6日に行われた2018 FIFAワールドカップロシア アジア最終予選第3戦でイラク代表に2-1と勝利を収めた日本代表。試合後には、後半アディショナルタイム5分に劇的な“バースデー弾”を叩き込んだMF山口蛍(セレッソ大阪)の誕生日会が行われた。
試合から一夜明けた7日午前のトレーニングを終えて取材に応じたDF槙野智章(浦和レッズ)は、「山口選手が全員の前で決意表明と、自分の誕生日よりも、そしてゴールよりも、チームの勝利が一番にうれしいとみんなの前で言ってくれました」と誕生日会の様子を明かすと、山口に称賛の言葉を送った。
「それだけ自分のゴールよりもチームのことを考えての発言と行動っていうのは非常に感慨深いものがあったし、自分と照らし合わせれば、自分はゴールを決めたことに満足していると思いますけど、山口選手はあの歳で勝利を優先する発言ができるっていうことは、非常に大人だなという印象を受けました」
一方で、MF柏木陽介(浦和)は山口の発言について、「ゴールを決めたのはうれしいですけど、チームが勝ったことが一番うれしいです、っていう。カッコつけていました」と冗談を交えてコメント。それでも、自身と交代でピッチに立った山口が決勝ゴールを挙げたことを素直に喜んでいる。
「展開的に自分の中でも試合をやりながら、後半は早く蛍が出てきた方がチームにとってはプラスじゃないかなっていう部分はあったんで。それが、実際にいい結果にむすびついたと思うし。ほんま、決めてくれて正直うれしかったです」
日本代表の宴会部長でもある槙野だが、この日は「何もやらなかったんですよね」(柏木)とのこと。これについて槙野は、「昨日はしっかりとストップコールをかけて、次の試合に向けていい準備をしようと。そして、しっかり休んで今日の練習に備えようと言って締めたんですけど。なかなかスベりましたね」と周囲の反応がイマイチだったことを明かした。
そして、「僕も29歳になりましたけど、若い選手がどんどん出てきて、人前に出て一芸をするような、植田(直通)選手だったり、大島(僚太)選手だったり、いろいろな選手が出てくることを僕は願っていますけど、まだまだ出てこないです」と、若手選手の台頭に期待を寄せている。
劇的な勝利と山口の誕生日会で結束を強めた日本代表は7日にオーストラリアへ出発。11日に同国代表との一戦を迎える。