ジャマイカ戦に1トップで先発出場した日本代表FW岡崎慎司(右)[写真]=嶋田健一
ハビエル・アギーレ監督率いる新生・日本代表の3試合目となった10日のジャマイカ戦(新潟)。スタメンの1トップには、指揮官が前日会見で「今回は(3トップの)真ん中で考えている」と明言した岡崎慎司(マインツ)が陣取った。
9月のウルグアイ戦(札幌)は左サイドと本田圭佑(ミラン)との2トップ、ベネズエラ戦(横浜)では後半から大迫勇也(ケルン)に代わって1トップに入った岡崎にとって、この日が長年追い求めてきた自分本来のポジションをつかむための真のスタート。「今までだったら『やっぱり岡崎はサイドだな』という逃げ道があったけど、今は自分の逃げ道を作らないようにして、1トップで勝負していこうと決めている」と本人も強い意気込みでピッチに立った。
ジャマイカは2014年ブラジル・ワールドカップで大躍進を見せたコスタリカの採っていた5-2-3に近い布陣。自陣に引いてガッチリと守備を固めてきた。1トップの岡崎はプレミアリーグでプレーするウェズ・モーガン(レスター)にマンマークされる形になった。日本は塩谷司(サンフレッチェ広島)ら最終ラインからのロングボールを岡崎に当てて落とすところから攻撃を組み立てようとするが、ヘディングが得意な彼でも屈強な長身DFとの競り合いはやや分が悪い。マインツでプレーする時のように左右に大きく流れながらポストに入れればいいが、ジャマイカはそんなスペースを与えてくれない。岡崎は思うようにボールを収められずに序盤から苦労した。
それでも前半16分の先制点の場面は、彼が相手ボールをインターセプトしたのが起点になった。本田から柴崎岳(鹿島アントラーズ)とつながり、柴崎が放ったシュートをGKが弾いたこぼれ球がノスワーシー(ブリストル・シティ)に当たって1点につながる。この瞬間も岡崎は確実にゴール前に詰めていた。今季ブンデスリーガ得点ランキングトップに立つ男の嗅覚が垣間見えるシーンだった。
その後も岡崎が貪欲にゴールを狙い続けた。かつてシュトゥットガルトで毎日のようにクロス&シュートの自主トレを一緒に繰り返していた酒井高徳からの折り返しを右足オーバーヘッドで2度も合わせ、後半11分には柴崎の折り返しに完璧に反応して右足ボレーを放った。が、これを決めきれなかったのが痛かった。メキシコ人指揮官はこのプレーの直後、小林悠(川崎フロンターレ)と交代。岡崎のアギーレジャパン1トップ初先発は59分という短いプレー時間で終わってしまった。
「大柄な相手を背負った状態でポスト役になるというのはマインツでもよくあること。広がった状態でやってない時にうまくいかないことも確かにありました。だけど今日は自分のやりたいサッカーにちょっと近づいて、よかったんじゃないかと思います。あとはゴールを決めるところですね。何度か決定機があったように危険なところで勝負はできてるから、やっぱり前(1トップ)の方がいい。ディフェンスのプレッシャーのかけ方もマインツでやってるように、相手を限定しながらボールを奪ったり、そこから起点になったりできる。そういう意味でもすごくいいと思います」と岡崎は勝利に直結する結果を出せなかった悔しさをにじませつつも、代表の1トップでやっていく自信と手ごたえを少なからずつかんだ様子だった。
今回のジャマイカ戦1試合を見ても、岡崎が下がった後には武藤嘉紀(FC東京)と柿谷曜一朗(バーゼル)が1トップの位置に入っており、最前線を巡る争いはいまだ混沌としている。その激戦ぶりを十分理解したうえで、岡崎は時間をかけて周囲の信頼をつかみ、安定したパフォーマンスを出せるように辛抱強く取り組んでいく覚悟も新たにした。
「マインツでも周りに信頼されるまでには時間がかかった。代表での自分は1トップでの信頼っていうのはまだない。『あいつに出しとけば前で頑張ってくれる』ってところから、『あいつなら点を取ってくれる』『キープしてくれる』というふうに安心感をもたらすことができるようになることがすごく大事ですね。マインツでやってるように、周りにもっと自分を見てもらえたら、状況も違ってくるのかな。そうなるようにしたいですね」と岡崎はあくまでポジティブだ。
14日の次戦の相手・ブラジルはジャマイカとは比べものにならないほど強い。2014年ブラジル・ワールドカップで活躍したダヴィド・ルイス(パリSG)ら世界トップの守備陣を向こうに回して、岡崎はいかに前進を見せられるのか…。今こそドイツでバイエルンなど強豪と戦った経験値を遺憾なく発揮すべきだ。
文=元川悦子
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