ルーマニアでプレーする瀬戸貴幸 [写真]=Getty Images
アッと驚かせた加藤恒平の東欧ブルガリアからの日本代表選出。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が東欧(ボスニア・ヘルツェゴビナ)出身であることも一つの理由だろうが、それでも今回の件は、現在トップリーグ以外でプレーする選手の大きな刺激になったことは間違いない。
そこで今回は、いわゆる主要5大リーグ(スペイン、イングランド、イタリア、ドイツ、フランス)以外でプレーする日本人の中で、今後A代表に“初招集”される可能性がある5選手をご紹介しよう。
奥川雅也
所属:レッドブル・ザルツブルク/リーフェリンク(オーストリア)
ポジション:両ウイング
年齢:21歳
“古都のネイマール”と言われ、かつてリヴァプールが食指を伸ばしたドリブラー。
レッドブル・ザルツブルク移籍から2年が経ち、今季もトップチームへの昇格は叶わなかったが、2部のリーフェリンクでは終盤に3試合連続ゴールを決めるなど、自己最多の5ゴールを記録。課題だった得点に直結するプレーで成長を見せた。
同じ1996年生まれ(学年は1つ上)の韓国代表FWファン・フィジャンが今季、昇格後に12ゴールを記録し、南野を差し置いてHSV移籍の噂が出ている。奥川も来季こそは昇格を果たし、A代表へ食い込みたいところだ。
瀬戸貴幸
所属:アストラ(ルーマニア)
ポジション:ボランチ、トップ下ほか
年齢:31歳
加藤恒平の前に、東欧から日本代表入りを噂されていたのが瀬戸だ。
高校卒業後、南米を経由してルーマニアへ渡ると、当時3部だったアストラを1部、さらに欧州の舞台へ導き、昨季はリーグ初制覇に寄与。外国人選手の最多出場記録も更新している。
彼はかつてルーマニア代表入りを打診されたとの報道もあったが、すでに30歳を超え、ここから日本代表への初招集は年齢的には厳しいかもしれない。しかし、外国人への“耐性”は豊富でポジションの融通も利く。もし日本がW杯でルーマニアと同組になれば……。
遠藤翼
所属:トロントFC(カナダ)
ポジション:FW、両ウイング、攻撃的MF
年齢:23歳
昨年、日本人で初めてMLSドラフト1巡目指名され、一躍脚光を浴びた遠藤。
トロントの指揮官に「エンドウは巨大なエンジンを持っている。彼は働く、走る、追いかける、ゲームの判断力を身に付けている」と絶賛され、昨季は開幕戦で衝撃デビューすると、5月には初ゴールを記録した。
その後はやや調子を落としてしまったが、MLS最高の選手であるイタリア代表FWセバスティアン・ジョヴィンコを目の前で見られることは大きい。彼から多くのものを盗み、カナダから日本代表を狙いたい。
田中亜土夢
所属:HJKヘルシンキ(フィンランド)
ポジション:攻撃的MF、両サイド、FW
年齢:29歳
約10年間在籍した新潟では、サイドアタッカーとしての側面が強かった田中。
しかし、フィンランドの英雄ヤリ・リトマネンがかつて所属したHJKでは「10番」を与えられると、トップ下として輝きを放ち、多くのゴール・アシストを記録している。
彼は“調子乗り世代”として今から10年前のU-20ワールドカップに出場しているもののA代表経験はない。攻撃的MFのポジションは最激戦区だが、CL・EL予選などでプレーした高い経験値でA代表を狙いたい。
木下康介
所属:ハルムスタード(スウェーデン)
ポジション:FW、ウイング
年齢:22歳
元U-19日本代表で、かつてマンチェスター・Cから契約のオファーを受けたこともある逸材。
そのオファーを断り、ドイツのフライブルクに加入したがそこで出番を得られず、下部リーグを経由してスウェーデンへ。先日には初ゴールを決めた。
タイプ的にターゲットマンではないが、188cmの長身はなんといっても魅力。本人も「スウェーデンで15~20ゴール記録すれば(日本代表入りの)可能性はある」と意気込んでおり、これからの活躍に期待したい。
(記事提供:Qoly)
By Qoly