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不発に終わった攻撃陣…三好康児は“対応力”が課題と語る「全員がもっと特長を出せた」

2021.03.26

三好康児 [写真]=Getty Images

 U-24日本代表MF三好康児が、26日に行われたU-24アルゼンチン代表戦後のオンライン取材で試合を振り返った。

 約1年2カ月ぶりの国際試合となった東京オリンピック世代の日本代表は、南米の五輪予選を制したアルゼンチンに各局面の強度で上回られ、21分に先行を許す。後半は日本が多くのチャンスを作ったが、三好ら攻撃陣が不発に終わり、0-1で敗れた。

 87分まで右ウイングでプレーした三好は、「結果は0-1でも負け。小さなところの差を感じましたし、結果の部分が一番大事なので、見つめ直さないといけない。自分たちもチャンスを作れていて、失点しなければもっと均衡した試合になったと思う。悔しいが、手応えがある部分も大きい」とコメント。後半から盛り返した試合内容については「相手はボールサイドに人数をかけていたし、逆サイドが空いていた。自分も前半は中に位置して距離を近くしようとしましたが、相手もコンパクトだったので、開くことで逆サイドがすごく空いた。『うまくもっと横幅を使えれば、いいチャンスを作れる』と前半の最後に話したり後半の入りで意識して、自分も広くとってピッチ全体を使うイメージを共有していました」と振り返った。

 川崎フロンターレと同様に三笘薫と旗手怜央が縦関係のコンビを組んだ左サイドについては、「常に裏を狙い、出してもらえるシーンもあった。薫の特長はこのチームの強みで、そこを狙う部分はすごく意識をしていい。逆に、もっと広くとることで薫がフリーの状態になって、一対一であれば確実に勝てるし、そこをうまく使うためにも、もっと全体として幅を使うことは早く共有できればよかった」と語り、三笘らの良さをチームとして上手く引き出せなかったと反省の弁を述べた。また、三笘だけでなくチーム全体として、普段の対戦相手とは毛色の違うチームに対して臨機応変な戦い方ができるようにならなければならないと、今後に向けた課題も挙げている。

「特に薫と怜央のところは川崎で狭い中で崩すというところで自信を持っていたと思います。でも、このレベル、南米の選手相手で、帰陣が速い相手には崩す部分が難しいことは、試合の中でも感じないといけない。そこは自分も伝えないといけなかった反省もある。うまく全員が試合の流れを読みながら、伝えながらやることができれば、全員がもっと特長を出せたと思いますし、自分もあそこでボールを引き出せればチャンスを作れたと思う。そこはチームとしては課題だし、個人として要求しないといけないと思いました」

 続けて、三好は南米王者アルゼンチンとの実戦から学んだことについて、次のようにコメント。29日に控えるアルゼンチンとの再戦に向けて、今日の反省を生かしたいと語った。

「特に得点後は中を固めて、前に大きい選手がいるので、前線を狙うようにしたりしてきた。後半は無駄なファウルで時間をかけてきたり、そこの頭を使う部分はこちらも狡猾にならないといけない。時間を使わせないようにやってくる部分もうまく運ばないといけない。逆に言えば、ああいった部分を自分たちが作り出したかったです。もっと入りの部分からゴールを狙いに行くことが出せれば、試合展開も楽に進めたと思う。次の試合が幸いにもありますし、しかも同じ相手なので、つなげていければ、確実に結果に結び付けられる、いい反省になると思います」

「Jリーグでやるのとも違うし、南米選手の特長を全員が掴まないといけない。あれだけ余裕を持たれると、ボールを奪うのも難しいですし、ファウルをもらうのも上手いので、1点取る、取られるで、試合運びが全く変わる。あとはシュートレンジの部分や、失点シーンでもあそこからヘディングを入れてきます。もちろん、強く行く部分もそうだが、クロスを上げさせない。取りきらなくても、あの位置だったらクロスを上げさせないだけでもいいと思う。そこの判断の部分は全員が、あそこでグイッと来るのが南米の選手だということを理解しないといけないです。ファウルをしないのもそうだが、入れさせないところ、取りに行かなくてもいい部分もあります。逆に、ああいった選手はうまくて取れないので、人数をかけたり、個人でも何をさせないだけでもいいので、ボールに行くところの判断はもっと個人が感じないといけない。南米の選手とこのタイミングで対戦するのはすごく大事だと思います」

「試合の中での対応力は常に求められます。試合の展開がいい中で、相手が変えてくる部分もある。なので今日のように、点を取られた後に相手がどうやって来るか、全員がしっかりと流れを読んで、あとは気付いた人間が伝える。それが日本のいいところでもあるので、全員が一丸となってやることをまとめる、ということをもっとスムーズにというか、はっきりさせてやることが必要になってくると思います」

 三好は最後に、今日の試合で浮き彫りとなった決定力不足という課題に対して、チーム全体として修正すべき点を挙げた。

「距離の使い方が大事。僕や薫、タケ(久保建英)、怜央もそうですけど、細かいところで崩すコンビネーションは似た感覚を持っているが、今日のようにあれだけ薫のサイドで人数を掛けられると、そこを崩すのは難しいし、強引に行くのは効果的ではない。うまく広げながら、小さいところを作っていく、距離の使い方、作り方を考えないといけないです。ロングボールを入れながら、その中で距離を近くして崩していくことができれば、確実にもっとチャンスが作れると思う。逆に今日のように薫のところに寄っていれば、スムーズに自分のサイドに持ってこられれば、(菅原)由勢がオーバーラップしてクロスを上げたシーンもありましたし、うまく作れると思う。もちろん怜央の方も突破できた部分もある。相手の陣地に押し込んで、そこでボランチや2列目をうまく使いながら、厚みを持った攻撃をカウンター以外にできないようにしないといけないというのは、今日やりながら感じました。そこができれば、(今日よりも)もっと確実な崩せるチャンスを作れると思います」

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