カメルーン戦にフル出場した吉田麻也 [写真]=JFA
国際親善試合が9日に行われ、オランダの地で日本代表はカメルーン代表と対戦。スコアレスドローに終わった。
試合後、主将としてフル出場した吉田麻也は「久々の代表ということで、良かった点もたくさんありましたが、もっとすり合わせないといけないところもたくさんありました。ただ、こういった親善試合が開催でき、なかなか対戦できないアフリカのチーム、しかも非常にコンディションの良い、最初のプレーから非常に良いと感じたチームと対戦でき、とても意義のある試合でした」と振り返り、「個人的には1年ぶりの代表の試合で、本当に楽しかったです。あっという間に90分が終わってしまいました」と、試合ができた喜びを語った。
守備陣としては無失点で終えられたが、得点も無得点に。「W杯本大会などを考えると、チャンスが多く作れない中で、数少ないチャンスものにできるか。今日はできたましたけど、苦しい試合をゼロで抑えて、少ないチャンスを待つことが大事になります。実際、今日も少なかったがチャンスはあったので、そこを決めきれればというところも、もちろんありました」と、先を見据えつつ、「久々の代表でコンビネーションや、所属チームとまったくやり方が違うという選手もいます。そういう中で2つのフォーメーション、新しい選手を試すことができ、こういった強い相手とやれたことは、チームにとって非常に大きな強化になりました」と、収穫を感じている。
日本はこれまで採用してきた4バックで試合に入ったが、前半はカメルーンペースで試合が進むと、後半立ち上がりからあまり使ってこなかった3バックに変更。吉田麻也は中央に入り、酒井宏樹、冨安健洋で最終ラインを構成した。今回の合宿でも短い時間ながら準備していた3バックだが、「まだまだ全体的に動きの質を変えていかないといけません。4バックでうまくいかないとき、オプションが立てられることは、チームとして幅ができると思います」と、改善点は少なくないながら、ポジティブに捉え、「あまり“3バック”、“4バック”にこだわるというか、テーマを真っ二つに割るのではなく、臨機応変にやっていきたいです。(アルベルト)ザッケローニ監督の時もいろいろ、そこだけが際立ってしまっていたので。うまく使えるようになりたいと思います」と、相手の戦い方を見極めながら形を変える意味に触れた。
3バックの利点としては「高い位置で奪ってフィニッシュまでもっていくことが特長」とし、「大事なのは両ウィングバックがいかに前へ出ていけるかと、逆サイドにボールがある時、どうやって絞っていくかが大事なので、そこがもう少しうまくできたら、もっと攻撃的にボールを奪いに行けた」と具体的な改善点も口に。
前半の4バック時は、吉田が右センターバック、冨安が左センターバックと、これまでの日本代表での立ち位置とは逆で試合に入った。これまでは代表経験の浅い冨安が右利きであることや右サイドバックの経験があることなどを踏まえての立ち位置だったが、「今シーズンは自チームで冨安選手が左、僕が右センターバックなので、あまりチームでやっていることと変えないほうがいいのでは、ということでやってみようとなった」と説明。「(連携を深めるため)試合前から確認作業を多くやりました。特にセットプレーなどは、長く代表を離れていると、チームのことが頭に残っているので、代表のやり方とアジャストして、変えないといけない。わかっていてもすり合わせ、わかっていても確認しないと、という考えて細かくやった」と、クラブチームと代表チームでのプレーの両立の難しさも垣間見せている。
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By サッカーキング編集部
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