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日本の若武者たちは勝てるのか!?…U-20W杯で対戦するかもしれない世界の若きタレントたち

2018.11.01

世界には将来有望な20歳以下の選手がたくさんいる [写真]=Getty Images

 10月28日、U-19日本代表はAFC U-19選手権インドネシア2018・準々決勝で、U-19インドネシア代表と対戦。東俊希、宮代大聖のゴールで2点を奪うと、相手の猛攻を0点に抑え、2-0で勝利。上位4カ国に与えられる「2019 FIFA U-20ワールドカップ」の出場権を手にした。

[写真]=佐藤博之

 アジアでは日本以外にサウジアラビア、カタール、韓国がベスト4に進出し、世界への挑戦権を獲得した。その他、現在までの大陸予選の結果とU-20W杯の出場国は以下の通り。

[UEFA U-19欧州選手権]
優勝:ポルトガル
2位:イタリア
3位:ウクライナ
3位:フランス
5位:ノルウェー

[OFC U-20選手権]
優勝:ニュージーランド
2位:タヒチ

[アフリカ U-20ネーションズカップ]
2019年2月開催。上位4カ国がU-20W杯に出場。

[CONCACAF U-20選手権]
11月1日より開幕。上位4カ国がU-20W杯に出場。

[南米ユース選手権]
2019年1月開幕。上位4カ国がU-20W杯に出場。

 現在までに出場権が決定しているのは、ポルトガル、イタリア、ウクライナ、フランス、ノルウェー、日本、サウジアラビア、カタール、韓国、ニュージーランド、タヒチ、ポーランド(開催国)。来年5月のU-20W杯までに残り12カ国が決定し、計24チームで世界一を争う。

 U-20W杯の出場資格は「誕生日が1999年1月1日以降の選手」に限られ、オーバーエイジ枠はない。世界を見渡せばすでにA代表で結果を残している選手も多いが、U-20W杯は今後のステップアップが期待される選手の登竜門となっている。かつては、ロナウジーニョ、ティエリ・アンリ、アリエン・ロッベン、アンドレス・イニエスタ、リオネル・メッシらが、この大会をきっかけに飛躍を遂げた。

 では、現在のサッカー界にはどれほど有力な若手が存在するのか? U-20W杯で日本代表が対戦するかもしれない将来有望な選手たち(ほんの一部のみだが)をおさらいする。

写真=ゲッティイメージズ
※カッコ内は(生年月日/国籍/所属クラブ/ポジション)

ジャンルイジ・ドンナルンマ


(1999年2月25日/イタリア/ミラン/GK)
15歳の時に、リーグ戦初のベンチ入りを果たすと、2015-16シーズンにはミランの正GKに抜擢された。2015年10月25日のリーグ戦でトップチームデビュー。この時の年齢(16歳8ヶ月)は、セリエAのゴールキーパーとしては史上最年少だった。反射スピードやシュートセービングに優れ、身長196cmと体格も申し分ない。ジャンルイジ・ブッフォンの代表引退後は、イタリア代表の正GKも任され、長きに渡る活躍が期待されている。

アンドレア・ピナモンティ


(1999年5月19日/イタリア/フロジノーネ/FW)
2015年にインテルの下部組織に入団すると、2016年にはヨーロッパリーグで先発出場しプロデビュー。翌年にはセリエA初出場も果たした。今季から活躍の場をフロジノーネに移し、10月28日のリーグ戦で移籍後初ゴールを決めた。身長185cmと恵まれた体格から得点を狙い、味方を生かすポストプレーにも長けている。将来有望なFWとしてチェルシーやユヴェントスも獲得に興味を示している。

ニコロ・ファジョーリ


(2001年2月12日/イタリア/ユヴェントス/MF)
柔らかいボールタッチと卓越したパスセンスを兼ね備え、“ファンタジスタ”と称されるユヴェントスの逸材。プリマヴェーラ(下部チーム)を主戦場としているが、トップチームのマッシミリアーノ・アッレグリ監督に才能が認められ、今夏のアメリカ遠征にも帯同。レアル・マドリードとの試合で途中出場した。さらに、久保建英らと同じくイギリス紙『The Guardian』が選ぶ「ネクスト・ジェネレーション:世界のヤングタレント・ベスト60」に選出された。

モイーズ・ケーン


(2000年2月28日/イタリア/エラス・ヴェローナ/FW)
ユヴェントスの下部組織出身。2016-17シーズンにトップチームデビューすると、2000年生まれの選手初となるチャンピオンズリーグ(CL)出場も果たした。さらに、リーグ最終戦ではフリーキックをヘディングで合わせ、リーグ戦初ゴールをマークした。昨シーズンはセリエBのエラス・ヴェローナにレンタル移籍で加入。今季はユヴェントスに復帰した。豊かな体格にスピードとテクニックを兼ね備えた期待の超新星だ。

