重要なところに来るようなボールをしっかり跳ね返すことは僕の大きな仕事だと思います」と本人も強調していた。
実際、東アジアカップの韓国戦でも、終盤に豊田がゴール寸前の相手のシュートを跳ね返した場面があった。ワールドカップになれば、長身選手を使いたくなる場面はきっと訪れる。目下、欧州へ赴き、ハーフナー・マイクなどを視察中のザッケローニ監督が最終的にどういう決断を下すのか……。11日に29歳になった豊田の懸命のアピールは5月12日のメンバー発表その日まで続く。
文/元川悦子
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