現在はMLSでプレーするバルコ(右) [写真]=Getty Images
魔法の泉のごとく才能があふれ出してくるアルゼンチンは、FIFA U-20ワールドカップの常連だ。過去にはリオネル・メッシやセルヒオ・アグエロが同大会の得点王を獲得してブレークの第一歩を刻んでおり、その後も現トッテナムのエリク・ラメラや、インテルで10番を背負うラウタロ・マルティネスらがこの大会を契機にステップアップを果たしてきた。
もちろん、今大会も注目株が目白押しだ。まずは、インデペンディエンテが生んだ「アグエロ以来の才能」と言われるエセキエル・バルコ。ストライカーというよりウイングや攻撃的MFを主戦場にする選手だが、小柄でも力強く、低い重心で馬力のあるドリブル突破から強烈なシュートを放つプレースタイルはたしかにアグエロと似ている。
そんなバルコは16年、当時インデペンディエンテを率いていたガブリエル・ミリート監督の抜擢を受けて17歳でプロデビュー。同クラブが優勝した17年のコパ・スダメリカーナで現アヤックスのニコラス・タグリアフィコらとともに活躍し、すぐさま次代のスター候補として名を上げた。そして18年1月には推定1500万ドル(約16.5億円)というMLSの歴代最高額の移籍金でアタランタ・ユナイテッドへと移籍。そうした経緯もあって現在はアメリカで活躍しているが、今回のU-20W杯で活躍して世界に名を売れば、ヨーロッパ進出の可能性も十分にある。
さらに、バルコの周囲を固めるチームメートたちも強烈な個性の持ち主がそろう。バルコと並び攻撃の中心にいるのが、10番を背負うゴンサロ・マローニ。往年の名司令塔パブロ・アイマールと比較されるテクニシャンで、軽やかなボールタッチやなめらかなドリブルで相手をかわすプレーは必見だ。彼は地元のクラブ、インスティトゥートの下部組織で現ユヴェントスのパウロ・ディバラが10代にしてトップチームで大活躍するのを見て育ち、その後、自身はボカ・ジュニアーズへと引き抜かれた。今シーズンはタジェレスにレンタル移籍しているが、ボンボネーラでも大きな期待を寄せられている逸材で、すでにミランやユヴェントスが獲得を狙っていると言われており、憧れのディバラに続く日も近そうだ。
そのほかにも、FWには、U-20南米選手権でベストイレブンに輝いた技巧派のフリアン・アルバレス(リーベル・プレート)や、重戦車タイプの大型センターフォワードであるアドルフォ・ガイチ(サン・ロレンソ)など大会得点王候補と言えるストライカーがズラリ。彼らの中から、次代のメッシやアグエロ、ディバラが生まれるのは間違いないだろう。タレント王国アルゼンチンの宝石たちを、この大会でチェックしておこう。
文=寺沢薫
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