ピエトロ・ペッレグリ


(2001年3月17日/イタリア/モナコ/FW)
2016年12月に行われたトリノ戦で15歳280日でのセリエA最年少デビューを記録。翌年5月末のローマ戦では16歳72日という歴代3位の若さでセリエA初ゴール記録を決めた。今冬の移籍市場でモナコに移籍。移籍金は約33億円にまで上ったという。しかし、移籍後にそけい部の手術を行い、今季中の復帰は絶望的となっている。

ルカ・ペッレグリーニ


(1999年3月7日/イタリア/ローマ/DF)
U-16からイタリア代表に選出され、U-19代表まで各年代に選出されている左サイドバック。ローマのプリマヴェーラ出身の生え抜きで、今年4月にはローマとの契約を2022年まで延長した。スピードとテクニックを駆使した推進力豊かなドリブル突破が持ち味。セットプレーのキッカーも任されるなど、クロスの精度も抜群だ。今季はアレクサンダル・コラロフとの交代出場でプロデビュー。CLにも初出場を果たした。

アルバン・ラフォン


(1999年1月23日/フランス/フィオレンティーナ/GK)
12歳でGKを始めると才能が開花。トゥールーズの下部組織に入団し実績を重ね、異例の早さでトップチーム昇格を果たす。2015年には16歳と10か月でリーグ戦初出場。GKとしてフランスサッカー史上最年少デビューを飾った。国内のパリ・サンジェルマン(PSG)をはじめ、アーセナルやラツィオも獲得に興味を示す中、今季はフィオレンティーナに移籍し正GKを務めている。

ダン・アクセル・ザガドゥ


(1999年6月3日/フランス/ドルトムント/DF)
2011年からPSGの下部組織に所属。各年代のフランス代表に招集された経歴を持ち、U-18代表ではキャプテンを務めた。2017年にマンチェスター・Cなどビッグクラブから関心を集める中、ドルトムントへ移籍。同年10月にはリーグ戦初ゴールを決めた。196cmの長身を生かした空中戦の強さや、左足からの正確なパスが大きな武器。

マテオ・ゲンドゥージ


(1999年4月14日/フランス/アーセナル/MF)
PSGのアカデミーに所属後、2016-17シーズンにロリアンでプロデビュー。今夏の移籍市場でドルトムントやトッテナムが獲得に興味を示し、PSGが買戻しを狙う中、アーセナルを新天地として選択した。プレシーズンマッチのパフォーマンスが認められると、リーグ開幕戦ではいきなりスタメンに抜擢され、フル出場を果たした。ポジションはボランチ。パス技術の高さと広い視野が持ち味で、最終ラインまで下りてボールを受け、前線へパスを供給する。

ディオゴ・ダロト


(1999年3月18日/ポルトガル/マンチェスター・U/DF)
ポルトのアカデミーから着実に成長し、U-15からポルトガルの世代別代表に選出されてきたサイドバック。2016年のU-17欧州選手権で優勝に貢献すると、昨年は飛び級でU-21代表としてもプレーした。サイドバックとしての攻守における貢献はもちろん、左右両サイドでプレーできるユーティリティー性や、183cmの身長を活かし空中戦でも存在感を発揮する。今夏にはサイドバックの次期レギュラー獲得を目指していたマンチェスター・Uへ移籍。移籍金約27億円の5年契約という大型移籍だった。

ジョアン・フェリックス


(1999年11月10日/ポルトガル/ベンフィカ/MF)
左右両サイドからチャンスを作り出す新時代のドリブラー。華麗なボールタッチは元ブラジル代表MFのカカと比較されるほどで、大舞台での活躍が期待されている。2015年からベンフィカに所属。今季はリーグ戦デビューを果たすと、4試合で2ゴールをマークし、大器の片鱗を見せている。アーセナル、マンチェスター・U、PSGなどが獲得を狙っており、今後も市場価値が高騰すると予想されている。

ジョアン・フィリペ


(1999年3月30日/ポルトガル/ベンフィカ/MF)
タレント揃いのポルトガル代表アンダーカテゴリーにおいて「最高の逸材」と言われている。U-17、U-19代表で欧州制覇を経験。「クリスティアーノ・ロナウド2世」との呼び声高く、テクニック、ドリブル、スピード、得点力は先達を彷彿とさせる。バルセロナ、レアル・マドリード、マンチェスター・Cなどから熱視線を集めていたが、2017年8月にベンフィカと2022年までの契約を結んだ。

