ウズベキスタン戦で決勝ゴールを挙げた塩谷司 [写真]=Getty Images
4年分の想いが詰まったようなゴールだった。
塩谷司(アル・アイン)にとってアジアカップは二度目だが、前回大会は1秒たりともピッチに立つことなく敗退した。
迎えた今大会、12月に発表された23名のリストに名前はなかったが、MF守田英正の負傷により追加招集を受けた。1戦目と2戦目は出場機会が訪れなかったが、「なんでだよ」と思っていた前回大会とは違い、「今は自分にできることをやろうと思える」とメンタル的に大きく成長。そして第3戦でチャンスが巡ってきた。
偶然か運命か、試合会場は自身が所属するアル・アインが本拠地の一つとして使用するシェイク・ハリーファ国際スタジアム。ボランチでの出場ということで「ミドルシュートを打ちたいと思って」試合に入った。
歓喜の瞬間が訪れたのは1-1で迎えた58分。セットプレーの二次攻撃の流れからボールがペナルティエリア手前中央にこぼれると、いち早く反応した塩谷が左足で捉える。「枠だけ外さないように、距離があったのでできるだけ強く」と意識して放ったシュートは見事にゴール右隅へ突き刺さった。
「もう頭が真っ白になりましたね。自分にとって忘れられない一日になりました」。それもそのはず。慣れ親しんだ地で、家族や友人が観戦に訪れている中で、素晴らしいゴールを決めたのだから。
塩谷はサンフレッチェ広島でプレーしていた2017年6月にアル・アインへの移籍を決断した。「代表への想いは常に持っていますし、どこに行こうが自分を高めるだけだと思うので、代表への道って。その想いを常に持って、こっちに来てから1年半やってきました」。その努力が結実し、約3年3カ月ぶりに復帰した日本代表で充実の時を過ごしている。
「やっぱり代表でのサッカーはレベルが高くて楽しい。こういうところでサッカーをし続けたいなという想いはみんな持っているでしょうし、代表はそういうところ。まだまだ日本代表でサッカーをしたいという欲が出てきましたね」
首位通過を果たした日本はアル・アインを離れ、ベスト16はシャールジャ、準々決勝はドバイで戦い、ベスト4へ駒を進めれば、準決勝は再びアル・アインでの開催となる。「日程とかいろいろありますけど、そんなの関係なく、最後に勝ったチームが強いんで、それを目指すだけじゃないですか」。その言葉には、必ず“地元”に戻ってくるという決意が込められているように感じた。
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By サッカーキング編集部
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