番組MCの岩政大樹(東京ユナイテッドFC)がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く」~ケルン・大迫勇也篇~後編が放送された。
岩政と大迫は鹿島アントラーズの元チームメートで、ともに2013シーズン限りで鹿島を離れた経緯を持つ。前編ではドイツでの生活について語った大迫。後編では日本代表について語った。
■日本代表について
岩政大樹(以下、岩政) 日本代表というところの話もうかがいたいんですけど、4年前にワールドカップ(2014年ブラジル大会)に初めて出て、そこから4年後の今、27歳ですかね。FWとして一番いい時期だなというのがご自身の頭の中にもあると思います。この4年間で、最初のW杯が終わって、当然チームをまず、ドイツで、ケルンでというところがあったと思うんですけど、この4年間ってご自身の中で選手としてどのような積み上げをしていこうというプランがあったのでしょうか。
大迫勇也(以下、大迫) 正直、あまり「代表、代表」って考えてきてなかったですね。もう「チーム、チーム」。チームでどれだけできるか、だけでしたね。最初の1、2年間はそんな気持ちでしたね。旅行に行ってましたもん、いろいろ(笑)。
岩政 ハハハ(笑)。そうかそうか。代表の期間じゃないと行けないもんね(笑)。こっちにいるとなおさら、日本代表の報道があるわけでもないしね。
大迫 ないですから。
岩政 そうか。確かに。じゃあもう着実に、チームでの自分のプレーに集中してやれていたということですね。
大迫 そうっすね。でもやっぱ(アジア)最終予選は楽しかったですね。
岩政 そうですか?
大迫 はい。なんか、また違った緊張感の中でできたんで楽しかったっすね。
岩政 ご自身のケルンでの活躍がどんどん、(うまく)いった後だったから、自信を持って入れたんだろうな、とは思うんですけど。
大迫 そうっすね。「普通にやれば(いけるだろうな)」って思ったんで。
岩政 結果的に、今となっては代表のスタイルに欠かせない存在みたいに、プレースタイル的にもなってきていると思うんですけど、(ヴァイッド)ハリルホジッチ監督に、どういう要求をされているんですか? 彼もいろいろな報道出ているけどさ。
大迫 まあ、要求はすごい言ってきますよ。それこそ「もっとゴール前に入って行け」とか、映像とかを見せられて「お前こうやれ」とか。そういうのはやっぱ、あの人も(現役時代は)FWだったんで、そこは(要求)してきますね。あとはこのチーム(ケルン)と代表での役割は全く違うんで、そこの頭の切り替えも、させるためにわざと強めに言っているのかもしれないですけどね。
岩政 ハリル監督って、いろいろな要求も厳しいし、いろいろな言い方をすると報道されているんですけど、その中で大迫選手はある程度すんなりというか、突然パッとスタメンになって、そこから一気に中心になっていったんですけど、監督との付き合い方って日本人ってなかなか下手なのかなって。ああいう監督さんとは。
大迫 まあ気にしないですね。割り切りかな。「別に俺、ダメでもいいや」くらいの感じで最初入っていたんで。だからとりあえず自分のできること、自分しかできないことをやろうかなと思いながら。で、結果がうまくついてきたんで、そこから徐々に、自分にしかできないことプラス、監督から言われていることも徐々にしつつ、という感じで今はすり合わせていっていますね。
岩政 ドイツの時も代表の時も同じで、自分にしかできないことをまず崩さないように、という意識の中でやっているということですね。
大迫 そうっすね。じゃないと、監督に言われたことしかやらなかったら、別に誰が試合に出てもいいじゃないですか。そうなるのは嫌なんで。
岩政 それでダメだったら仕方ないやぐらいの、いい意味での割り切り。
大迫 自分を求めていない監督なら、それはそれで仕方ない。監督によって変わる選手は変わるんで。特にFWとかは。
■ロシアW杯について
岩政 あとはW杯に向けてなんですけど、今は先ほどの姿勢からいくと、そんなに睨まずに日々を過ごされている感じですか?
大迫 ここ(ケルン)で結果を出すことが一番。(W杯のことを)考えることも大事だと思うけど、一番力がつくのかな、自信もつくのかなと思うし、まずは自信が一番だと思うんで。ホントに頭の中と体と、しっかりとマッチしないといいプレーはできないと思っているんで、そこですね。
岩政 そのためにやはり、毎日の練習も試合もこなしながら、結果的にW杯に繋がっていけばっていう感じですかね。
大迫 1個ずつですね。
岩政 まあ今回はなんだろう、ハリル監督のやり方もありますけど、誰が最後まで選ばれるか分からないというところもあるじゃないですか。その辺が彼(ハリルホジッチ監督)の作り方で、たぶん大迫選手なんかも、日本では周囲の人は「当確だ」なんて、当確は数人しか出ないんですけど、そこに大迫選手の名前がだいたい出てくるんですけど、ご自身の中ではそんなこと考えずに過ごされている?
大迫 正直もうあまり関係ないですね。選ばれる、選ばれないなんて、そんなの気にしていたらサッカーできないですよ。
岩政 その時に求められなきゃいいやっていうぐらいの?
大迫 そのぐらいの開き直りがないと。もうどんどん攻めていかないと。
岩政 代表メンバーという意味で言うと、ここ最近はずっと長く入っていた選手が入らないということもありますし、チーム内での役割も少しずつ重要な役割を担わなきゃいけない存在になってきていると思うんですけど。そのあたりの、立場が何となく変わってきているなっていう感覚はあります?
大迫 正直、W杯は僕の出来次第で変わってくると思うぐらい大事なところだと思います。だから、それだけの準備はしなければいけないし、だからまずは選ばれることが第一ですけどね。
岩政 今回はあれですね。ゴールも期待されますしね。
大迫 そうですね。夢なんでね。W杯でゴールを決めるのが。
4月6日(金)21時から放送される『スカサカ!ライブ』では、J1第6節ジュビロ磐田対清水エスパルスのプレビューやJリーグYBCルヴァンカップ第3節のハイライト、UEFAチャンピオンズリーグ準々決勝レビュー、そして新コーナー『少年大志』の第1回などが放送される予定となっている。
By サッカーキング編集部
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