ドミンゴス・クイナ


(1999年11月18日/ポルトガル/ワトフォード/MF)
ポルトガルの各年代別代表に選出されており、今年7月に行われたU-19欧州選手権で同国の優勝に大きく貢献した。ベンフィカ、チェルシーの下部組織を経て2016年にウェストハムへ加入。今夏はバルセロナやリヴァプールなど多くのクラブが関心を寄せる中、ワトフォードへ移籍した。テクニックと強固なフィジカルを併せ持ち、得点力にも優れている。

ゲドソン・フェルナンデス


(1999年1月9日/ポルトガル/ベンフィカ/MF)
ベンフィカの下部組織出身のセンターハーフ。広い視野から長短織り交ぜたパスでゲームをコントロールする。182cmの体格を活かしたボールキープも武器の1つで、ドリブルとシュートも得意。さらに、試合終盤までピッチを駆け回れる無尽蔵のスタミナも併せ持つ万能型MFだ。代表では、ジョアン・フェリックスらとU-17欧州選手権で優勝を経験。今年9月にはA代表にも初選出された。

ペドロ・ネト


(2000年3月6日/ポルトガル/ラツィオ/FW)
2013年にブラガのユースチームに入団。2016-17シーズンにユースリーグで17得点(24試合)を記録して頭角を現した。昨年には17歳でトップチームに昇格。リーグデビュー戦ではプロ初ゴールを決めた。オフにはバルセロナやマンチェスター・Uが獲得に乗り出すも、ブラガとの契約を2020年まで延長。昨シーズンからラツィオにローン移籍し、武者修行を続けている。右サイドでのプレーを得意とし、ドリブル突破や味方へのアシストで存在感を放つ。

カミル・グラバラ


(1999年1月8日/ポーランド/リヴァプール/GK)
イェジー・デュデク、ヴォイチェフ・シュチェスニー、ウカシュ・ファビアンスキ、アルトゥール・ボルツらを輩出してきた“GK大国”ポーランドが生み出した新たな逸材。長い手足を活かしたビッグセーブは早くから話題となり、2016年にリヴァプールに加入した。サポーターの間では「デュデクの再来」と期待を集めている。

セバスティアン・シマンスキ


(1999年5月10日/ポーランド/レギア・ワルシャワ/MF)
最終メンバーからは落選したものの、ロシアW杯で予備登録メンバー入り。10代で唯一の選手だったことからも、期待値の高さがうかがえる。2013年にレギア・ワルシャワの下部組織に入団すると、2016年7月にトップチームでデビュー。今季もレギュラーとしてリーグ戦11試合に出場している。トップ下を主戦場とするレフティーで、ドリブルやスルーパスで相手を翻弄するだけでなく、強烈なシュートで自ら得点を挙げることもできるのが特徴だ。

ティモシー・ウェア


(2000年2月22日/アメリカ/パリ・サンジェルマン/FW)
父のジョージ・ウェアはリベリア代表だが、ティモシーはアメリカ代表を選択した。2017年に3年契約でPSGに入団。今年3月にはリーグ戦初出場を果たした。今季はリーグ開幕戦でネイマールと交代でピッチに立つと、終了間際に初ゴールを決めた。また、3月の親善試合ではA代表デビューも飾っている。父親と同じく類稀なスピードを駆使してゴールを狙う。

ディエゴ・ライネス


(2000年6月9日/メキシコ/クラブ・アメリカ/FW)
今年9月にA代表デビューを果たしたメキシコのワンダーキッド。身長は170cmに満たないが、左足での切れ味鋭いドリブルで相手を翻弄。その様はリオネル・メッシに例えられることもある。昨年行われたU-17W杯では、大会を制したイングランドを相手に2ゴールをマーク。試合には敗れ、チームも決勝トーナメント1回戦で敗退となったが、世界にその名を知らしめた。また、トゥーロン国際大会2018に飛び級で参加。決勝でまたしてもイングランドに敗れて準優勝に終わったものの、大会MVPに輝いている。

ヴィニシウス・ジュニオール


(2000年7月12日/ブラジル/レアル・マドリード/FW)
抜群の攻撃センスを誇り、全てを兼ね備えた天才アタッカー。2010年にフラメンゴの育成組織に入団すると、すぐに才能が開花。16歳でプロ契約を結んでからも着実に成長を重ねると、レアル・マドリードが約57億円もの移籍金を払い獲得した。FIFAの規定により18歳以上でないとスペインでプレーできないため、フラメンゴでプレーを続け、今季から正式にレアル・マドリードに合流した。

