練習前には、内山監督(左)がFW岩崎悠人(右)と談笑する場面も見られた
5月に開幕する2017 FIFA U-20ワールドカップに向けた準備が始まった。7日、U-20日本代表候補がトレーニングキャンプを開始。2日間と短期間ながら、「とにかくプレーの質を高めていきたい」と内山篤監督の狙いは明確だ。
今合宿には、昨年開催されたAFC U-19選手権の主軸メンバーであるFW小川航基(ジュビロ磐田)やMF坂井大将(大分トリニータ)、DF冨安健洋(アビスパ福岡)のほか、“飛び級招集”されている15歳のFW久保建英(FC東京U-18)らが参加した。
初日は午前中にフィジカルテストを実施。午後は、「守備の確認と、攻撃のコンセプトをもう一度きっちり理解する」ことを目的に、フォーメーション練習や紅白戦などで約1時間汗を流した。内山監督が「正直、5月までそんなに時間がない」と言うように、大会まで3カ月を切っており、この2日間は貴重な強化の場となる。紅白戦ではその都度プレーを止めながら、細かく指導をする指揮官の姿があった。
「世界では、アジアのように簡単にボールを奪えない。今まで1、2回で取れていたところが、2回、3回と仕掛けてボールを奪う。そういうタフなゲームをしていかないといけない。世界ではオープンなゲームになったら厳しい状況になる」
劣勢を強いられた時にどう戦うか。8日のFC東京との練習試合では、世界舞台を見据えた戦い方が一つのポイントになるだろう。内山監督は、「ボールを持たれる時間があると思うが、粘り強いゲームをしたい」と語る。明日は全選手が45分間プレーする予定だ。
「彼らの力で、5大会ぶりに世界の切符を奪い取った。3戦は保証されているので、4戦、5戦とできるようにいい準備をしたい。積み上げてきたものがあるので、その精度を高めながら、メンタルも整えて、しっかりトライしたい」
今回招集されたのは22名。世界への挑戦権を得るために、このアピールチャンスを逃してはならない。
取材・文=高尾太恵子
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By 高尾太恵子
サッカーキング編集部