森保一監督 [写真]=Getty Images
日本代表を率いる森保一監督が、9日に行われた国際親善試合のドイツ代表戦を振り返った。
前半は4バックで試合をコントロールし、2-1で折り返した後半からは3バックに変更。相手の反撃に耐えつつ、カウンターで2点を加えて4-1の快勝を収めた。事前に4-2-3-1で試合に入ることを宣言していた森保監督は、「前半途中に3バックにするプランも準備していましたが、できるだけ4バックで相手の揺さぶりに対して、難しい対応に選手がチャレンジしてくれた。W杯後の新チームで4バック、3バックもできることをドイツという強豪相手に、オプションを増やせるチャレンジをしました。カタールのW杯同様、難しい揺さぶられる失点もありましたけど、選手たちが下を向かずに失点1で前半戦ってくれ、チームの今後の成長につながるチャレンジができました」と、強豪国相手に理想の試合運びができたことに手応えを示した。
後半は重心が下がったことで支配率も落ちたが、「理想はすべてボールを握ること。ただ、守から攻でどれだけチャンスを作れるか」と森保監督は説く。「支配率だけでなく、相手を難しくするチャンスを作れたと思っています。支配率を上げたいですが、まずはゴールに結びつくチャンスをどれだけ作れるかが大切だと思っているので、選手たちが賢く戦ってくれました。前半握る部分、後半より守備、失点を抑えて攻撃に移っていく、賢くしたたかにというところを選手たちが使い分けてしてくれたことはチームの自信になると思います」
「チャンスはまだあった。どん欲にさらに決められるようにすることは要求していきたい」としつつ、「ただ、まずは勝つことが大切。ドイツのホーム、完全アウェイの中で、内容としても自分たちがやろうとすることをチャレンジできたこと、まず勝利できたことは、選手たちを称えたいと思います」と指揮官は言葉を続ける。「この戦いもドイツの選手もポジションを変更して、戦術的なトライをしていたと思います。W杯終わってから3、6月と色んなオプションを試しながらこの戦いに臨んできたことを踏まえると、勝利を自信につなげなければいけないですが、勝利だけを喜んで、自分たちの成長をストップさせてはいけない。強い相手がチャレンジしながらEUROに向かっていることは見習わないといけないと思います」と森保監督が語る通り、この一勝はあくまでも通過点に過ぎない。
「チームは生き物。調子の波がある中、ドイツは非常に難しいプレッシャーのかかる状態での試合だったと思います。ただ、相手は別にして、我々がチャレンジすべきところ、選手が攻守にミスを恐れず、個々の局面で、そしてチームとして連携・連動した戦えたことは、今後の自信や成長につながると思います。今日は難しい試合、激しく厳しい試合になるというところ、選手たちが普段自分たちがやっていることに自信を持って、同じ目線で臨んでくれたこと。勝ったとしても、負けたとしても、自分たちがどういうチャレンジができるかというプロセスがある中、スタートから勇気を持って戦えたことが、今後の成長につながると思います」
守備ではDF板倉滉(ボルシアMG/ドイツ)とDF冨安健洋(アーセナル/イングランド)が奮闘。森保監督は「コンパクトな戦い、全員攻撃、全員守備を目指す中、押し上げ、相手の攻撃に対応するところ、全体をコントロールしてくれました」と鉄壁コンビに賛辞を送りつつ、「2人だけでなく、チーム全体の守備の意識、戦い方の意識が共有されていたところが、チームとして結果に結びつきました。この戦いにあたり、コーチ陣がドイツの親善試合をしっかり分析してくれ、その中でどういった対応をするかを、コーチ陣がミーティングで落とし込んでくれたことで、選手がクリアにプレー選択できました。チーム全体の準備がスムーズな戦いにつながりました」と、スタッフも含めてチーム一丸で掴んだ勝利であることを強調した。
「選手が凝り固まった一つのアイデアだけでなく、試合の状況、相手の状況によって、より相手の良さを消す、相手の隙、ウィークを突くことを選手たちが賢く、試合のなかで対応力・修正力をもって、良いコミュニケーションから結び付けてくれたと思います。分析チームが相手の傾向と我々の対策で、選手がクリアになるいい準備をしてくれたと思います。選手ももちろん、テクニカルスタッフ、コーチ陣の『自分たちが何をやらないといけないか』の整理が素晴らしかったです。今日勝ちましたが、これが最高なところではない。まだまだ上を目指して成長しないといけない。成果と課題が確実にあるなか、課題に目を向け、成果はさらに伸びていけるように、気を引き締めて取り組んでいきたいです」
日本代表の次戦は12日に行われ、ベルギーにてトルコ代表と対戦する。
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By サッカーキング編集部
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