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パリ五輪世代のU22日本代表が敵地でU22ドイツ代表とドロー…大岩監督「反省すべき展開」

2023.03.25

 パリ五輪世代のU-22日本代表が24日、フランクフルトで行われた国際親善試合U-22ドイツ代表と対戦した

 世界の強豪国と敵地で試合を行えるまたとない機会を得たU-22日本代表は、負傷離脱者が相次いだ中で鈴木唯人(ストラスブール/フランス)をトップ下気味に配した「4-2-3-1」を採用。中盤中央には京都でキャプテンを務めるMF川﨑颯太と今季からG大阪でプレーするMF山本理仁を並べた。

 立ち上がりはお互いに強度の強さを見せるも、流れは徐々にホームのドイツへ。すると9分、ヘルタ・ベルリンのFWジェシック・エンガンカムがゴール正面の位置でマークを外してシュート。これはGK鈴木彩艶(浦和)がセーブし、ボックス右にこぼれたボールに反応したフランクフルトのFWファリデ・アリドゥが無人のゴールに流し込もうとしたが、最後まで諦めず喰らいついた鈴木彩が横っ飛びでスーパーセーブを披露し、ドイツは好機を逸してしまう。

対する日本のファーストシュートは25分、左サイドでボールを持った鈴木唯がドリブルでボールを持ち込んで粘り、最後はゴール正面の位置からMF佐藤恵允(明治大)が右足を振り切ったが、DFに当たったボールは枠の右に外れてしまう。さらに28分には中盤で前を向いて混戦を抜け出したMF山本理仁がボックス中央に侵入。左足でシュートを放ったが、DFにブロックされてコースが変化したボールをGKに処理された。

 ところが39分、フィジカルの強さを生かして前線でボールを収めるエンガンカムがボックス左でボールをキープ。対応したDF内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)がボールを奪いにきたところで体を入れてファウルを誘発し、ドイツがPKを獲得する。これをエンガンカムが自ら決めて先手を奪うことに成功した。

 思わぬ形で先制を許した日本だったが、42分に低い位置からのビルドアップで右サイドに展開すると、MF山田楓喜(京都)がカットインから左足でシュート。これはGKの好セーブにゴールを阻まれたが、このプレーで得たCKから日本が同点に追いつく。左CKでキッカーを務めた鈴木唯が柔らかいボールをニアサイドに上げると、これをDF西尾隆矢(C大阪)がヘッドで後方にすらし、ファーサイドでフリーとなっていた佐藤がヘッドで押し込み、ゴールネットを揺らした。

 そして迎えた後半の立ち上がり、開始17秒で日本が逆転に成功する。後半から投入されたDFシモン・アスタのバックパスが弱くなったところを見逃さなかった佐藤が、ボックス中央のFW細谷真大(柏)にセンタリングを送り、細谷がこれを難なく押し込んだ。

 しかしドイツも48分、日本陣内でボールを奪うと、右サイドを駆け上がったDFアスタのセンタリングをボックス中央に走り込んだMFデニス・フセインバシッチが流し込み、すぐさま試合を振り出しに戻す。息を吹き返したドイツはエンガンカムにボールを集めて日本ゴールに詰め寄るが、GK鈴木彩が再三の好セーブでゴールを死守した。

 その後は、お互いに大幅なメンバー交代もあり、ややオープンな展開に。試合終盤にかけてドイツが攻勢を強めたが、日本の守備陣も粘り強さを見せて試合は2-2で終了した。

 敵地で先制を許す苦しい展開の中で一時は逆転に成功したものの、直後に失点を喫しての引き分けという結果に、U-22日本代表を率いるGK大岩剛監督は「反省すべき展開」とコメント。達成感は「50パーセント」と振り返った中で、次戦は27日にU-22ベルギー代表との対戦に臨む。

【スコア】
U22ドイツ代表 2-2 U22日本代表

【得点者】
1-0 40分 ジェシック・エンガンカム(U22ドイツ代表)
1-1 43分 佐藤恵允(U22日本代表)
1-2 46分 細谷真大(U22日本代表)
2-2 48分 デニス・フセインバシッチ(U22ドイツ代表)

【スターティングメンバー】
U-22日本代表(4−2−3−1)
GK:鈴木彩艶
DF:内野貴史(86分 中村拓海)、西尾隆矢、木村誠二、加藤聖(77分 今野息吹)
MF:山本理仁(77分 田中聡)、川﨑颯太(59分 藤田譲瑠チマ);山田楓喜(59分 松村優太)、鈴木唯人(86分 平岡大陽)、佐藤恵允(77分 木村勇大)
FW:細谷真大(77分 西川潤)

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