今回、森保監督はロシアW杯の主力組を6人招集した [写真]=Getty Images
キーワードは「融合」「浸透」「対応」の3つになりそうだ。10月シリーズに臨む『森保ジャパン』のことである。注目のメンバーは、9月シリーズで招集を見送られたロシア・ワールドカップのスタメン組を含んだもの。来年1月にUAE(アラブ首長国連邦)で開催されるアジアカップをにらんだ現実路線と言っていい。
森保ジャパン初招集のロシア組は吉田麻也、長友佑都、酒井宏樹、柴崎岳、原口元気、そして大迫勇也の6人。彼らが同時にピッチに立てば、スタメンの過半数を占めることになる。彼らロシア組を『UAEモデル』(アジアカップ仕様のチーム)の骨格としながら、9月シリーズで台頭したフレッシュな面々を肉付けしていく格好か。森保一監督はその作業を「融合」というキーワードでくくっている。
新たな組み合わせにトライすることで、いったい、どんなケミストリー(化学反応)が起こるか。限られた時間のなかで単なる足し算ではなく、掛け算的な関係を築く選手間の「相性」を見極めていく考えだ。
開けてびっくり玉手箱――という化学反応を注視するスタンスは、前任者(西野朗前監督)の路線に近い。誰とでもうまくやるのが理想だが、プロの選手でもおいそれとはいかないものだ。特に強化の時間が少ない代表では、同じ感性を共有する者同士をつなぎ合わせる作業がことさら大事になる。
誰と誰をピッチに並べるのがベターか。決め事以上に個々の特長やアイディアを密接にリンクさせるオフェンス面では、選手の組み合わせが出来不出来を微妙に左右する。9月シリーズで躍動した中島翔哉、南野拓実、堂安律といった2列目の俊英たちが、ロシア組の大迫や柴崎と、どんな絡みを見せるのか興味深い。
2つ目のキーワードに挙げた「浸透」とは、いかにチームコンセプトを根付かせるか。森保監督の言葉を借りれば『全員攻撃・全員守備』となる。特段、目新しさはないが、球際の激しさや素早い攻守の切り替えといったイロハのイ(当たり前)を疎かにしないのが森保流。それを消化不良で終わらせる選手は、自ずと居場所を失っていくことになるだろう。
3つ目の「対応」とは、主にシステムをめぐる話だ。9月シリーズで棚上げされた3バック(3-4-2-1)の可変システムを試みるのかどうか。必ずしもシステムに限った話ではないが、森保監督は各選手に機に臨み、変に応ずる力(=対応力)を求めている。
メンバーの顔ぶれを見ると、独特の可変システムに習熟した選手が1人もいないわけではない。青山敏弘、槙野智章、佐々木翔、遠藤航、浅野拓磨らには心得がある。トレーニングでの感触次第では、パナマ戦(10月12日・新潟)でトライするかもしれない。
もちろん、アタック陣に数多くのタレントを抱えるうえに、可変システムの経験者が少数派という現状を考えれば、3バックはオプションの域を出ないだろう。3-0と快勝した初陣のコスタリカ戦でほどよく機能したとおり、多くの選手たちにとって、なじみの深い4バックが最大公約数的システムだ。
実際、今回のメンバーも4-2-3-1(あるいは4-4-2)の各ポジションに2人ずつそろっている。手堅いのはボランチ勢の人選だろう。ざっくり言えば、ボールを配る人(青山と柴崎)と奪う人(遠藤と三竿)という2つのタイプに色分けされている。
おそらく、スタートから青山と柴崎を並べるような使い方はしないはずだ。配る人と奪う人のワンセット(組み合わせ)はオーソドックスとは言え、中盤の守備力にしっかり「保険」をかけるスタンスは森保監督らしい。今回、大島僚太(川崎フロンターレ)の招集が見送られたのは意外だったが、配る人は定員オーバーということだろう。代わりに奪う人の枠を削るようなことはしないわけだ。
ボランチと言えば、長く君臨してきた長谷部誠の「跡目争い」に耳目が集まるポジションでもある。9月シリーズで存在を強くアピールした遠藤が、その地位を着々と固めていくのかどうか。攻守の心臓、チームのヘソとなる重要な役どころだけに、要チェックと言えそうだ。
最後にもう1つ、触れておきたい案件がGKである。ポスト川島(永嗣)は誰か。9月シリーズと同じ3人(東口順昭、権田修一、シュミット・ダニエル)が選出されているが、個人としての働きはもとより、最終ラインとの連係も無視できない要素だけに、できるだけ早い段階で、ファーストチョイスの目処をつけておきたいところだろう。
ルイス・スアレス、エディソン・カバーニという強烈な二門の大砲をそろえた強豪ウルグアイとの腕試し(10月16日・埼玉)を経て、新しいパズルの完成図が見えてくるのかどうか。ともあれ、その可否は「融合」「浸透」「対応」という3つの視点からチェックできそうだ。
文=北條聡
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