24日に日本代表と対戦するベトナム代表 [写真]=AFC
AFCアジアカップUAE2019・準々決勝で、日本代表はベトナム代表と対戦する。東南アジア勢で唯一の8強進出となった同代表について、ここでは7つの情報を紹介する。
■愛称は「ゴールデン・ドラゴンズ」
ベトナムは東南アジアのインドシナ半島東部に位置する社会主義共和国。2018年に同国を訪れた日本人は過去最高の80万人を記録するなど、旅行先として人気を集めている。代表チームのFIFAランキングは100位。今大会の8強進出チームでは最下位だが、約2年前には146位だったことを考えると急激なランクアップを果たしている。この1年間を振り返っても、一度も順位を落とすことなく右肩上がりを続けており、まさに成長著しい。代表チームの愛称は「ゴールデン・ドラゴンズ」だ。
■“現”東南アジア王者
ベトナム代表は“東南アジア王者”の看板を背負って、今大会に参加している。昨年12月、AFFスズキカップ(東南アジアサッカー選手権)を10年ぶりに制覇。“ベトナム”の英雄として知られ、かつてコンサドーレ札幌でも活躍したレ・コン・ビンを擁する代表チームが2008年に優勝して以来、2度目の栄冠を手にした。アジアカップは2007年大会以来、2度目の出場。前回は準々決勝でイラクに敗れており、今回の日本戦に勝てば初のベスト4進出となる。
■フェアプレー・ポイントの差で決勝T進出
ロシアワールドカップでの日本代表と同じように、今大会のベトナム代表も“フェアプレー・ポイント”に救われた。イランやイラクと同居したグループステージは、1勝2敗の3位で終了。各グループ3位の上位4カ国に決勝トーナメント進出の権利が与えられるなか、レバノン代表と勝ち点、得失点差、総得点で完全に並んだが、“フェアプレー・ポイント”で上回って16強入りを決めた。
■前回対戦で原口元気がA代表デビュー
ベトナムは過去に「北」と「南」に分断されていた時期があったが、1976年に南北統一が実現。国名を「ベトナム社会主義共和国」に改称して現在に至る。以後、日本とは2度対戦。いずれの試合も日本が勝利を収めている。最初の対戦は、2007年のアジアカップ・グループステージでのこと。遠藤保仁(ガンバ大阪)や中村俊輔(ジュビロ磐田)の得点で、日本が4-1と勝利した。その4年後に行われたキリンチャレンジカップ2011で、両国は再び対戦。2011年10月に行われた一戦では、李忠成(横浜F・マリノス)が決勝点を挙げて日本が1-0と勝利した。その試合では、原口元気がA代表デビュー。現在27歳の同選手は当時20歳だった。
■監督レベルでは“日韓対決”
ベトナム代表を率いるのは、韓国出身のパク・ハンソ監督。1959年生まれで、今月4日に60歳の誕生日を迎えたばかりだ。2002年の日韓ワールドカップでは、フース・ヒディンク氏が率いる韓国代表の右腕として母国のベスト4進出に貢献。その後は韓国リーグの複数クラブで指揮を執り、2017年10月にベトナム代表の監督に就任した。日本の森保一監督と同じく、東京五輪代表チームの監督を兼任しており、2018年1月に行われたAFC U-23選手権では過去最高の準優勝を達成。さらに同年8月に行われたアジア競技大会でもベスト4に入った。グループステージでは、森保監督率いるU-21代表とも対戦し、1-0の勝利を挙げている。森保監督とは5カ月ぶりの再戦となり、両指揮官による“日韓対決”には注目が集まる。
■今大会最年少チーム
今大会のベトナム代表の平均年齢は23歳。これは参加24カ国のなかで最も低い。チームの中心を担うのは、ユース年代の国際大会で好成績を収めてきた若い選手たちだ。2017年にはU-20ワールドカップに初出場。昨年はAFC U-23選手権で準優勝、そしてアジア競技大会でベスト4進出と輝かしい成果をあげてきた。彼らは“黄金世代”として国内で絶大な人気を誇り、国民からの期待も相当高い。
■“ベトナムのシャビ”と“ベトナムのメッシ”に要注意
チーム最大のスター選手が、東南アジア屈指の司令塔として知られるグエン・クアン・ハイだ。2018年のAFC U-23選手権では、チーム最多の5得点を挙げてベトナム準優勝の立役者に。さらに“東南アジア王者”に輝いたAFFスズキカップでも、3ゴール2アシストを記録して大会MVPに選ばれた。同年8月のアジア競技大会でU-21日本代表を撃破した際、決勝点を奪ったのも彼だった。今大会はグループステージ第3戦のイエメン戦で直接フリーキックからゴールを決めるなど、自慢の左足でチームをけん引。まだ21歳ながら、「ベトナムのシャビ」とも呼ばれており、日本が最も警戒すべき選手となる。
また、かつて水戸ホーリーホックに在籍し、「ベトナムのメッシ」の異名を持つグエン・コン・フオンにも注目だ。Jリーグでは目立った活躍を見せられなかったが、ベトナム復帰後はフィジカル強化に取り組み、力強いストライカーへと変貌を遂げた。今大会は、決勝トーナメント1回戦のヨルダン戦で値千金の同点ゴールをマーク。ベスト8進出の原動力となった。前日会見で「再び日本でプレーしたい」と口にしたように、日本戦にかける意気込みは誰よりも強い。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia