五輪落選経験もA代表で活躍した選手たち [写真]=Getty Images
日本サッカー協会(JFA)は22日、東京オリンピックに臨むU-24日本代表のメンバーを発表した。
久保建英や堂安律らが選出される一方で、名前を呼ばれなかった選手もいる。それでも「オリンピックはひとつの通過点」という言葉があるように、彼らのサッカー人生はこの先も続いていく。過去の大会でも、多くの有望な選手が落選。悔し涙を飲んできたが、オリンピックの18人のメンバーから外れて、そこからA代表で飛躍した選手も少なくない。そこで今回は、1996年のアトランタ大会以降の代表的な選手たちを紹介する。
[写真]=Getty Images
▼リオデジャネイロオリンピック
<主な落選選手>
伊東純也、橋本拳人、鎌田大地、オナイウ阿道
いずれも、直近のA代表マッチに出場した選手たちだ。4人のうち、鎌田とオナイウは1996年生まれ。オーバーエイジを除くと1993年生まれが最年長となる“リオ世代”の中で最も年下だったため、選考の段階ではやや不利な状況だった。それでも鎌田は鳥栖で結果を残して海外移籍を果たすと、今やフランクフルトの中心選手として活躍。オナイウもJリーグで確実な成長を遂げ、今月11日のセルビア戦でA代表デビューを果たした。15日のキルギス戦では、代表初先発でハットトリックを達成し、一躍“時の人”となった。
▼ロンドンオリンピック
酒井宏樹など“オリンピック出場組”もA代表で長く活躍しているが、2018年のロシア・ワールドカップで輝きを放ったのは、むしろ“落選組”の方だった。大迫、原口、柴崎、昌子はいずれもワールドカップで3試合以上に出場し、大迫は初戦のコロンビア戦、原口は決勝トーナメント1回戦のベルギー戦でゴールを奪った。また4人全員が海外移籍を果たし、昌子を除く3人は今も粉骨砕身の日々を過ごしている。
▼北京オリンピック
ロンドン世代とは対照的に、北京世代はオリンピック出場組がその後大きな飛躍を果たした。本大会は3戦全敗に終わったが、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司、長友佑都、吉田麻也、内田篤人ら当時のメンバーが次々と海外移籍を果たし、長きにわたって日本代表チームを支えてきた。一方で“落選組”にも、豪華な顔ぶれが並ぶ。直前のケガでオリンピックを棒に振った家長は、2018年のJリーグMVPを受賞。青山や興梠も日本を代表する選手となり、伊野波は2014年のブラジル・ワールドカップメンバーに名を連ねた。
▼アテネオリンピック
鈴木はアジア最終予選でキャプテンを務めていたが、本大会メンバーから落選。ファンにも大きな衝撃を与えたが、その後、イビチャ・オシム体制のA代表では“水を運ぶ選手”として重用され、AFCアジアカップ2007では中心的な役割を担った。同じく最終予選で活躍した前田も、落選を機に大ブレイク。2006年にA代表に選出されると、アルベルト・ザッケローニ体制でもコンスタントに招集され、AFCアジアカップ2011優勝に貢献した。
▼シドニーオリンピック
日本代表最多キャップ(152試合)を誇る遠藤も、オリンピックの舞台に立てなかった選手の一人だ。“黄金世代”のメンバーとして、1999年のワールドユース選手権(現・U-20ワールドカップ)では準優勝。しかし、シドニー・オリンピックでは、フィリップ・トルシエ監督(当時)が発表した18人のリストに名前がなく、予備登録メンバーどまりだった。それでもJリーグ屈指のMFへと成長を果たし、2010年の南アフリカワールドカップでは見事なFK弾も決めた。また、2002年の日韓ワールドカップで大活躍した戸田、「日本サッカーの最高傑作」と謡われた小野もオリンピックへの切符を逃したが、その後A代表で欠かせない存在となった。
▼アトランタオリンピック
小倉はオリンピックの最終予選直前でヒザに大ケガを負い、本大会でもメンバー外。後遺症に長く苦しんだが、中西は落選の悔しさをバネにして1998年のフランスワールドカップに出場。土肥も2006年のドイツワールドカップにチーム最年長選手として選出された。
(記事/Footmedia)
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By Footmedia