パウリーニョ


(2000年7月15日/ブラジル/レヴァークーゼン/FW)
ブラジル人らしい足元の技術力の高さと、ドリブル、シュートセンスともに優れたウィンガー。2017年、17歳のときにブラジルのヴァスコ・ダ・ガマでプロデビュー。同年に開催されたU-17W杯では中心選手としてチームを牽引。ブラジル代表の3位に貢献した。今夏の移籍市場でレヴァークーゼンに移籍。ヨーロッパ各国のビッグクラブも興味を示しており、今後もさらなるステップアップが期待されている。

リンコン


(2000年12月16日/ブラジル/フラメンゴ/FW)
2017年にフラメンゴでトップチームデビュー。ヴィニシウス移籍後のチームで新たなエースとして名を馳せている。身長は175cmと小柄だが、フィジカルが強く、ゴール前の嗅覚も抜群。万能型のセンターフォワードとしてゴール、アシストで結果を残している。そのプレースタイルから、母国の英雄、ロマーリオと比較する声も挙がっている。今後はバルセロナ、レアル・マドリードが獲得に乗り出すと報じられている。

ユーリ・アルベルト


(2001年3月18日/ブラジル/サントス/FW)
恵まれた体格とシュート技術の高さ、さらには裏への抜け出しも得意で一瞬のチャンスをモノにするゴールゲッター。12歳でサントスの下部組織に入団すると、4年後の2017年に3年のプロ契約を締結した。ユヴェントス、ミラン、インテル、ナポリなどイタリアのビッグクラブが熱視線を送っている。

エセキエル・バルコ


(1999年3月29日/アルゼンチン/アトランタ・ユナイテッド/MF)
「アグエロの後継者」とも称されるアルゼンチンの期待の新星。インデペンディエンテでプロキャリアをスタートすると、1年目からリーグ戦30試合に出場した。さらに、2017年の南米ユース選手権では、チーム最年少ながらアルゼンチン代表の背番号10を任された。今年1月にアメリカMLSのアトランタ・ユナイテッドへ移籍。移籍金はMLS史上最高額となる17億円と推定されている。細かいタッチのドリブルでチャンスを生み出し、味方のゴールをアシストする。

マクシミリアーノ・ロメロ


(1999年1月9日/アルゼンチン/PSV/FW)
6歳でアルゼンチンのCAベレス・サルスフィエルドのアカデミーに入団。2016年、当時17歳でトップチーム初出場を果たすと、デビュー戦で初ゴールを決めた。179cmと身長は決して大きくはないが、ガッチリとした体型で相手DFに体をぶつけながら強引に突破することもできる。身体能力も高く、エアボールにも強さを見せる。これまでにドルトムントやアーセナルが獲得に興味を示している。なお、PSVとの契約は2023年夏までとなっている。

クチョ・エルナンデス


(1999年4月22日/コロンビア/ウエスカ/FW)
16歳のとき、母国のコロンビアでプロキャリアをスタート。その後はグラナダ、ワトフォードと移籍し2017年、当時スペイン2部に属していたウエスカへレンタルで加入。すると、16ゴール・6アシストと大活躍。クラブ創設58年目で初の1部昇格に大きく貢献した。最大の武器はシュート力で、フリーキックも得意としている。ウエスカでの活躍が評価され、今年9月にA代表に初招集されたると、コスタリカ代表との親善試合で、初ゴールを含む2得点をマークした。

イ・ガンイン


(2001年2月19日/韓国/バレンシア/MF)
2011年にバレンシアの下部組織に入団すると、すぐに頭角を現した神童。2013年にはバルセロナやバイエルン・ミュンヘンが獲得に乗り出すも、バレンシアと6年契約を締結。10月30日には、スペイン国王杯4回戦で先発出場し、トップチームデビューを果たした。弱冠17歳ながら市場価値は急騰し、バレンシアとの契約解除金は8000万ユーロ(約102億円)に設定されている。

ラサナ・エンディアイ


(2000年10月3日/マリ/CSKAモスクワ/FW)
昨年のU-17W杯では、得点ランク2位タイの6ゴールをマーク。ベスト4進出の立役者となり、シルバーブーツを受賞した。今年3月には、日本代表との国際親善試合を戦った母国のA代表メンバーにも選出されている。これまでは母国のギダルスでプレーしていたが、10月にCSKAモスクワへの移籍が決定。小柄だが、左利きで抜群の得点感覚を持っており、同クラブに所属する西村拓真にとっても強力なライバルとなる。

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