手倉森監督、最終予選を見据え湘南に4バックを要望「仕掛け合いたい」

湘南戦に向けた戦術確認などを約1時間行った

 来年のリオデジャネイロ・オリンピック出場を目指すU-22日本代表候補が25日、トレーニングキャンプ3日目の練習を行った。

 この日は、サガン鳥栖のFW鎌田大地やFC東京のFW中島翔哉などリーグ戦で出場機会の少ない選手や、戦術を落とし込みたい選手15名を集めて午前練習を実施。軽いランニング後に守備陣と攻撃陣、GK3選手の3グループに分かれてトレーニングを開始した。雨が強くなる中、最後は鹿島アントラーズのDF植田直通とFC東京のF奈良竜樹を除く守備陣が攻撃陣の練習に加わり、クロスからのシュート練習などを消化した。

 午後練習は全25選手が参加。アルビレックス新潟のDF松原健はケガ明けのため、ウォーミングアップを終えるとウエイトトレーニングへ移行し、その他のメンバーはフォーメーション練習や紅白戦で戦術確認を行った。

 トレーニングキャンプ最終日の26日は、湘南ベルマーレと練習試合を行う。手倉森誠監督は、「(来年1月の)アジア最終予選で対戦する相手は4バックが主体」と普段は3バックを採用している湘南に4バックをリクエスト。「アグレッシブなチームなのでスピーディーなサッカーをお互いにやれたらいいし、仕掛け合いたい。攻撃のトレーニングにもなるだろうし、仕掛けられた時の対応は良いシミュレーションになれば良いと思っている」と期待を寄せた。

 選手たちには「今日の練習は明日の準備だけれど、明日の試合は最終予選の準備」と伝え、気を引き締めた指揮官。松原や水戸ホーリーホックのFW鈴木武蔵は故障から復帰して間もないため湘南戦での起用は見送ることを明言し、その他の選手については全員を試すとしたが、「選手を評価するテストというより、戦術のバリエーションを増やせるかどうかのテスト」とこの練習試合の位置づけを説明した。

 湘南戦にはA代表を率いるヴァイッド・ハリルホジッチ監督も視察予定で、手倉森監督は「日本の可能性を示したい。ロシア・ワールドカップに向けて、若手の台頭は日本の可能性だということをきっちりと示さなければならない」と力を込める。湘南スタイルの一つである攻撃的な3バックを封印した相手にも、これまで取り組んできた「全員守備、全員攻撃」を示すことができるのか。指揮官は「勝ちにこだわる」と気合い十分だ。

モバイルバージョンを終了