ブラジル代表ネイマールと競り合うDF塩谷司(右) [写真]=兼子愼一郎
ザッケローニ前体制だった2012年10月の親善試合(ブロツワフ)と2013年6月のコンフェデレーションズカップ初戦(ブラジリア)では、本田圭佑(ミラン)、長友佑都(インテル)、遠藤保仁(ガンバ大阪)、長谷部誠(フランクフルト)ら当時のベストメンバーで戦いながら、それぞれ0-4、0-3の大敗を喫した日本代表。そのサッカー王国に対し、ハビエル・アギーレ監督は14日のシンガポールでのゲームで、若手中心の陣容で挑むという予想外のギャンブルにでた。
過去にブラジル戦を経験しているのは、守護神・川島永嗣(スタンダール・リエージュ)と1トップの岡崎慎司(マインツ)の2人だけ。左サイドバックの太田宏介(FC東京)、アンカーに入った田口泰士(名古屋グランパス)、左インサイドハーフの森岡亮太(ヴィッセル神戸)、3トップ右の小林悠(川崎フロンターレ)の4人に至っては代表初先発だ。スタメンから外れた本田は「ブラジルだからこそテストになり得るという考え方もある」とメキシコ人指揮官の狙いを代弁したが、世界トップ相手にひるまず果敢に戦えるのが一体誰なのか。そこが改めて問われるゲームとなった。
序盤から酒井高徳(シュトゥットガルト)や柴崎岳(鹿島アントラーズ)がミスパスを拾われ、森岡が球際で勝てずに苦しむ中、ネイマール(バルセロナ)相手に思い切ったマッチアップを見せたのが、塩谷司(サンフレッチェ広島)だった。対人守備を得意とする雑草DFは何とかして相手エースを止めようと懸命に食らいつく。前半21分のネイマールの強引なシュートシーンでは体を寄せて必死にコースに入ろうとし、田中順也(スポルティング)がボールを失ってカウンターを食らいそうになった前半33分にも最後の砦となってネイマールからボールを奪い返す。国際Aマッチデビュー戦となった10日のジャマイカ戦(新潟)ではボールを持ち上がって精度の高いフィードを前線に送るなど、攻撃の起点として存在感を示していたが、この日は守備のスペシャリストとしての潜在能力を垣間見せていた。
そんな塩谷と言えども、後半のネイマールのゴールラッシュは止められなかった。味方が中盤でボールを奪ったと見るや否や、一気に前線に飛び出して得点の山を築く世界的ストライカーを前に、彼ら守備陣は完膚なきまでに叩きのめされた。スコアは0-4だったが、カカ(サンパウロ)のヘッドがクロスバーを直撃したような決定機は数多くあった。それがすべて決まっていたら、7~8点取られていてもおかしくなかった。
「やっぱり大事なのは、中盤がボールを持った時、後ろの僕らがいかに準備を怠らずにいけるか。前半はそれができたと思うんだけど、後半やっぱりちょっとずつできなくなった。相手はそういうのを見逃さなかった。そういうところをもっともっとこだわってやっていかないといけないと思います」と試合を振り返っており、「ラインコントロールもカウンターを繰り出された時に下げるのか止めるのかは状況状況にもよる。そこの判断を1つ間違えたら、今日みたいな失点になると思う。そういうところは普段、チームにいる時から意識して、駆け引きを個人として磨いていかないといけない。これからチームに帰ってどういう練習に取り組むかがすごく大事だと、試合が終わった後にずっと考えてました」と彼は神妙な面持ちで反省点を口にした。
世界トップの凄さと迫力をまざまざと見せつけられた塩谷。だが、その実力差を詰めるのは自分の努力次第とポジティブに捉えている一面もあるようだ。
「現時点では、僕にとってのブラジルは遥かかなただと思う。点差も物語ってますから。でもその差をどれだけ詰められるかは自分次第。技術的なところはこの歳になってメチャメチャうまくなるかといったらそうではないけど、フィジカル面のアジリティや体の強さは伸ばせると思う。あとはゲームを読む力だったり、ラインコントロールのところ、戦術理解の部分で賢くなることはできると思います。そういうところの意識を高く持って取り組んでいきたいです」と彼は自分のやるべきことがクリアになったという。
10代の頃は全くの無名選手で、年代別代表経験も皆無だった岡崎や長友が、20代前半から半ばにかけて一気に急成長した例もある通り、広島に移籍するまで知られていなかった塩谷も飛躍の可能性は少なからずある。本人は25歳という年齢を気にしているようだが、サッカー選手の伸びしろというのは人それぞれ。彼には磨かれていない部分がまだまだあるはず。そう考えると今後の飛躍が期待できる。この男のここからの動向に注目したい。
文=元川悦子
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