ハリル体制初黒星を喫した日本代表 [写真]=兼子愼一郎
EAFF東アジアカップ2015の第1戦が2日に行われ、日本代表と朝鮮民主主義人民共和国代表が対戦した。
2013年の韓国大会で初優勝を遂げた日本代表は、連覇を目指して初戦に臨む。先発メンバーにはDF遠藤航とMF武藤雄樹が代表初出場でスターティングイレブンに名を連ねた他、代表2戦目となるMF谷口彰悟は初のスタメン出場。GK西川周作はヴァイッド・ハリルホジッチ監督体制下では初出場となった。
試合は開始早々に動く。3分、右サイドでボールを持った遠藤がクロスを送ると、ニアの武藤が左足で蹴りこみ、日本が先制に成功。遠藤と武藤という代表初出場コンビで得点を奪った。続く12分、ペナルティエリア左横に流れた武藤が中央の宇佐美貴史へヒールパス。宇佐美は中央に切り込んで右足シュートを放ったが、GKリ・ミョングにキャッチされてしまう。
日本は24分にもビッグチャンス。森重真人から前線にタテパスが入ると、ゴール前の武藤が中央の川又堅碁へパス。川又は一度切り返して左足でシュートを放ったが、ボールは再びリ・ミョングに弾き出されてしまう。
すると日本にパスミスが増え、北朝鮮ペースの時間帯となる。37分、右サイドからパスをつなぐと、最後はエリア内のチョン・イルガンが左足シュート。しかし、ここはGK西川の正面だった。
ピンチを防いだ日本は立て続けにチャンスを得る。38分には宇佐美、39分には永井謙佑が決定的なシュートを放ったが、GKリ・ミョングがなんとか弾いて得点を許さない。
44分、左サイドの武藤がペナルティエリア左の宇佐美へパス。宇佐美はファーサイドでフリーになっていた永井へパスを出したが、切り返して放ったシュートは相手DFにブロックされてしまう。さらにこぼれ球を拾った遠藤がミドルシュートを放ったが、ここも相手DFに当ってしまう。相手のペースになる時間もあったが、全体的には日本が押し気味に試合を進めて前半終了を迎えた。
後半立ち上がりは北朝鮮が攻勢に出る。51分、右サイドのロ・ハクスが右足でミドルシュートを放ったが、わずかに枠の左上。続く53分にはシム・ヒョンジンのクロスからホン・クンソンがヘディングシュートを放ったが、ここも枠の右上に外れた。
56分、ハリルホジッチ監督が最初のカードを切る。宇佐美を下げて柴崎岳を投入。武藤を左サイドへ変え、谷口をアンカー、山口と柴崎を並べる布陣に変更した。
すると63分、カウンターから数的優位の状況となり、右サイドの永井の折り返しから柴崎が右足でミドルシュートを放ったが、ここも枠の右上に外れてしまった。72分には川又を下げて興梠慎三をピッチに送り込んだ。
北朝鮮は一貫してロングボールをゴール前に入れてチャンスを作る。78分、最終ラインのシム・ヒョンジンが前線に高いボールを入れると、パク・ヒョンイルが頭で落としてリ・ヒョクチョルがボレーシュート。これがゴール右に決まり、北朝鮮が同点に追いついた。
同点弾を許した日本は、84分に永井に代えて浅野拓磨を投入して勝ち越しゴールを目指す。
しかしゴールを決めたのは北朝鮮。88分、左サイドのスローインからカン・クチョルがクロスを上げると、中央のパク・ヒョイルがヘディングシュート。これがゴール右下に決まり、北朝鮮が逆転に成功する。
日本は最後まで同点ゴールを目指したが、1-2で北朝鮮に敗れた。ハリルホジッチ監督体制では5試合目にして初黒星。なお、北朝鮮にはアルベルト・ザッケローニ元監督時代の2011年11月15日に行われたブラジル・ワールドカップ・アジア3次予選でも初黒星をつけられている。
日本は5日に韓国代表と、9日に中国代表と対戦する。
【スコア】
日本代表 1-2 朝鮮民主主義人民共和国代表
【得点者】
1-0 3分 武藤雄樹(日本代表)
1-1 78分 リ・ヒョクチョル(朝鮮民主主義人民共和国代表)
1-2 88分 パク・ヒョンイル(朝鮮民主主義人民共和国代表)
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