ガーナ戦の敗北から導き出された手応えとは [写真]=Getty Images
6月2日、日本テレビは「サッカーアース」を放送。6月に開幕する2018FIFAワールドカップ ロシアを戦う日本代表を特集した。
西野流の新布陣を採用も2失点敗戦…攻撃陣は沈黙
「新しいチームではなく、日本代表を蘇らせるための戦いをしたい」という指揮官の決意とともに、日本代表は5月30日に開催されたキリンチャレンジカップ2018、ガーナ戦に臨んだ。西野朗監督が就任して初の実戦となった一戦で採用されたのは3-4-2-1の新フォーメーション。大胆なテコ入れ策に期待と不安の念が交錯する中挑んだ一戦は、立ち上がりにフリーキックから失点すると、後半もPKを決められ2失点。新フォーメーションは攻撃陣も不発に終わり、無得点で試合終了。2018 FIFA ワールドカップ ロシアの本戦前、最後の国内ゲームで0-2の敗戦を喫した。
本戦前ホーム最終戦で黒星も選手たちは新布陣に手応え
ワールドカップ開幕を目前に控え、新生日本代表はほろ苦い初陣となった。光明を見出すための秘策か? それともただの急場しのぎか? 新フォーメーションではこれまで代表チームのトレンドだった4バックから、長谷部誠をセンターバックに配置した3バックに変更。両ウイングバックには原口元気と長友佑都、2シャドーには本田圭佑と宇佐美貴史を起用した。しかし、守備陣は2失点を喫すると頼みの攻撃陣も不発に終わった。それでも、試合後の選手たちは手応えを語った。
長谷部誠「守備で2失点したが、流れの部分では崩されていない。攻撃ではそれぞれの特徴を出せた部分もありました」
宇佐美貴史「(新しいフォーメーションに)すごく可能性を感じました」
長友佑都「ポジティブな部分はあったし、チャンスを多く作った。宇佐美や圭佑がシャドーに入って、良い位置でキープできた。そこは自分たちの強みになると思います」
「前からの守備ができていなかった。そこは課題だと思いますし、もっともっと詰めていかないと」
原口元気「速攻と遅攻のメリハリが良くなりましたし、速攻一辺倒だった時よりも、チャンスを作れた時は速攻と遅攻がハマっていたと思います」
吉田麻也「DFラインの裏への対応と、5バックの時間が長かったのでそこを変えなきゃいけない」
サッカーアース解説者の見解は対照的
都並敏史氏…効果的だった新布陣 2失点は「修正可能」
「可能性を感じた」サッカーアースの解説を務める都並敏史氏はガーナ戦を戦った日本代表を高く評価した。長谷部を中心とした守備、そして、3バックを採用することで吉田が攻守に渡って効果的な役割を果たせるという。
「負けたことで酷評が多いですが、私は可能性を感じています。5バックになる時間が多かったですが、吉田と長谷部が経験値が高いので、危ない場所に詰めてラインが崩れることもなかった。吉田は攻撃面で中盤に上がる動きも見せていた。DFは高い位置に取るのは怖いんですけれど、するするっと上がってボールを呼び込んでいた。攻撃に厚みをもたらすこともできるし、奪われてもすぐにプレスへ行ける。非常に効果的だと思います。
また、2失点については個人のミスであると分析し、「修正可能」と話した。
「2失点は川島のミスです。壁を開けているのは視野を確保するため。そこに蹴られたら止めなきゃだめです。2失点目もDFが相手FWに対して3人対応していますから、慌てて飛び出す必要はなかった。なので、ここは修正可能なので、何も心配していません!」
城彰二氏…課題は“結果” 攻撃陣のデキは残念
一方の城彰二氏は、無得点に終わった攻撃陣に苦言を呈した。
「結果を出すために必要なのは“フィニッシュの精度”ですよ。クロスに対して4,5枚エリア内に入るシーンがありました。人数をかければ良い形でシュートまで行けると思います。ただ、クロスの質やシュートミスが多かった。4,5点獲れて当たり前だったのに獲れなかった攻撃陣は残念!」
ロシアW杯開幕まで残り10日。ガーナ戦で見せた西野采配は本戦で吉と出るか凶と出るか――。日本代表は8日にスイス、12日にパラグアイとテストマッチを行い、グループステージ初戦(19日コロンビア戦)に挑む。
なお、日本テレビ系では、ロシアW杯「日本×セネガル」を月24日(日)23時から生放送する。
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By サッカーキング編集部
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