遠藤、代表150試合出場へ…指揮官も絶賛「ピッチ内外で笑顔」

前日会見に出席した遠藤 [写真]=兼子愼一郎

 日本代表の遠藤保仁が15日、アジアカップ第2戦の前日会見に出席した。

 遠藤は、12日に行われた初戦のパレスチナ代表戦で先発出場。先制点を挙げて4-0の勝利に導くとともに、国際Aマッチ出場を149試合まで伸ばして、節目の記録に王手をかけていた。

 出場に関しては「明日出るか出ないかは監督次第。149試合で止まるかもしれない」と笑いを誘ったが、試合については「グループを占う上で、非常に重要な一戦」とコメント。「イラクをリスペクトしながらも、自分たちの持っているものを全て出せれば良い結果が出ると思っている。チーム一丸となって全力で集中して戦いたい」と力を込めた。

 代表デビューは、2002年11月。10年以上に渡って日本代表としてプレーしてきた。今月28日に35歳を迎えるが、今も大黒柱として健在している。昨夏のブラジル・ワールドカップ以降は招集外が続いていたが、昨年11月に復帰を果たすとすぐさま中心選手に返り咲いた。所属のガンバ大阪でも、昨季は3冠獲得に貢献して初のJリーグ最優秀選手賞に輝いている。

 衰え知らずどころか、今もなお成長が続いている。秘訣を問われると、「自分でもわかりません」と語るが、「自分の中でまだまだ若いと思っている」という言葉とともに、ヒントも明かす。

「常に向上心を持ってトライしているので、それが良い方向に向かっているのかな」

 日本代表を率いるハビエル・アギーレ監督も、就任前から遠藤のプレーぶりは確認していたとのこと。就任直後は招集外が続いていたが、「既に知っている彼を招集するより、知らないJリーグの選手を招集することを選択した」と指揮官は口にする。満を持して手元に呼び寄せてみると、「まず人間として驚かされた。素晴らしい人間で、ピッチ内外で常に周りを助けながら笑顔を見せている」とすっかり魅了された様子。パレスチナ戦こそ後半途中で交代させたが、既に揺るぎない信頼を寄せている。

「ヤット(遠藤の愛称)はクラブでも、毎試合90分プレーしているので、 まったく問題ない。前回の試合の交代も戦術的な交代で、彼が走れなかったわけではない」

 代表復帰戦だった昨年11月のホンジュラス代表戦で得点を記録。今年は4、5日の練習試合とパレスチナ戦を合わせて3試合連続の先制ゴールと、文字通りチームをけん引している。

 前日会見で遠藤に期待することを問われた指揮官は、「たくさんの得点」と答えた。会見場は和やかな雰囲気が流れたが、決して冗談には聞こえない。

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