FOLLOW US

【日本代表サポーターの実像】対戦国サポーターとの触れ合いが、若い僕らに教えてくれたこと

2015.09.02

栗田祐作さん(下)が日本代表サポーターへと導かれたのは2014年のワールドカップを現地で観戦した際の経験が発端だった

 時に試合のムードをがらりと変えてしまうこともある。ゴール裏で声を限りに歌い、感情を爆発させた応援で選手たちに力を与えるのが、サポーターという存在だ。ピッチで戦う選手たちを支えようと心を決めるのは、果たしてどんな時なのだろうか。場合によっては、敗戦後、敵国サポーターの言動が気持ちを後押しするきっかけになることもある――。

◆ブラジルワールドカップで目の当たりにした、コロンビアサポーターの温かさ

 栗田祐作さん(19)は現在大学2年生。彼が日本代表サポーターへと導かれたのは、2014年のワールドカップを現地で観戦した際の、ある経験が発端だった。

「ブラジルワールドカップを現地で観戦していたんですが、日本代表の3戦目、コロンビア戦が自分にとっては衝撃的で……。もちろん試合の結果がショックだったこともあるんですけど、コロンビアのサポーターの振る舞いにすごく感銘を受けたんです」

 試合結果は1-4。日本代表選手、そしてサポーターにとっても屈辱的なものだった。試合後、がっくりと肩を落とした栗田さんに声を掛けてきたのが、コロンビアのサポーターだったという。

「皆さんとても友好的で、『結果は1-4だけど、内容的には1-2くらいだったよ』とか、『内容に大差はないよ、もしかしたら日本が勝っていたかもしれないよ』といった励ましの言葉をたくさんもらいました。正直、ビックリしましたね」

 コロンビアがワールドカップに出場したのは、1998年のフランス大会ぶりだった。5大会連続でワールドカップに出場している日本代表に対するリスペクトを、栗田さんは身をもって感じたという。

「日本に比べて、コロンビアのほうがサッカーの成熟度はまだまだ上だと思うんですけど、それはサポーターにも言えることなのかもしれないな、と。日本にもそういうサポーターをもっと増やしていきたいと思ったのが、僕がサポーターを始めたきっかけのひとつでした」

 そんな栗田さんは昨年9月から、大学のサッカーサークル内で日本代表部門に所属し、本格的なサポーター活動に携わっている。6月のキリンチャレンジカップ・イラク戦からは、部門長としてコールも任されるようになった。

「初めて最前列で応援のコールをさせてもらった日、試合の合間にパッと客席を振り返ったんです。その時に見た、仲間たちの充実した表情が忘れられないんですよ。この顔をもっと見たい、と強く感じました。そのためには自分が応援でスタジアムを盛り上げて、もっとみんなに熱くなってほしいし、楽しんでもらいたいと思ったんです。サポーターって、意外と表立ってフォーカスされがちな部分もあると思うんですけど、実は一番の裏方なんですよ。選手や観客を、裏でしっかりとサポートできる存在でいられたらいいですよね」

◆選手にとって「仲間」のような存在であり続けたい

 ゴール裏で声を荒らげるサポーターというと、いかつい男性を想像する人も多いかもしれない。だが、日本代表サポーター歴4年の関口紗矢香さん(21)は、そんなイメージとは正反対の、おっとりとしていて笑顔が愛くるしい女性だ。しかし、サポーター活動には男子顔負けの情熱を注いでいる。

「この3年間くらい、日本代表の試合は国内外すべて応援に行っています。10カ国以上は行っているんじゃないかな? ツアーじゃなくて個人で航空券を手配して、一人でどこにでも飛んじゃいます(笑)。特に国外の試合ってサポーターの数もすごく少ないので、応援の一体感は別格。現地のサポーターが日の丸を用意してくれたりもするし、自分のやりたい応援も実現できるので、やりがいがあるんですよね」

 いわば日本代表の試合はフル出場、本気度が違う。「ミーハーな感覚で応援しているわけじゃないんですね」と振ると、「う~ん」と少し考え込んで、応援の幅広さを認める懐の深さを見せてくれた。

「私自身はもともと“日本代表”っていうチーム全体が好きで応援しているんですけど、たとえば女子サポーターの中には、特定の選手の追っかけがメインで、代表を応援しているという人もたくさんいると思います。ただ、それは女性に限らないですよね。そういう人たちに対して、変に壁を作ったりすることはないです。いろんな見方があっていいと思いますし、応援する場所や方法が違うだけだと思っています」

 そんな関口さん自身にも、あるできごとをきっかけに、気になる選手が現れた。はにかみながら話してくれたエピソードは、サポーター冥利に尽きる出来事だった。

「ある代表戦の試合で、自分達が中心になって横断幕を出していたんです。その試合後のテレビ番組で、吉田麻也選手が『あの幕を見て気持ちが上がった』とコメントしてくれたんですよ。それを聞いたときに、『ああ、見ていてくれる選手がいたんだな、報われたなあ』ってすごく感動して……。それ以来、やっぱり吉田選手は特別応援するようになっちゃいましたね(笑)」

 選手の心を揺さぶったこの体験以降、関口さんの中で“選手とともに戦っていく”という決意が確固たるものとなったのだという。

「選手が『サポーターのために』や『サポーターがいるから』って言ってくれるからこそ、それに応えたいし、私たちサポーターは選手にとって「仲間」でありたいと思うんです。仲間だからこそ一生懸命応援します。ただ、時には応援や横断幕を通して叱咤激励もします。一緒になって試合を戦ったいきたいと思っています」

インタビュー・文・写真=波多野友子

【PR】「ABEMA de DAZN」で
日本代表戦を楽しもう!

ABEMA de DAZN

「ABEMA de DAZN」は、ABEMAでDAZNスタンダードのコンテンツ(※)が視聴できるプラン。 Jリーグ、ラ・リーガ、セリエA、リーグ・アンなどすべてのDAZNスタンダードコンテンツがABEMAで楽しめる。

さらにW杯アジア予選は日本戦全試合を配信。特にアウェイゲームはDAZN独占配信のためお見逃しなく。

月額プランは4,200円(税込)、年間プランなら32,000円(税込)で月あたり2,667円(税込)とお得だ!

※プロ野球、DAZN LINEAR、追加有料コンテンツ(ペイ・パー・ビュー)は対象外。

  1. 「ABEMA de DAZN」の年間プランなら月あたり2,667円(税込)でお得!
  2. W杯アジア予選、Jリーグ、ラ・リーガ、セリエAなどコンテンツが盛りだくさん!
  3. コメントしながらのライブ観戦追っかけ再生見逃し配信など楽しみ方も充実!

【PR】アウェイはDAZN独占配信!
アジア予選観るならお得なDMM×DAZNホーダイ!

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZNスタンダードをセットで利用できるプラン。

単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZNスタンダード月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です。

W杯アジア最終予選の日本代表戦は全試合配信。アウェイ戦はDAZN独占配信のため、本サービスを契約して日本の勇姿を見届けよう!

  1. 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!
  2. W杯アジア最終予選Jリーグをはじめとする様々なスポーツ、アニメ・エンタメが見放題!
  3. 新規入会月から最大3カ月間、「DMMポイント」を550ポイント付与!

SHARE

SOCCERKING VIDEO