浦和から唯一日本代表に選出されたGK西川周作 [写真]=VI-Images via Getty Images
日本代表を率いるアルベルト・ザッケローニ監督は12日、ブラジル・ワールドカップに臨む代表メンバー23名を発表した。
浦和レッズから唯一、日本代表に選出されたGK西川周作は、次のように意気込みを語った。
「選ばれたことを大変光栄に思いますし、やっとスタートラインに立てたなと思っています。選ばれたうれしさよりも、これから自分がどうやってゴールマウスを守るか、だけを考えて、日々のトレーニングをし、いい努力、いい準備でブラジル・ワールドカップに挑めるようにがんばりたいと思っています」
また記者の取材に応じて、以下のようにコメントしている。
――4年前は川口能活選手の選出で落選となったが、今どういった気持ちで受け止めている?
「4年前は悔しさというよりは能活さんが入ったことに納得できましたし、次の4年後にブラジル大会に出られる位置で選ばれたいということだけを思いながら、この4年間Jリーグでがんばってきたので、名前を呼ばれた時はホッとしましたけど、自分がイメージしているのは試合に出ることだけです」
――この4年間で成長したと思う部分は?。
「広島で2連覇をして、今年は浦和に移籍してきて、自分が目標に掲げたことを成し遂げられてきているということと、自分が言葉にしてきたことを有言実行できていることに充実感があります。今年は移籍1年目でこうやってワールドカップメンバーに選ばれたことはチームメートにすごく感謝していますし、監督、コーチ、チームの方々に本当に支えられているなと思うので、浦和レッズを代表して、自分がブラジルに行ってゴールマウスを守るという強い気持ちでいます」
――ワールドカップというのはどういう存在?
「小さい頃は夢の舞台でしたが、プロになって目標になり、今は絶対に通らないといけない道だと思っているので、選ばれたことだけに満足せずに、試合に出て世界の相手と戦って勝ちたいという強い気持ちがあります。自分がチャンスをもらえたときにいいパフォーマンスを出せる準備というのはもう始まっているので、中断期間まであと1試合ありますが、きっちり抑えてチームに貢献したいと思います」
――浦和レッズには西川選手の他にも代表候補がいたが、彼らに対して思うことは?
「みんなで代表に入りたいと思っていましたし、今、自分が1人、ここにいるということは、悔しい思いをしているチームメートもいると思っています。1人でメンバーに選ばれたと思っていませんし、チームメートの支えがあって毎日サッカーができているので、そういう思いも含めて、これからも一緒に戦っていければと思います」
――今日の会見はどこで、誰と見ていた?
「クラブハウスで見ていました。最初は緊張したというか、名前が呼ばれるまでザックさんの話が少し長かったので、すごくドキドキしましたが、名前を呼ばれた時はうれしかったし、チームの広報の方や事務所の方と一緒に喜びました。一番に奥さんからも連絡が来ましたし、一番近くで4年前の時も今もずっとそばで支えてくれている存在なので奥さんに喜んでもらえたことはうれしかった。奥さんと話したのは『やっとスタートラインに立てたね、これからが一番大事ね』ということです」
――かつて所属した大分トリニータへの思いと、大分時代のチームメイトも選ばれたが、その思いは?
「大分の方は今でも応援してくれるなと思いますし、昨年対戦した時に挨拶に行った時にたくさんの応援の声をいただきました。大分出身の清武(弘嗣)選手もしっかり選ばれて、キヨも一番にメールをくれて、良かったと安心している部分もあります。森重(真人)もそうですが、特別な思いがあの2人にはあります。大分の方の思いも自分たちで背負って、一緒にブラジルで戦いたいなと思っています」
――北京五輪以来となる大きな世界大会になるが、抱負を。また、ピッチに立つ場合にはどのようなプレーを見せたい?
「オリンピック、その前はワールドユースに出ましたけど、世界相手にまだ一回も勝てていないという過去がありますし、北京五輪が終わった時点で世界大会はワールドカップしかないと思っていたので、ワールドカップに出て、強豪相手に勝つことをイメージしながらずっとやってきました。試合に出られるチャンスを貰えれば、しっかり守れるところと、自分の特徴であるフィード、ビルドアップ参加、攻撃の起点になるようなプレーをたくさんの方々に見てもらいたい。それが結果としてチームの貢献になれば一番幸せです」
――次節はJリーグ中断最後の試合で、相手のC大阪には柿谷曜一朗選手、山口蛍選手、あるいはラウンド16で当たる可能性のあるウルグアイ代表のディエゴ・フォルラン選手などがいるが?
「代表選手も、フォルラン選手もいて、開幕当初から注目されているチームですし、自分たちのホームで戦えるという強みもあります。非常に注目される試合になると思いますが、必ず無失点に抑えたいという気持ちと、フォルラン選手がここ最近いいシュートを決めているので、それは注意したいと思います。Jリーグで世界のトップレベルの選手と対戦できるというのは非常にいい経験になると思います」
――ブラジルのイメージ、またブラジルに持っていきたい音楽は?
「ブラジルは本当に広い国なので、コンフェデレーションズカップで思ったのは場所によって暑かったり寒かったり、環境が良かったり悪かったりというところで、サポーターの方が非常に熱いイメージです。コンフェデレーションズカップの時は意外とブラジルの方が日本を応援してくれたので戦いやすい雰囲気を作ってもらったというイメージです。Jリーグでもいつも試合前に聞いている曲があって、AAAのリーダーと仲良くさせてもらっているのと、元々好きでずっと聞いていたので、AAAの曲はブラジルでもぜひ聞きたいなと思います」
――曲名は?
「虹という曲は思い出があって、2012年に広島で初めて優勝した時に試合前によく聞いていたので、ずっと聞いています」
――1次リーグで戦うギリシャ、コロンビア、コートジボワールの印象は?
「3チームとも言えることは、個の能力が絶対に高いと思いますし、身体能力も日本人選手を上回るところがたくさんあると思います。日本はチームとして団結して戦っていきたいと思っていますし、南米の選手はリスクマネジメントが疎かになっているのかなと、試合を見て感じたので、GKが持った後というのはすごいチャンスや、スペースがあるのかなと思っています。海外のチームはスペースがあるイメージです。サイドだったり、背後だったり、特にセットプレーの後ですね。日本人のようにしっかりとオーガナイズされていないと思っています」
――これまで代表では川島永嗣選手が主に起用されていますが、ブラジルでは自分が出るという決意があれば。
「永嗣さんは素晴らしいGKですし、学ぶものは常にたくさんあるし、権ちゃん含めて3
人でいい関係を築けてやれているのかなと思います。試合で使う、使わないは、監督の判断なので、自分が出来る限りのことをやりながら、試合前のミーティングで自分がどの役割を任されても、その役割をしっかりと全うしたいなと思います」
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