ハリルホジッチ監督は各ポジションでの競争を期待している
文=元川悦子
12・13日にかけて千葉県内で実施される国内組のみの日本代表候補合宿(千葉)。それに先駆けて11日、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が異例の合宿前日会見を宿泊先ホテルで行った。
プレゼンテーションスキルに長けた指揮官は、選考した28人を4-2-3-1のフォーメーションに並べた図を使いながら、選出意図と期待を説明。まずGKは東口順昭(G大阪)、西川周作(浦和)、六反勇治(仙台)、権田修一(FC東京)の4人が招集されている。だが「もう2人呼ぼうとしたがケガをしてしまった」と候補者がさらにいたことを明らかにした。その2人は林彰洋(鳥栖)と西部洋平(川崎)と見られる。
林のように過去の代表招集歴のある選手の負傷で、繰り上がる形になった六反にとっては、まさに千載一遇のチャンス。これまで表舞台に出ることの少なかった彼の能力がどこまであるのかは興味深いところ。ハリルホジッチ監督は新体制初陣となった3月のチュニジア戦(大分)で、これまでファーストチョイスだった川島永嗣(リエージュ)ではなく権田を抜擢。いつGKの序列を変えるか分からない。そういう意味でも新戦力にとってはモチベーションが高まるだろう。
センターバックは水本裕貴(広島)、槙野智章(浦和)、森重真人(FC東京)、昌子源・植田直通(ともに鹿島)、岩波拓也(神戸)の6人。植田・森重、水本・槙野、岩波・昌子が右左の組み合わせで図示されており、植田の序列はかなり高そうだ。
実際、ハリルホジッチ監督も「岩波と植田のことをことをもっと知りたい」と名指しで期待を示していた。やはり185センチを超える高さと20歳という若さを併せ持つDFのポテンシャルは頭抜けている。この2人が食い込んでくれば、森重ら年長者たちも、うかうかしてはいられなくなりそうだ。
右サイドバックは意外にも塩谷司(広島)と丹羽大輝(G大阪)。丹羽は6日のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)・城南FC戦で後半途中から右サイドに入った時のパフォーマンスが高く評価されたのだろう。「今、我々は右サイドに少し問題を抱えている」と指揮官は右ひざ負傷で長期離脱中の内田篤人(シャルケ)、クラブで精彩を欠いている酒井宏樹(ハノーファー)、出番が激減した酒井高徳(シュツットガルト)の現状を懸念。新たな人材発掘を急がなければならないと考えている様子。6月16日の2018年ロシアワールドカップアジア2次予選初戦(埼玉)の相手がシンガポールと格下の相手ではあるものの、右サイドが万全でなければそこを徹底的に突かれる可能性もある。丹羽と塩谷が指揮官のお眼鏡にかなうかどうかは、今回の合宿の大きな注目点と言える。
左サイドバックは太田宏介(FC東京)と藤春廣輝(G大阪)。欧州では長友佑都(インテル)が長期間試合に出ておらず、酒井高徳も前述のような状況ということで、こちらもバックアップの強化は必要不可欠だ。太田は最近のJリーグで際立った活躍を見せているが、「彼らはディフェンスのところをもっと向上できる」とハリルホジッチ監督も強調している。今回を通して守備力アップの意識を植えつけることが肝要だろう。
ディフェンシブな中盤は今野泰幸(G大阪)、山口蛍(C大阪)、米本拓司(FC東京)、谷口彰悟(川崎)。図の中では今野・山口、米本・谷口が右左の組み合わせで記載されていて、やはり国際経験豊富な今野と山口の優位は揺るがない。しかし、米本の評価も決して低くはないようだ。
オフェンシブな中盤は柴崎岳と遠藤康の鹿島コンビ。柴崎は今回もトップ下で考えられていることがハッキリした。本人にしてみれば、同じクラブの先輩である遠藤とのサバイバルは避けたいところだろうが、ハリルホジッチ監督は彼の非凡な攻撃センスに一目置いている。遠藤に関しても「彼がFWの後ろでプレーしたらどうなるのかと。左足のテクニックも素晴らしいし、プレーのビジョンもパスもいい」と能力の高さを絶賛していただけに、代表経験不足さえ克服できれば、今後チームに食い込んでくることはありそうだ。
右サイドのアタッカーは永井謙佑(名古屋)と浅野拓磨(広島)。若い浅野の可能性を指揮官は高く買っているようだ。そして左サイドは宇佐美貴史(G大阪)と武藤嘉紀(FC東京)の今をときめく2人が並んでいた。これまでは武藤の方がファーストチョイスだと見られたが、ハリルホジッチ監督は「宇佐美は前の合宿が終わってから非常によくなっている」とここ1ヶ月半の急成長ぶりに目を細め、宇佐美の序列を上げたようだ。本当に彼がその評価に叶うオフ・ザ・ボールの動きや守備を見せてくれれば、日本の未来は明るいだろう。
そしてFWは大久保嘉人(川崎)、豊田陽平(鳥栖)、川又堅碁(名古屋)、杉本健勇(川崎)の4人。このうちファーストチョイスの位置に書かれていたのが驚くことに杉本だった。「彼はJリーグでプレーする機会が少ないが、クオリティは高い。本人とも話して少し勇気をもってもらって向上させたい」と、指揮官は宇佐美・柴崎らとともに10代の頃から世界大会を経験してきた大型FWの再生に自ら乗り出す考えだと見られる。
確かにこれまで陽の目を見なかった面々が急浮上すれば、ここまでアルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ両監督が構築してきた日本代表の固定観念がいい意味で崩れるだろう。そうなって初めて真の競争が訪れる。そういう意味でも、新戦力にはこの機会を貪欲につかみ取ってほしいものだ。
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