小川(中央)が先制点を決めるも勝利とはならなかった [写真]=AFC
Uー23日本代表は15日、『AFC Uー23選手権タイ2020』グループステージ第3戦でUー23カタール代表と対戦した。
日本がボールを保持しながら優勢なゲーム運びを見せていた中、前半アディショナルタイムに田中碧(川崎フロンターレ)が一発退場となってしまう。数的不利を強いられた日本は後半開始から布陣を4バックに変更。『4ー2ー3』の頂点に入った小川航基(水戸ホーリーホック→ジュビロ磐田)は73分にミドルシュートを突き刺し、先制点をマークした。そのゴールシーンについて、小川は食野亮太郎(ハート・オブ・ミドロシアン)との綿密な「コミュニケーション」が得点につながった要因だと明かした。
「結局のところ最後は“個”の部分だと思います。杉岡(大暉)がいい縦パスを食野に入れて、食野がいつもなら強引にドリブルからシュートを打つと思うんですけど、事前にコミュニケーションを取って『バイタルでもう少し顔を上げて、俺のことを見て欲しい』と伝えていました。いいコミュニケーションを取れての先制ゴールでした」
小川が貴重な先制弾を決めるも、直後の79分にPKで失点。試合は1ー1のドローに終わり、0勝1分け2敗と未勝利で今大会から姿を消すことになった。小川は意地の一発を決めるも「勝ち切れなかったので、あまり嬉しくないというか、モヤモヤしています」と心境を語った。
3位以上に東京五輪出場権が与えられる今大会、もし自国開催でなければ“出場権逸”という成績だ。また同大会でのグループステージ敗退は史上初となる。小川は「俺らは弱いということですね。このままじゃいけない。それがどしっとのしかかっている。幸いこれが本番じゃなくて良かったということ、ここで気付けたことは良かったと思います。ちょっとブラジルや有名なチームに勝ったからって、全然違ったんだなと感じました」と話した。
東京五輪で目標の金メダルを獲得するため、重要になってくるのが初戦の結果。今大会は2連敗スタートとなり、最速でのグループステージ敗退が決定。約半年後に迫った本番で同じ過ちを犯すわけにはいかない。「初戦がすごく大事というふうに思って臨んだ中で、ああいう戦いになってしまった。正直戦わないと気付かないこともありますけど、初戦の前に選手たちで『こういうふうになったら、こうする』ということを話すべきだった」と課題を挙げた。
取材・文=三島大輔
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By 三島大輔
サッカーキング編集部