ミラノ・ダービー控え、ミラン&インテル番記者が本田対長友を分析

ダービーでの対決が注目される本田(左)と長友(右) [写真]=Getty Images

 4日に開催されるセリエA第36節で、日本代表MF本田圭佑所属のミランと同DF長友佑都所属のインテルによる“ミラノ・ダービー”が行われる。

 日本では、ダービーでの本田と長友の初対決が注目を集めているが、試合を前にイタリア紙の両チーム番記者に、両選手の対決の展望を聞いた。

 ホームゲームとなるミランの番記者を務める『ラ・レプッブリカ』のステファノ・スカッキ記者は、「長友は確実にレギュラーの座を獲得し、試合の主役となる可能性がある。本田については(スタメン出場するかどうか)今一度、様子を見る必要がある。ただ本田は、このダービーで本当の意味でイタリアでの初ゴールを挙げるチャンスがあるということだ。ダービーを含む残り数試合で力を発揮できなければ、今よりも苦しい状況に追い込まれる。だから、これがミランの本田としてセリエA、サン・シーロで得点できる絶好の機会となる」とコメントし、多メディア同様、本田の先発出場はないのではないとの見通しを示した。

 本田と長友がともに出場すれば、ミランの右サイド、インテルの左サイドでマッチアップすることが予想される。「本田は長友対策として通常よりも、より走らなければならない。本田と長友の走力は違うからね。本田は前後の動きに限界があるようだ。自分自身の能力の限界を超えなければならない。そのリミットというのはスピードだ。スペースがある場合、彼はいいプレーをしている。しかしスペースを封じられて相手のスピードが勝った場合、困難な目にあっている。彼の特徴だ」と話し、本田に100%以上の力を発揮することを求めた。

 また、「あくまで私の意見だが、彼はこれ以上うまくなる、伸びはないのではないだろうか。W杯では成功するだろう。各代表チームでクラブでのシーズンを戦い抜いてきて疲れ切った選手が多く、スペースが見いだせる機会があるからだ。彼の個性ならそこを突いていける。スペースがある時は、本当に最高の動きをしている」と、本田のプレースタイルについても言及。「ポジションについては本人が表明している意見(司令塔)に賛成だ。中央から開いて行ったとしても。司令塔でいるべきだ。右サイドでプレーした場合、常に相手の左との戦いになり困難な状況に陥る」と、現在のクラブでの起用法を疑問視するコメントを残した。

 一方のインテル番記者である『コリエレ・デッロ・スポルト』のアンドレア・ラマゾッティ記者は、「長友が有利なのは、イタリアのサッカー、そしてダービーの雰囲気をよく知っていることだ。本田はやはりイタリアのサッカーに馴染むのに時間がかかっている。本田よりも長友の方がチームメイトとの信頼関係を築き、どのプレーヤーとでもうまくコミュニケーションがとれている。プレー面でもそれ以外でも彼と合わないと感じているインテルの選手はいないと思う」と述べ、インテルでのプレーが3年以上経過した長友に一日以上の長があると分析した。

 さらに、長友が『ミラノ・ダービーに負けたことがない』と自信を見せていることについては、「それは運も味方している。彼自身がツキを運んでいるかどうか? それはわからない」とコメントし、ダービーにはこれまでの成績が関係のないことを強調している。

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