積極的なプレーを見せた中島 [写真]=川端暁彦
2年後のパリ五輪を目指して今年から本格的な活動をスタートさせたU-21日本代表。大岩剛監督率いるチームは、6月1日に開幕するAFC U23アジアカップウズベキスタン2022に向けた最後の強化合宿を、5月9日から11日にかけて実施し、実質的な最終選考を行った。
この候補合宿に参加したのはフィールダー23名+GK3名の計26名。本大会の登録は23名なので、ここから3名が落選……ということではない。GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、MF斉藤光毅(ロンメル)といった海外組がそもそも不参加なのはもちろん、主力候補のMF藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)がクラブ事情で参加を見合わせるなど、ゴールデンウィークの連戦明けということもあり、そもそも合宿に不参加の選手も多かった。
では、ゴールデンウィークを避ければ良かったのではないかと思われるかもしれないが、翌週18日の水曜日には明治安田生命J1リーグの未消化試合とYBCルヴァンカップの試合が組まれており、その翌週となればもう出発直前、逆にゴールデンウィーク前となると、今度はAFCチャンピオンズリーグ組が参加できなくなってしまう。カレンダーとにらめっこしながら、各方面が調整して捻出されたのが、このタイミングでのショートキャンプだったわけだ。
とはいえ、「各クラブ、相当な連戦でスケジュールを組んでいることは把握している」(大岩監督)点を踏まえ、合宿でのトレーニングは強度を上げるメニューは限定的なものにとどめ、FW細谷真大(柏レイソル)が最終日に行われた全日本大学選抜との練習試合出場を回避したように、各選手のコンディションに配慮しながらの合宿となった。練習らしい練習が行われたのは、10日の午前中のみである。
こうした中でも選手を見極め、戦術を浸透させ、連携を深めることを同時並行的に進めなければいけないのが現代の代表チームである。今合宿ではFW中島大嘉(北海道コンサドーレ札幌)のようなJリーグで結果を出した選手や、DF岡哲平(明治大)のような大学リーグの選手まで幅広く新しい選手を招集したこともあり、どうしても選考面がクローズアップされることとなったが、「ラージグルーブにこの代表のプレーモデル、プレー原則を浸透させておく」(大岩監督)といった狙いもあった。
また、3月のドバイカップで「自分たちがボールを持って試合を運ぶ時間が少なすぎた」と振り返っていた指揮官は、従来のボランチを二枚並べる形ではなく、4-3-3のシステムにトライ。実際に11日の練習試合ではアンカーに櫻井辰徳(徳島ヴォルティス)、インサイドハーフに松木玖生(FC東京)と染野唯月(鹿島アントラーズ)を並べる新布陣を見せた。
それらの成果はというと、「手応えは半々くらい」と大岩監督が振り返ったとおりだろう。新戦力で言えば、「積極的に前向きにトライしている選手も見受けられた」という指揮官の言葉を体現したFW中島のようなインパクトを残した選手もいたし、戦術面でもボール保持からの崩しという点では、急造ながらも一定の機能性を見せた。
一方、「半々」の言葉どおり、逆に不完全燃焼のプレーぶりだった選手もいたし、試合の全体観としても「率直に言って物足りなかった」と大岩監督が振り返ったとおり、ボールを支配した前半についても「スペースを支配できたかと言えば、そうでもない」内容でゴールへ迫るシーンはそれほど作れず、後半は「局面の戦いで選手個人に迷いがあった」と言うとおり2失点したことを含めて課題が残り、そしてもちろん0-2で終わったとなれば、「結果は反省すべき」という総括になるのも当然だった。
とはいえ、この結果で「パリ五輪へ暗雲!」などと煽るのも筋違いだろう。悪い部分が出た点も含めて、大岩監督が材料を手にしたと言うべきで、短い期間ではあったものの、選手側の強い意欲もあって有意義な時間になったのは間違いない。
日本は6月のU-23アジアカップに2歳年少の「U-21」というカテゴリーで参加する。サウジアラビア、UAE、タジキスタンと同居したグループステージは明らかにハードな舞台だ。それだけに、勝利に向かってタフに戦う大学選抜を相手にして課題が出たのは、選考という意味でも、チーム作りという意味でも、そして代表選手たちが自分の課題を認識するという意味で言っても、ポジティブに解釈しておきたい。
取材・文=川端暁彦
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By 川端暁彦