ボリビア戦に先発した日本代表メンバー [写真]=Getty Images
日本代表は26日にキリンチャレンジカップ2019でボリビア代表と対戦。途中出場の中島翔哉が決勝ゴールを挙げ、日本が1-0で競り勝った。
試合後、サッカー解説者のセルジオ越後氏にボリビア戦を振り返ってもらった。
「相手は引いてきて、攻撃で脅かそうという意識も無かった。そんな相手に日本は足元にボールを出すのと後ろにパスを下げるばかりでシュートにいかない。“支配率は”高かったね。3連敗はしたくなかったのか、森保監督はしびれを切らして、前線の主力3人を出した。試そうとしていたことも吹っ飛んでしまったんじゃないかな。途中から出てくる選手は元気もあるし、仕掛けられる。1点を取って、守っていた相手も前に出てきたんだから、2点、3点と取ってほしかったね」
「ベルギーで点を取っている鎌田も結果を残すことはできず、鈴木武蔵と北川航也も含め、チャンスをつぶしてしまった。香川はやはり全盛期のような良さは出せなかったし、宇佐美はなぜ呼ばれたのか、分からない内容だった。スカウティングチームはなぜ推薦したんだろうか。疑問だよ」
「コパ・アメリカのメンバーをどうするか、よりわからなくなった。大迫は招集できないわけだし、今回も遠藤航がケガを明けで、ボランチは柴崎岳だけが見込みが立っていた状況。選手層は厚くなるのではなく、薄さが目立ったといえる。これは宿題だ。とにかく前線がいない。今回に関してはU-23選手権の予選で力の差があるのはわかっていたのだから、堂安を招集しているわけだし、東京五輪世代を試してもよかったのではないだろうか」
「2試合通してよかったのは中島翔哉だけ。初戦は90分フルで使われていて、交代させられなかったというのは、つまり良かったということ。シュートもうまいし、あとはフリーキックをうまく蹴られるよになってほしいね。プレースタイルもファンに喜ばれるね。アジアカップでは中島がいなかったことが攻撃を停滞させた要因であるとも言える。中島はサッカーを楽しめばいい、ということを第一に考えている。戦術的にはまる、型に収まることを嫌うタイプだ。こういった考えが、停滞を打破する、チームに色をもたらすことができるんだ。S級ライセンス制度の影響などで、色が変わらない、求められることがどの選手も同じになってしまい、レベルアップするのではなく、突出している存在が少なくなってしまった影響と言える。こういったことが層の薄さにもつながっているのだろう」
「森保監督は人が好過ぎるね。毎回コメントも同じで、どうにかポジティブにという感じだ。レベルアップを、と言っているが、代表とはクラブチームではない。レベルアップをする場所はクラブチームであって、代表はYESかNOか、という世界。そういった厳しさをみせてほしい」
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