ここ3試合でベンチ外とヘタフェで苦しい状況に置かれている柴崎 [写真]=Getty Images
2018 FIFA ワールドカップ ロシア(W杯)でのベスト16入りの原動力となった主力の多くが、森保一監督による新体制となって初めて招集された日本代表。復帰を果たした海外組6選手の中で、とりわけ強い意気込みを持って帰国したのが、所属クラブでの苦境からの脱出のきっかけが欲しいヘタフェのMF柴崎岳だろう。
2部のテネリフェから1部のヘタフェへとステップアップした昨シーズン、開幕からトップ下でスタメンを張ったものの、故障を機にレギュラーの座を失うという不運に見舞われた柴崎。4‐2‐3‐1から4‐4‐2へのシステムの変更に、前線へのロングボールの攻撃スタイルの徹底と、創造力を武器とする自身の不在によってもたらされた戦術の変化に泣かされる格好となった。
チームを8位に導く大成功を収めた戦い方が踏襲された今シーズンは、レギュラーのMFネマニャ・マクシモヴィッチおよびMFマウロ・アランバリ、控えのMFマルケル・ベルガラに次ぐ、センターハーフの4番手としてスタートした柴崎。W杯での活躍を受けたこの夏は、売却益を見込むクラブとの意向が合致し、移籍を模索した。しかし、マーケット終了が近付いたレアル・マドリードとの開幕節でも、サプライズでスタメン出場を果たしながら他クラブへのアピールはできず、移籍が実現することはなかった。
ホセ・ボルダラス監督がフィジカルの強さを求めているセンターハーフで、柴崎は存在感を完全に失っている。事実、2選手が欠場した第4節のセビージャ戦および第5節のアトレティコ・マドリード戦では、柴崎ではなくセンターバックのDFジェネ・ダコナムが中盤に起用された。それどころか、マーケット終盤に補強されたMFセバスティアン・クリストフォロの加入により、序列をさらに下げているのが現状だ。
センターハーフ以外でもプレー可能な柴崎だが、サイドハーフには突破力、ツートップには決定力と、やはり指揮官が要求する能力と自身の特徴が噛み合っていない。実際、途中出場した第4節セビージャ戦では、昨シーズン後半戦を見るかの如く不慣れなツートップで起用され、全く良い所を出せなかった。そして、この一戦を機に、柴崎がピッチに立つ姿は見られていない。
現在、ツートップでは、昨シーズンのレギュラーであるFWホルヘ・モリーナおよびFWアンヘル・ロドリゲスと、2部得点王の看板を引っ提げて加入したFWハイメ・マタが、スタメンの座を争っている。一方、サイドハーフでは、主力のFWアマト・エンディアエとMFフランシスコ・ポルティージョの座を、新戦力のMFイバン・アレホとFWロベルト・イバニェスが狙う構図となっている。すなわち、いずれのポジションにおいても、柴崎が食い込む余地はないと言わざるを得ない。
柴崎の現状については、スペインを代表するスポーツ紙の『アス』も心配の声を寄せている。
「チームで不遇な境遇に置かれている選手の中でも、とりわけ目立つのがガクだ。レアル・マドリードとの開幕戦ではスタメンでシーズンをスタートさせたが、クラブが売却できずに終わると、それ以降はほとんどプレーしていない。ここまで2試合に出場したものの、チームがボールを持てない状況では自身の個性を生かす術がない。とりわけセビージャ戦では、センターハーフが不足していたにも係らず途中出場に終わり、ショックを受けていることだろう」
第8節のレバンテ戦で3試合連続の招集外となった柴崎に関して、ボルダラス監督はその理由を次のように説明している。
「我々は全選手が起用可能な状況にあり、これはその中で下した戦術的な決断だ。ガクはもうこのチームに来て時間が経っており、もっと多くのものを我々にもたらさなければならない」
実質的に構想外となっている柴崎は、フィジカル面はもちろんフレッシュだが、メンタル面の落ち込みは想像に難くなく、試合勘が失われて行くことも心配だ。状況を打開すべく冬のマーケットで新天地を求めるという手段はあるものの、それまではあと3カ月待たなければならない。
一方、今月末に1部のチームが初戦を迎えるコパ・デル・レイでは、出場機会が巡ってくる可能性も残されている。この唯一の光明とも言える失地回復のチャンスを得るためにも、今回の日本代表ではボルダラス監督の認識を覆すような活躍に期待したい。
文=北村敦
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