試合会場で調整を行なった日本代表
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督がウクライナ戦での必勝を期した。「ワールドカップの出場権が懸かっている。それくらいの気持ちで戦いたい。勝利すればみんなにとって良いプレゼントになる」。W杯へと弾みをつけるためにも、全体的に低調だったマリ戦から立て直し、勝利を狙いに行く。
FIFAランキング55位の日本に対して、W杯出場を逃したウクライナは35位。本大会のグループリーグで対戦するポーランドを想定した一戦となる。
右足の内転筋に違和感があるFW大迫勇也(ケルン)に代わり、先発起用が予想されるFW杉本健勇(セレッソ大阪)はウクライナの印象をこう語る。
「ディフェンス陣は体格も大きいですし、フィジカルが強い選手が揃っている。でも、後ろに隙ができるので、チャンスはあると思っている。そこをうまく突いていきたい」
MF柴崎岳(ヘタフェ)もまた、背後が狙いどころだと指摘した。
「ハイラインを保ってくる印象がある。前からプレスに来られた場合、こちらが中途半端にやると捕まりやすくなってしまう。基本的には相手の背後への動きが必要になるし、そこに出すパスも重要になる。簡単に1本、2本のパスで崩せるのであれば、それで十分だと思っています。逆に相手が引いてくるようであれば、自分たちがボールを持てるスペースが広がる」
マリ戦の後半は相手の背後を突こうとするばかりに、ロングボールに頼る場面が増えてしまった。柴崎と同じように、ウクライナの特長としてハイラインを挙げたFW宇佐美貴史(デュッセルドルフ)は、「一辺倒にならないように、オプションの一つとして背後への意識を持つことが大事」と主張する。
「背後を突くふりをして、相手の前で受けてから(長友)佑都くんの上がりを促したりもできる。背後を取る動きは、ウクライナのような相手に効くと思っているし、相手が引いてくれば、その前でボールをつなぐような日本らしいサッカーができる」
ウクライナの攻撃についてはどうか。FW久保裕也(ヘント)は「(パスを)つないでくるイメージがある」という。「後ろからつないでビルドアップしてくるので、自分たちの守備がうまく連動して相手をハメられたら、カウンターを狙える」。
臨機応変さが求められる中で、大事なのは選手同士が共通意識を持ってプレーすること。DF酒井高徳(ハンブルガーSV)が「監督はピッチで助けてくれない。結局、局面は自分で打開しないといけない」と話したように、チーム戦術を守りつつ、いかに相手の出方に応じた戦いができるかが鍵となる。ウクライナ戦は日本時間27日の21時20分にキックオフを迎える。
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By 高尾太恵子
サッカーキング編集部