OAの3選手については「ピッチ内外で絡みやすい。すごく馴染んでいる」と語った亀川 [写真]=野口岳彦
直接的な言葉を掛けてもらったわけではない。だが、普段の練習で耳にしていた井原正巳監督の言葉は、DF亀川諒史(アビスパ福岡)に大きく響いていた。「『これくらいでいいだろう』というのは大舞台になったとき、自分に大きく返ってくる」。受け取ったメッセージを胸に、亀川がブラジルの地へと旅立つ。
2015年に湘南ベルマーレから福岡に期限付きで加入した亀川は、今季から完全移籍。井原監督とは約1年半の付き合いになる。「大舞台を戦ってきている人の言葉はすごく大きく響きます。井原さんと出会ってから、本当に多くのことを言ってもらった」と語る亀川だが、井原監督と五輪についての話をすることはなかった。
それでも、「常にオリンピックを考えて言ってくれている」と感じていたという。「小さなミスが、大舞台になったときに大きなミスにつながる」。現役時代にはその鉄壁な守備から「アジアの壁」と恐れられ、引退後は北京五輪のコーチを務めたこともある井原監督の言葉には説得力があった。
テレビの前で見ていた五輪のピッチに自分が立つ――。まだ実感は湧かないが、“これくらいでいいだろう”という中途半端なプレーをするつもりはない。
「福岡と湘南で培ってきたものを出したいと思っています。こういう大舞台でミスを恐れたくない。ミスを恐れずにプレーすることを一番に考えてやっていきたい」
チームは21日にブラジルへ出発する。「五輪で活躍することで、(井原監督に)恩返しをしないといけない」と感謝の気持ちを力に変え、亀川が世界に挑む。
By サッカーキング編集部
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