アジアカップで注目されている選手たち [写真]=Getty Images
今月12日(金)にカタールで幕を開けるAFCアジアカップカタール2023。連覇を狙うホスト国のカタールや、3大会ぶりの優勝を目指す日本など、アジアの強豪が中東に集結する。そんな注目の大会を前にデータ分析サイト『Opta Analyst』が各グループの“最注目プレーヤー”を挙げているので見てみよう。
[写真]=Getty Images
■グループA:FWウー・レイ(中国代表)
A組で注目すべきは中国代表FWウー・レイ(32歳)だという。スペインのエスパニョールで100試合以上に出場した経験を持つベテランアタッカーは、歴代2位の代表通算32ゴールを誇っており、中国代表の攻撃の要となりそうだ。
ベスト8に終わった前回の2019年大会ではチーム最多タイの2ゴールを決めたほか、敵陣ペナルティエリア内でのボールタッチ数もチーム最多を誇ったという。最近も好調を維持しており、2023年の中国スーパーリーグでは得点ランク2位の18ゴールを決める活躍で上海海港をリーグ優勝に導いている。
着目すべきはカウンターアタックのスピードだという。2022年から数えてカウンターからのゴール数は中国スーパーリーグで1位、シュート数もリーグ2位と俊足を活かした速攻が持ち味。今大会も高速アタックでゴールを目指す。
■グループB:FWブルーノ・フォルナローリ(オーストラリア代表)
グループBでは南米仕込みのオーストラリア代表FWに注目だ。36歳のFWブルーノ・フォルナローリは、ウルグアイ生まれで同国のU-17代表経験を持つストライカーだが、オーストラリアの国籍を取得すると2022年3月の日本戦でA代表デビュー。「34歳と6か月17日」でオーストラリアの最年長デビュー記録を更新した。
やはり36歳という年齢は気になるが、それでも2023-24シーズンはオーストラリアのAリーグで驚異的な活躍を見せているという。メルボルン・ヴィクトリーに所属するストライカーは、ここまでリーグ戦10試合で13ゴール。2位に6点差をつけて得点ランク1位を独走中だ。また、開幕7試合で2桁ゴールに到達したのは同リーグの歴代2位のスピードだったという!
12月のウェスタン・シドニー戦ではシュート4本で4ゴール。今シーズン、すでに2度も1試合4ゴールを達成しており、“乗っているベテラン”には要注意だろう!
■グループC:FWアリー・マブフート(UAE代表)
C組もベテランアタッカーに注目だという。UAE代表のFWアリー・マブフート(33歳)は圧倒的な実績を誇る。UAE代表として歴代最多の85ゴールを誇るほか、同国プロリーグでも最多ゴール記録(216ゴール)を持つ。
もちろんゴールを奪うだけではない。所属するアル・ジャジーラでは過去3シーズン、リーグ3位となる攻撃関与数を誇るという。これはシュートだけでなく、パスやドリブルなどでもチャンスに絡んでいる証拠だ。
もちろんアジアカップでも結果を残しており、2015年大会には5ゴールで得点王に輝き、前回2019年大会は4ゴール。過去2大会のゴール数(9点)は最多タイとなっており、イランの英雄アリ・ダエイが持つアジアカップの歴代最多記録(通算14ゴール)の更新を目指しているという。ちなみにカタール代表のFWアルモエズ・アリも通算9ゴールなので、彼の得点数にも注目したい。
■グループD:MF久保建英(日本代表)
日本、インドネシア、イラク、ベトナムが同居するグループDの注目は、やはり日本のMF久保建英(22歳)だ。日本代表は、親善試合を含めて最近9試合のうち8試合で4ゴール以上を決める圧倒的な攻撃力を誇っており、今大会も優勝候補の本命と見られている。
記事は「リヴァプールの遠藤航など、欧州のクラブで主力として活躍するタレント揃い」と前置きしたうえで、やはり注目はレアル・ソシエダで躍動するMF久保建英だとしている。昨季はラ・リーガで9ゴール・4アシストの活躍を見せてチームの年間最優秀選手に選ばれ、今季もここまで6ゴール・3アシスト。しかもチャンス以上の結果を残しているという。今季の久保建英のPKを含まないゴール期待値は2.6だが、それを「3.4」も上回る6ゴールを決めているのだ。この“上振れ”はレアル・マドリードの若き怪物、ジュード・ベリンガム(5.8)に次いでラ・リーガで2位だという。
巧みなドリブルから魔法の左足でゴールに迫る久保は、今季ラ・リーガでロドリゴ(レアル・マドリード)、イニャキ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ)に次いで3位となるボール運びからのシュート数を誇るそうだ。アジアカップでも華麗にサイドを切り裂いてゴールネットを揺らしてくれるだろう!
■グループE:FWソン・フンミン(韓国代表)
グループEでは、韓国がマレーシア、ヨルダン、バーレーンを抑えて首位通過すると見られており、当然だが注目は韓国代表の絶対的エースとなる。トッテナムのFWソン・フンミン(31歳)は今や世界を代表するストライカーと言っても過言ではない。2021-22シーズンにはプレミアリーグで23ゴールを叩き出し、アジア人として初めて欧州5大リーグで得点王に輝いた。
「アジア歴代最高プレーヤーとも言えるが、トロフィーだけは縁がない」と記事が指摘する通り、トッテナムではチャンピオンズリーグ準優勝を経験しているが未だにタイトルを獲れておらず、韓国代表としてもアジア競技大会こそ優勝しているがA代表ではタイトルがない。アジアカップには過去3大会出場し、最高成績は2015年大会の準優勝だ。そのため今大会に懸ける思いは強いはず。
今季から腕章を巻いているトッテナムでは、ここまでプレミアリーグ20試合で得点ランク3位タイの12ゴール。すでに昨シーズンの得点数を超える活躍を見せている。さらに彼は、今季プレミアで最もゴール期待値を上回っている選手でもある。ゴール期待値7.1を「4.9」も上回っているというのだ。果たして韓国代表のキャプテンにして絶対的エースは、同国に64年ぶりの栄冠をもたらすことができるのだろうか?
■グループF:FWフィラース・アル・ブライカーン(サウジアラビア代表)
グループFの注目は4度目の優勝を目指すサウジアラビアのFWフィラース・アル・ブライカーンだ。23歳ながらすでに38キャップを有し、2021年のワールドカップ予選では日本戦でも決勝ゴールを決めている危険なストライカーだ。「メロディプレーヤー」の愛称を持つそうで、ゴール後には楽器を演奏するパフォーマンスでも知られる。
今季から所属するアル・アハリではFWロベルト・フィルミーノなどと一緒にプレーしており、サウジ・プロリーグ前半戦ではクリスティアーノ・ロナウド、アレクサンダル・ミトロヴィッチ、ジョルジュ・ケヴィン・エンクドゥに次ぐ得点ランク4位(11ゴール)の活躍ぶりを見せている。とりわけシュート精度が高いそうで、2021年から数えてサウジ・プロリーグで30点以上決めている選手の中では最高となる33.1%のゴール率(シュート数に対するゴール率)を誇っているという!
果たして、今大会はどの選手が主役となるのか? 12日に開幕するアジアカップに注目だ!
(記事/Footmedia)
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By Footmedia